2015年10月22日木曜日

双子山と御殿庭


富士山の反対側に行ってきました。御殿場口五合目。少し雪のついた富士山と宝永山です。タイトルの御殿庭ごてんにわというのは、宝永山の第三火口です。宝永山のすぐ下に第一火口、その下に第二火口。さらに下に第三火口です。標高は約2150m。御殿場口五合目の標高が約1450mなので、標高差は約700mとなります。


駐車場手前で会ったシカさん。

御殿場口登山道の木柱。目印の柱です。ナンバーがついていて、これは№1


大石茶屋、シーズンオフです。


富士山頂と宝永山と双子山。
宝永山と双子山は側火山(そっかざん)です。側火山とは、山頂火口以外の山腹や山麓で噴火が起きた場合につくられる小火山のことです。富士山は側火山の数が際だって多く、その数は70以上といわれています。一番大きな側火山は宝永山。約300年前の噴火で一番新しいのも宝永山。


フジアザミの綿毛


双子山は二ッ塚とも呼ばれていて、北側の高い方を上双子山(二ッ塚上塚)標高1,929m、南側の低いほうを下双子山(二ッ塚下塚)標高1,804m。国土地理院の地形図では二つの山を総称して二ッ塚と書かれています。上塚から見た富士山と宝永山。なかなか体験できない雄大な眺めです!


なんとバイクで走り回ったタイヤ痕。


下塚を見下ろします。凹んだところから噴火したのかな?


下塚から見た上塚。山頂部の凹み、こっちもあそこから噴火したのかな?どちらも遠くからではないと確認できない凹み。それにしても雄大な景色です。


双子山の山頂には、両方に「御料局」の三角点の柱石がありました。


よく整備された登山道です。標識も立派なやつがあります。ここは一年を通して強い西風にさらされています。写真の標識の水ヶ塚、幕岩と書かれている板は西向きに付いています。細かな傷がわかりますか?細かい火山礫が風で飛ばされて傷だらけなんです。風の方向がこれでわかります。対照的に、御殿場口新五合目、二ツ塚と書かれている板は南向きです。火山礫の攻撃対象ではない方角だからほとんど傷がついていません。


天然のカラマツの林が続きます。


沢筋脇の樹林帯の急登をこなすと緩やかな広大な窪地に出ます。御殿庭です。宝永山の第三火口。あいにくガスがわき起こってきました。


登山道は、カラマツの葉が落ちてまるでカーペットのようです。


沢筋横の登山道と並行して、西の尾根にも登山道はつけられています。二本のトラバース道で繋がってはいますが、倒木が酷いです。


幕岩は砂沢という沢の、溶岩の滝です。水は流れていません。


滝の様子。


滝の下の方の溶岩の様子。幕岩溶岩流と呼ばれる溶岩です。


緑のカエデが目を引くくらい、紅葉が進んでいました。幕岩からは1時間くらいの緩やかな登山道で、御殿場口五合目の駐車場です。


富士山の静岡県側、宝永山周辺の景色はとてもダイナミックです。あの場所に行かなければ味わうことのできない景色です。そして富士山の紅葉の主役はカラマツ。黄色ですね。

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