2016年5月22日日曜日

笊ヶ岳2016

毎度おなじみの笊ヶ岳です。毎年登っているわけですが、5月のはじめと終わりでは違うし、6月は森も生き生きするし一様ではありません。そんな中、今年登ってみた感想を書いてみたいと思います。まず強調したいのは広河原までのアプローチです。笊ヶ岳というとどうしても怒涛の急登という印象が強いのですが、広河原までのアプローチも毎年変化しています。危険な要素いっぱいです。


老平を出発して林道歩き。住民のいない古い民家を通って登山道の始まりです。この登山道は、昔の森林軌道の跡を利用して付けられています。奥沢谷の左岸、北側につけられた道です。基本トラバースなので、北側の斜面からくる、奥沢谷の枝沢大小いろいろですが影響を受けます。トラバース道は沢をまたぎますが、道が流されやすいんです。民家を過ぎてすぐの小さな沢、以前は立派な鉄の橋が架かっていました。それが流された残骸です。ここは修復されています。


この小さな沢筋に掛けられた橋は全く問題なく通過できます。


武沢の吊り橋。だいぶ疲れてきました。橋の両側の手すりもたわんで心もとない所もあります。


武沢の吊り橋を渡り終えたところです。この先まんがいち吊り橋が使えなくなった時参考にしてほしい写真です。吊り橋の掛かった武沢の奥に道形があります。それはトロッコの跡です。吊り橋が無くなってもトロッコの跡を使えるはずです。途中一か所、枝沢からの滝が気になりますが、まだトレースしたことはありません。でも使えると思います。


去年の記録、あの橋の崩落でビックリした山行の時難儀した場所も何とか通れる様にはなっていました。


壁の中に落ちる滝のところ。草が生えていて、パッと目にはよくわからないと思いますが非常に危険な場所です。奥沢谷のほうにまんがいち落ちたら即アウト!です。


そんなか細い道を滝に打たれて過ぎると、こんな安心の道になります。トロッコ道がもとなので幅広です。


その次に現れるのが崩落地。ここはもともと上流の小さな沢から土砂が流され、土砂の堆積地でした。ところが、去年の大雨で、西側が沢の水が流れるようになってしまいました。詳しくはこの記事に書きました。山側に重心をかけて確実にステップ踏んで、慎重に通過すれば問題ないです。


ここの整備はありがたかった!道の途中に大きな岩があって、左側が切れていて通過しにくい所でした。丸太が渡してあって神経使わずに通過出来るようになっていたのでありがたいです。


広河原の渡渉は普通でした。水位が膝下。


山の神のシンボルのヒメシャラの大木。


どんどん開いちゃって山菜きびしい感じ。下から観察していて、標高1900mで針葉樹の森に代わるギリギリのところでコシアブラゲット!


檜横手。標高2000m、ここまで1500mの標高差をこなして来ました!


この次の3枚の写真は新しい出来事でした。今、老平から笊ヶ岳のルートの目印は、去年までの三倍はついているので非常にわかりやすいです。下の写真はピンクテープと枯れ木と岩にペイント。


倒木に滑り止めのカット!


新しい標識。どうもこれらの整備は、去年の秋、グレートトラバースにっぽん二百名山にトライの田中陽希が笊ヶ岳を通過するということで、早川町の有志が登山道を整備したということらしいです。


やっとこさ布引ガレのふちに着きました。


布引山の北のテントサイトは全くフラットで理想的なテントサイトです。


ジンギスカン、キュウリもみ、コシアブラの天ぷら、ウワバミソウの味噌汁の晩飯。


翌日。4:00には出発。夜明け直前の富士山。


本当に少ない残雪。歩くのに全く支障がない雪でした。アイゼン持ってこなくてよかった…


残念ながら霞んでいました。小笊と富士山。よく見ないとわかんないかな?


影笊と南アルプスの主稜線。見えているのは上河内岳、聖岳、赤石岳の一部。


小笊も行きました。山頂、小笊の山頂手前です。


小笊からふりかえって大笊を見てみました。


下山する前に見納めじゃ!ということで、上河内岳、聖岳、赤石岳。


布引山から広河原までの怒涛の尾根下りもばかになりませんが、渡渉して老平までもしっかり緊張して歩いた方が良いです。一歩間違えたら…というところが続きます。


2 件のコメント:

  1. こんにちは。そしてはじめまして。
    このツアーでお世話になった2人の娘です。母から、ものすごい所だったと話は聞いていましたが予想以上です。亀の歩みの2人のお世話を本当にどうもありがとうございました。コシアブラの天ぷらとビールに感動した話は今でも聞きます。(笑)
    両親の山好きに影響されて、私も山にすっかりはまってしまい、行った山は忘れないようにブログへ記録しています。ブログへのリンクをいただいてもよいでしょうか?
    怪我などされぬよう、夏山シーズンを楽しみましょう!

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  2. 今日、山梨百名山を登り終えたご報告をいただきました。
    目標を達成して山をやめてしまう方もいますが、山の魅力は様々なのでこれからも素敵な趣味を続けていってほしいと願います。目標達成にあたって僕のサポートが生きたとしたらとてもうれしいです。
    スイスももうすぐ冬ですね。素敵な写真のブログでとてもよく様子がわかります。

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