2016年8月12日金曜日

富士山の山小屋

富士山三昧の最後は、山小屋のことを書いてみます。

富士登山、もちろん日帰りすることも出来ますが通常は一泊二日です。単に山頂に行くだけではなく、山頂で御来光、日の出を見たいという方が圧倒的に多いです。その場合、夕方までに八合目前後の小屋に泊まります。富士宮ルートは、もっとも標高が高いスタート地点2400mです。元祖七合目の山口山荘3010m(山頂までの標高差約760m)、八合目池田館3,250m(山頂までの標高差約530m)、九合目萬年雪荘3460m(山頂までの標高差約310m)、1日目に高い小屋まで行けば翌日少しは楽になりますが、高ければ高いほど高山病のリスクが増します。


前後の写真は、富士宮ルートの東、御殿場ルートの赤岩八合館3300m(山頂までの標高差約460m)です。富士山といえばほとんどの小屋の食事はカレーです。使い捨ての容器とスプーン。水がないので合理的にこうなります。つまり、食器を洗う水を下から上げるくらいなら、使い捨てのほうがいいということです。似たようなカレーの写真が登場しますが、赤岩八合館のボリュームに注目してください。ここはお替り自由です。主食のカレーです。お茶もお替りできます。


赤岩八合館は小屋から御来光が見えます。朝食もご飯とみそ汁はお替りできます。


富士宮ルートの山口山荘です。


やはりのカレー。ボリュームはそこそこですがお替りは有料です。水も一杯だけ。すごく清潔で、対応もいいのですが、寝るスペースが狭いです。布団ですが、1人分あてがわれるのが約30㎝の枕の幅です。並べられた枕を見ると、おのずと自分の寝るスペースが目視出来て、少し悲しくなります。そのくらい寝るスペースがタイトです。


富士宮ルート八合目池田館。一泊二日で富士山に登るなら、一番バランスがいいかもしれない標高です。


本当に似たようなカレーの写真です。いちばんボリュームがありません。夕食のカレーの話です。頑張って登って来てお腹が満たされないと、充実感が半分になっちまいます。18人でやかんのお茶やかん2個のみ、飲み物のお替りはありません。


ワンブロックに6人。混んでいなかったのでした。それぞれ寝袋です。寝るスペースは十分です。


九合目萬年雪荘。ここまで登って泊まると次の日が楽ですが、食事も寝床もリラックスできません。深夜12時くらいから営業もするので、富士宮ルートの中で一番吉田ルートに近い小屋です。その意味は、とにかくゆっくり泊まることが難しいということです。


なんだかんだを割り切れば、嫌いな小屋ではありません。ここから次の日山頂御鉢巡りをするといい感じの時間に下れます。小屋から5分も東に行けば御来光を見ることが出来ます。


萬年雪荘の上の雪渓。名前の由来です。


山頂まで一息のところにある胸突山荘3590m ここに泊まったことはありません。ちょっと小さな小屋です。


富士山の欠かせない物流の主役のブルドーザー。


左奥の尾根からの落石から登山者を守ってくれるフェンス。落石が危険な場所です。このフェンスを過ぎると山頂は近いという感覚です。


富士宮ルート山頂の山小屋富士館


富士山頂でペットボトル一本500円は良心的ともいえます。七,八合目と同じ値段だからです。


カップ麺にお湯を入れてもらって800円。超合理的感覚で運営されている小屋です。


本当に富士山という特殊な山の象徴みたいに思えました。千単位で消費されるカップラーメン。


水の問題があるので、提供できるものをカップラーメンだけに限定しているということです。吉田口の山頂の小屋は丼で出てくるので、少し事情が違うのでしょう。それにしても今回初めて山頂の小屋に泊まって、そこいらの事情が見えた感じでした。富士宮ルートの山頂の富士館の営業時間:午後3時までカップラーメンの提供、午後4時から宿泊者の受付と対応、午後7時には消灯と施錠。自由に外には行けません。午前4時にかぎが開けられ外に出ることができます。宿泊者のチェックアウトは午前5時。とにかく、宿泊者と休憩する人の線引きをはっきりしないととても混乱してしまうのです。まじサバイバルという言葉の世界でした。標高も高いし、時間にも追われるので、ここに泊まるのは大変です。


夕食のカレー。ボリュームはいい感じでした。意外にね!


ギリギリまで粘って見えた夕日の影富士


翌朝の日の出。


午前5時を過ぎたので、寒いけど外で食べることになった朝食。


下るのは御殿場ルートから下りました。向こうは宝永山。


太平洋高気圧に包まれている感じがしました。


夕日に照らされた宝永山。


朝霧高原からの夕日の富士山。




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