2017年6月16日金曜日

伊豆山稜線

やぶ山三ちゃんの地図読みをやってほしいというリクエスト。しかし広葉樹の葉が茂ってしまったこの時期、里山での地図読みは地形が見えなので冬とは全く違う状況です。おまけに山梨の僕と、府中市、静岡市、三島市とばらばらな参加者。三島市で合流して、伊豆半島のど真ん中伊豆山稜線の猫越岳に行くことにしました。修善寺から西伊豆の山上に車を走らせて仁科峠。とっても眺めのいいドライブウエーです。


皆さんと合流して一気に仁科峠に行って、地形図の話をして読図の準備。二万五千図は「土肥(とい)」。


地形図(二万五千図)と実際の地形を、ポイントで(等高線の変化)確認しながら山の中を歩くというのがやぶ山三ちゃんの地図読みです。設定するルートはなるべく地形の変化があるところを選びます。この日は約9㎞を歩きました。県道59号伊東西伊豆線から分岐する滝見林道の起点がスタート地点。ここは尾根の上で現在地の確認が容易いところです。猫越岳(ねっこだけ)の南の斜面は傾斜がないので地図読みとしては上級編です。僕も初めてのところなのでワクワクです。写真の左から取付きました。地形だけ見るようにしているので登山道があっても、やぶ尾根で赤テープなんかでマーキングされていても関係ないです。地形のポイントばっかり指摘しながら進んでいると、参加している皆さんも人工物があろうが、地形ばっかり見るようになります。等高線の様子を見ながら進むべきかどうかを考えるようになるので面白いです。


シダがとってもきれいな尾根でした。滝見林道の北には地形図に池が書かれています。はじめはそこを目指しました。


滝見林道起点の北の池はどうも人工物のようです。


ある意味とっても伊豆半島らしい景色。立派なワサビ田でした。


等高線が間延びしたわかりにくい地形でした。それでも沢地形、尾根地形どこにいるのかの考え方をバッチシお伝えできたと思います。傾斜がない所の地図読みは難しいです。


標高約880m周辺の裸地に出ました。スタート地点の滝見林道起点から、等高線の間隔で傾斜が緩くなったりきつくなったりを確認しながら登って来ました。東の996.2mの三角点ピークが見えました。とってもなだらかなピークです。


あまり見たことのない野草に出会いました。図鑑とネットで調べてみると、オニノヤガラ ?アオテンマ ?シロテンマ ?ナヨテンマ? ツチワラビだとわかりました。ツチワラビなんて初めて見ました。まだ蕾ですがランの仲間です。


マツカゼソウ。夏に小さな白い花を咲かせます。


あまりに傾斜がないので地形を理解できず、隣の尾根の特徴のあるピークとコルを確認しに行きました。手前の沢の曲がり具合で現在地がわかった、理解できたという写真です。


あまり聞いたことのない鳥の鳴き声が聞こえていました。わからないなりにその鳴き声が、緊張というか警戒しているという感じでした。なんか必死な感じ。別に初々しい幼い感じの鳴き声も聞こえてきました。キツツキの巣穴です。ヒナが腹減ったよ~って感じに盛んに鳴いていました。警戒している鳴き声の先を眼で追うとアカゲラというキツツキでした。


こんなすっごく立派な炭焼き窯の跡も登場。


吉奈歩道(よしなほどう)にぶつかりました。この道は海岸線のエリアと内陸の修善寺方面との峠越え(吉奈峠)の古道です。この道を無視して地形を読みながら尾根のルートを取り、登りました。


ちょっとだけのヤブって感じの尾根。馬酔木の樹がメインでしたが、山椒の立派な樹が多く、鋭いトゲには注意です。


仁科峠からの登山道に出て、展望台と呼ばれるところに着きました。


伊豆山稜線の猫越岳あたりから見た北の景色。伊豆半島の山というと天城山が日本百名山なので有名ですが、中央にU字型に主稜線があります。U字の東側が天城山で西側が三蓋山(みかさやま)や猫越岳です。


富士山が顔を出してくれました。


「猫越岳山頂の池」です。「猫越峠火口湖」となっていましたが修正されています。このエリアが日本ジオパークに指定された時に書き換えられました。火口は崩れてしまったようです。


モリアオガエルの卵。池の中にはオタマジャクシがうじゃうじゃでした。


主稜線にあった宮標石。


猫越岳山頂。


ブナの大木。


西風が強い主稜線です。この写真ではわかりにくいですが。木の根元から倒れ気味の樹が多かったです。樹の先端が東側に倒れています。


猫越峠。ここまでが地図読みに特化した内容でした。次は猫越峠の古道探検です。もちろん地図読み前提の内容です。


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