2017年7月5日水曜日

霧ヶ峰

中央道を西へ。韮崎から長坂まで来ると車窓の前面に八ヶ岳がどかんと見える所なんですが雲に包まれています。なんとも言えないような、大気のうねりを感じられる雲です。


不安定な天気。早朝から西の空に虹。朝の虹は天気の下り坂。どうなることやらの気分。


霧ヶ峰はその名のピークはなく、いちばん高いのが車山。ビーナスラインを使えばドライブしながら稜線に行けるので、簡単な山というイメージの日本百名山。それではあまりにも味気ないので、日帰りでも霧ヶ峰がどんな山かということが感じられるように腐心しました。大昔から霧ヶ峰に登るならここ、というルートが下諏訪の諏訪大社下社から中山道を辿り東俣川に入るというものです。国道142号線です。国道から東俣川に入るところに有名な木落し坂があります。諏訪大社の大祭「御柱祭り」で使われる大木が運ばれ、落とされる有名な坂です。


霧ヶ峰の西の東俣川流域は御柱祭りで使われる御神木が切り出される場所です。そのレプリカはいつでも見ることが出来ます。諏訪大社 御柱木落し坂


日帰りで霧ヶ峰を堪能するという目的の日。忙しいです。登山の出発点に選んだ八島ヶ原湿原目指し狭い林道をひた走り。林道脇がキラキラ光っていたので車を停めます。


キラキラの答えは黒曜石。石器時代に刃物として使われていた石の屑が林道わきに堆積した場所でした。霧ヶ峰は古代に思いをはせる場所でもあります。


 八島ヶ原湿原はビーナスラインが横を走っているので、登山をしなくても簡単に行くことが出来る、いわば観光地みたいなとらえ方をされたりします。それでも日本を代表する高層湿原です。登山者の感覚です。


八島ヶ原湿原は一周約3.5㎞。よく整備された木道。


ここもニホンジカの食害から植物を守るための柵が設置されていました。柵の内側と外で別世界と感じられるくらいの違いがありました。内側はたくさんの高山植物。外側は貧相なんです。


旧御射山(もといさやま)神社。霧ヶ峰は狩場として有名なところでした。鎌倉時代には全国から武士達が集まり、狩りや弓矢の腕比べをしていたとされる場所です。


緩やかな大地と広い空。この景色は時代を越えた霧ヶ峰の魅力です。


ロゲイニングの大会に出くわしました。忙しい人達。


車山湿原。


風が強めでしたが気温も高く、気持ちいい高原。青空が似合います。


車山に登る登山道は閉口します。脇をスキー場のリフトが運航していてちょっとな~という感じが残念です。急な階段上りの車山への登山道。


スキー場のリフトと白樺湖と蓼科山。


車山神社。鳥居の奥に富士山も顔を出してくれました。写真には写らなかった・・・


車山山頂の三角点柱石。


車山山頂の気象庁のレーダー、運用開始は1999年(平成11年)。日本全国で20箇所設置されている気象レーダーですが、車山の気象レーダーが日本で一番高い所に位置しているそうです。どこからもよく見える大きな建物です。


蝶々深山(ちょうちょうみやま)。不思議な名前です。


こんなトレールをのんびり歩きました。


 なだらかな山容の丘と言ってもいいような地形です。そんな場所にあるからいい目印になる物見岩。


八島ヶ原湿原の全貌。


さわやかな高層湿原。


湿原の水は東俣川に流れます。ここは中央分水嶺と呼ばれる尾根の上。写真の左側を流れる水は太平洋に注ぎ、右の尾根の向こうの水は日本海に注ぎます。


1日で霧ヶ峰を堪能しました。11kmくらい歩きました。八島ヶ原湿原の売店でごくろうさんのソフトクリームを食べてお疲れ様でした!という1日でした。


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