2018年1月31日水曜日

鍋割山の鍋焼きうどん

山に登る目的は人それぞれです。僕はガイドなので、目的の山の山頂に立ちたいというリクエストのお手伝いが多いわけです。「鍋割山鍋焼きうどん」、「鍋割山鍋焼きうどん」ではありません、「鍋割山鍋焼きうどん」それが目的の山行。写真は寄(やどりぎ)大橋です。7つの村が寄り合って出来たという由来の「寄やどりぎ」です。


とっても有名な「鍋割山の鍋焼きうどん」、普通は丹沢山地の玄関ともいえる大倉から入る登山者がほとんどだと思います。「鍋割山の鍋焼きうどん」が目的の山行なので、最短で登って最短で下りました。中津川の支流、後沢に入りました。


実際整備された登山道はありますが、ここは目的が登山のための整備というより、林業関係の研修目的で整備されたと聞いたことがあります。補修もされていますが整備されてからだいぶ時間も経っています。


3段梯子のはじめのやつ。ここ、結構怖くて神経を使いました。地理院地図にも山と高原地図にも載っていないルートなので、整備されているとはいえ自己判断が出来て地図読みが出来る登山者じゃないと入ってはいけないルートです。


後沢の2本目の大きめの枝沢の分岐。正面の尾根の左右に沢が分かれています。正面の尾根に取り付きます。後沢左岸尾根と呼ばれている尾根。


後沢乗越です。ここで大倉からの登山道と合流します。鍋割山山頂まではまだ500m近い標高差があります。前日が雨だった風が強い日で、天候の回復が予想以上に遅かった日でした。気温も高くて、稜線でもプラスの気温の夜だったようです。なので、地面が凍って歩きにくいということは全くありませんでした。


青空がんばれ~!と叫びたくなるような展開。


一の萱、二の萱、三の萱と、変化する地形なので比較的楽に登ることが出来る尾根です。萱は、萱葺屋根の萱かやで、ここが萱場と呼ばれる、材の調達地だったということです。


アセビのつぼみ。


登山道を登ってくるとまず登場する鍋割山荘。


鍋割山荘のすぐ横にある鍋割山の山頂。


目的の鍋焼きうどん。ウィークデーに登ったので混雑とは無縁でした。土日で混雑する時はオーダーして1~2時間待ちということもざらだと聞きました。小屋も多くのオーダーをこなすために効率を考えた仕組みを要求します。名前と個数を書いて、鍋焼きうどんが出来て支払という感じ。小屋番の草野延孝さんは歩荷キングと言ってもいい方です。


水もないこの場所で、1000円というお金を払えば食べることが出来る鍋焼きうどん。おいしくいただきました。1000円が高いか安いかと言えば、ここまで登ってくると安い!となります。


風が強かったので、鍋焼きうどんは小屋の中で頂きました。食べ終わって外に出てみると富士山が見事にお出ましになりました!


遠くに色々見えましたが、僕的にはこの真鶴半島が印象的でした。まなずる半島です。


登ったのは寄大橋から後沢左岸尾根で後沢乗越まで行って主稜線に。下ったのはその主稜線のだいたい1000m付近から後沢右岸尾根でした。右岸尾根を下り始めてすぐに登場した真新しいモノレールにちょっとびっくり。道はあってもあくまで地形図を読みながらの登山です。


写真の丸太はルートを示すものです。林業関係者向けの整備だと思いますが、これが登場すれば問題なく下っていけます。


後沢の登山口に降りて、林道を歩いて寄大橋に戻りました。橋のたもとに十月桜が咲いていました。




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