2019年5月5日日曜日

稲子岳南壁

男山の中腹でテント泊した翌朝は稲子湯に車で移動。稲子岳南壁がトレーニングの続き。車で移動中の小海町新開からの写真。雪の山は東天狗、その右の絶壁が稲子岳南壁、右にプチっとニュウの山頂。


稲子湯上の駐車スペースはGWにもかかわらずスペースはゆったりでした。


再整備された登山道は去年の台風24号の被害に遭い通行止めになっていました。


残雪は標高1850mくらいからしっかり登場。


標高1850ⅿはだいたいコマドリ沢の休憩地です。


昔のトロッコ道を利用した登山道です。


今年は4月の降雪で残雪が多い山ですが、雪だったらそんなに難しくなるわけではありません。問題は樹林帯のアイスバーンです。気温次第で融けて凍ってと繰り返すうちにアイゼンがないとまともに歩けなくなります。高山帯の手前というのがパターンです。この日も目的地がしらびそ小屋だからアイゼン持ってない!という登山者がたくさん。むしろ標高の高いところの方が気温が低いままなのでアイスバーンにはなってない感じでしょうか。アイゼンもってな~い、じゃ準備不足です。


しらびそ小屋の高さまで来ました。


雪解けの進むみどり池。東天狗の斜面の雪が例年とは違ってとても多いとわかる白さです。


去年まで何度もお世話になったしらびそ小屋。


登山道から外れ稲子岳南壁を目指すアプローチ。登山道から稲子岳南壁が見えました。


時々膝くらいまで潜った残雪でしたが、稲子岳南壁の下部の急斜面まで来るとさほど気になるものではなくなりました。


あまりはっきりしたとレースはありませんでした。マーキングはされていましたが、登山道からしばらくはわかりませんでした。


稲子岳南壁左カンテルート。カンテというのは傾斜のある岩稜とでも言えば良いでしょうか。


稲子岳南壁左カンテルート1ピッチ目。全体的に実際はすっきりとしたカンテではなく、けっこうインサイドクライミングの要素が多かったです。つまりオポジションやチムニー登りやオフウィズスのテクニックです。


どこでも泊まれるようにテントを背負って、水も持って登りました。


比較的メジャーな部類に入るルートなので、しっかりしたボルトがポイントには設置されていました。


例年だとこんなに雪が残っていることはありません。いつどんな時でもあることですが、自然の読めない部分です。


だいぶ登ってきました。樹々の間の残雪が良く見えました。


だいたい一番へこんだとこを登りますが、ちょっとずらすと難しさが変わって、ゆとりがあるパーティーならそんな楽しみ方もできると思います。


アップサイドダウンではありません。ダイナミックな岩の造形です。八ヶ岳は火山です。


最後のピッチが終わりました。茶色の砂礫地はコマクサの群生地です。


守りたいコマクサの群生地。


登山道に向かうトレースのちょっと厄介な岩場。なんとフィックスロープが設置されて楽に下れました。


登山道に合流してふり返った稲子岳南壁。


ふと足元を見るとちっちゃなケルン。ほんと登山道のすぐ脇で簡単に見落としてしまうような小さなケルンでした。夏道じゃなく残雪があったから気が付いたのかもしれません。こういうのは結構大事です。岩のルートを登るのにアプローチで敗退なんて話はあるあるな奴です。


そのちっちゃなケルンとセットの様にあったマーキング。このテープ、稲子南壁のアプローチに登場したものでした。今回は残雪があったので関係ないけど、雪のない時期に稲子岳南壁を登る場合は利用できるマーキングだと思います。クライミングルートはアプローチが大変ですから。


強風が吹いた午前中とは打って変わった午後。のんびり下山しました。


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