2020年9月10日木曜日

剱岳別山尾根

剱岳2日目、山頂への別山尾根です。剱山荘に泊まる登山者はほぼ全員剱岳ピストンが目的です。日の出は5:10くらい。小屋の朝食は5:30ですがほとんどの皆さんが暗いうちからヘッドランプをつけて出発します。僕らはわざと時間をずらし小屋でしっかり朝食をとって6:00過ぎに出発。混雑を避けて自分たちのペースで登りたかったからです。


すごく良いコンディションで、富山平野から能登半島まで望めました。


一服剣という2618m標高点の小ピークを過ぎて、目の前に前剱が登場。前剱は2813m標高点です。岩場に設置された梯子や鎖場が前剱の登りから本格的に登場します。


タテヤマアザミが真っ盛りでした。


さほど急ではない鎖場の登りは楽です。グイグイ行けます。問題は下りです。


真ん中が剱沢。手前の小ピークが一服剱で、反時計回りに尾根を辿っていくと左の立派なピークが別山。剱岳へのルートがなんで別山尾根と言われるかの由来です。尾根が繫がっているんです。


前剱からの剱岳。写真でもわかる通り、てっぺんの前に左のピークがあります。平蔵の頭です。平蔵の頭手前から登りルートと下りルートが順次出てきます。代表的なものがカニのタテバイで登りルートです。カニのヨコバイは下りルートです。


平蔵の頭に向かう登りルートの有名な橋。高度感はありません。


橋の先の鎖場はスタンスが豊富です。


岩場では足の置き場が一番問題になります。鉄杭のアンカーは補助的に設置されています。よく考えられていて、右足を置くか左足か、設置した方の熟考を想像して冷静に足を置いてほしいです。平蔵の頭の手前の岩場です。


平蔵のコルからすぐに登りルートのカニのタテバイです。


ロープで確保して一気に登っていただきました。


カニのタテバイを通過した後も安全ではないので、注意して登りたいものです。剱岳のもう一つの一般ルート、早月尾根分岐手前からはさほど危険ではありません。そして山頂。


剱岳山頂の先、八峰のギザギザもここまでえ来なければ見えません。向こうの尾根は後立山といわれる鹿島槍ヶ岳や五竜岳です。


剱岳の三角点標石。山頂の祠がこの三角点より約2m高いって表記が地形図にはあります。2999m標高点が祠、三角点の標高が2997.1m。確認してみてください。


登ったら下らなくてはなりません。いろいろ難しいセクションはありますが、やはりここの通過がポイントになります。カニのヨコバイです。


キーになるスタンスには赤いペイントがされています。鎖もしっかりしているのでセルフビレーを取れば大胆に行動できるでしょう。ここのキーワードは大胆な行動でしょう。


通過した後で振り返ったカニのヨコバイ。


別山尾根途中に建つ剱山荘の存在は、剱岳に登る登山者にとって心強いものです。


剱沢の真ん中に建つ剱沢小屋で山頂は雲に隠れました。さらば剱ですね。


別山乗越を越えて雷鳥坂の下り。


タテヤマリンドウは花盛りでした。


雷鳥坂を結構下って正面に雷鳥沢のテント場。


称名川の橋を渡ってテント場ですが、正面に浄土山。


雷鳥沢テント場の管理棟。

ここでも個室テントを張りました。ところがこの夜はとんでもない強風で大変な思いをすることになるのでした。樹林帯の中のテント泊と、遮るもののない雷鳥沢のような場所でのテント泊、別物だと実感しました。3000m近いテント場と同じ感覚だと思います。


皮肉っぽい感じに夕暮れはきれいでした。

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