長距離縦走を無理なくするために1日目は移動日にしました。露天風呂で有名な藤七温泉に泊まりました。移動中のバスから見た岩手山は雲の中でした。
八幡平樹海ラインから見た藤七温泉
藤七温泉近くを散歩していたらミズバショウが咲いていました。
夕食前に入ったお風呂は宿泊者用のもの。あったまって硫黄の香りにつつまれました。
食事は本当に山菜尽くし。旬のネマガリタケのタケノコがたくさん。
雨具を着て始まった縦走初日。展望を期待していた畚岳(もっこだけ)は雨なので割愛しました。その先に出てきた残雪。畚もっこは縄、竹、蔓などで編んだ運搬用具のことで、山小屋なんかで見かける荷揚げのヘリコプターがぶら下げています。
シーズン始まったばかりでもしっかり整備されていた登山道でした。
諸桧岳(もろびだけ)を通過し嶮岨森(けんそもり)手前でよく見えた鏡沼。諸桧岳もろびだけの諸桧もろびはアオモリトドマツ(オオシラビソ)のことだそうで、この地方の方言だそうです。嶮岨森けんそもりの嶮岨は険しさを表わす言葉だそうです。そういえば山頂はやせて尖がっていた嶮岨森けんそもりでした。
大深山荘ではトイレを借りました。東北地方の避難小屋はどれもしっかり管理されていてきれいでした。だいたいトイレが小屋の中にあります。
大深山荘の水場は小屋から5分でした。登山道わきのお花畑にはヒナザクラがたくさん咲いていました。
大深岳(おおふかだけ)で源太ヶ岳の分岐を過ぎて南下、小畚山(こもっこやま)は急登でしんどい登りでした。よらなかった畚岳と比較して、小畚じゃなく大畚じゃん!というのが実感でした。
三ツ石が3つとおぼえて通過した三ツ石周辺。三角点ピークの点名は三ツ石、写真は三ツ沼、そして三ツ石山を越えていきます。
オオバキスミレ 大葉黄菫
ネマガリタケの花
イワナシ 岩梨はツツジ科
オクエゾサイシン 奥蝦夷細辛の葉はヒメギフチョウの幼虫の食草
雨の日のサンカヨウ 山荷葉 荷葉はハスの葉っぱのこと
ムラサキヤシオツツジ 紫八染躑躅
ホソバイワベンケイ 細葉岩弁慶
シラネアオイ 白根葵
ヒナザクラ 雛桜 北東北を代表する花です。
ミヤマハンノキ 深山榛の木 上に突き出ているのが雌花、下に垂れ下がっているのが雄花
三ツ石小屋にお世話になりました。避難小屋ですが管理人はいませんでした。夕食はネマガリタケのタケノコのカレーとタケノコの味噌汁。
3日目の朝
まずは大松倉山
網張温泉分岐。グリーンシーズンも営業しているスキー場のリフトを使えば1時間で来れる場所です。
姥倉山の稜線。リボンのマーキングがロープの奥に点在していて、よく見ると噴気みたいなものが上がっていました。三角岩の写真です。
注意喚起の看板の地図には、登山道30cm下の温度が4つに分類され書かれていました。40℃以下、40~60℃、60~80℃、80℃以上高温危険と色分けされていて、当然高温危険は赤色で表現されているのですが、三角岩周辺は真っ赤でした。
切通からひと登りで鬼ヶ城と岩手山山頂が間近になってきました。岩手山は一つの火山ではなく、西岩手と東岩手の2つの成層火山(溶岩の流出と,火山・火山灰・軽石などの放出がくりかえし行われてできた円すい形の火山・まさしく富士山です)から成っています。西岩手の外輪山が鬼ヶ城です。北の外輪山が屏風尾根です。切通から鬼ヶ城最高地点まで約400mのアップダウンでした。
礫がしっかりしているのでホールドスタンスは豊富です。それでもしっかりしたものかどうかはそれぞれ確認して登ります。
無事に鬼ヶ城を通過して、この日お世話になる不動平(ふどうたい)避難小屋。
不動平避難小屋の上に雪渓があったので水が取れるかも!との期待は裏切られ…
八合目の避難小屋の水場です。岩手山の中心と思える小屋ですが、この日管理人さんはいませんでした。
4日目の朝
この日のコースの説明をした図。小石が不動平避難小屋です。
不動平避難小屋横には不動明王像が三体。石積みで囲われた山岳信仰の遺跡です。
いよいよ岩手山に登ります。雲海の向こうには早池峰山が見えました。2年前に早池峰山をご一緒した皆さんだったので、登った山はみんな親戚みたいに思えるので盛り上がった景色でした。
岩手山の山頂部、下から見ていた時点々とケルンでもあるのかな?木も生えていない山頂部なのでガスが出た時や荒天時の目印という意味もあるのでしょうがそれは観音様でした。信仰の山、岩手山です。
岩手神社奥宮
赤いのが山頂の薬師岳で、左が妙高山。
裏岩手縦走も最後です。歩いてきたそれぞれのピークを快晴の中確認できたことは素晴らしかったです。真ん中が八幡平です。
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