コバイモを探して御坂山地を歩いた山行、芦川の南の尾根にも行ってみました。旧三珠町の高萩にある横沢周辺徒歩道のピストン。ここでも古道ともいえる昔の仕事道に出会い、この険しい山の中での仕事に思いを馳せることになりました。登りはじめの県道の標高が400mくらい、コバイモのねらいは横沢を渡った先の標高700~900mの尾根の北側。
県道36号線。
入り口のお地蔵様。この道は主稜線の地蔵峠の南に「折門」という天空集落ともいえる集落に通じます。入り口のお地蔵様の存在は多くの人の往来がイメージできます。
傾斜のゆるいところは幅広の道形。
もうここを通る人はいないはずというのは、こちらの勝手な思い込みなのかもしれません。旧三珠町は市川大門町と六郷町と合併して今は市川三郷町です。
傾斜の強いところは細かくジグザグに傾斜をころし石積みで道形を作っていました。それも所々崩れていましたが。
歩かれなくなってだいぶ経っています。外傾したところはちょっといやらしい。
索道跡。同じものが入り口のお地蔵様の横にありました。生産物を運んだんでしょう。
708ⅿ標高点の西の峠を過ぎると耕作地が眼に飛び込んできました。地形図には田んぼの地図記号が書かれています。なんとこんな山の中でここは水田だったのです!
ヒノキが植林されていますが元は田んぼです。
尾根の側面の道形は崩れてしまっていましたが、この葉っぱがいくつか登場。ミスミソウです。花はもう少し先でしょうか?
キランソウのあざやかな色が、色のまだない芽吹き前の林の中で目立っていました。
岩まじりの急なところは削ったんだと思います。機械もなく人手での土木作業です。大変な作業だったことが想像されますが、重要な道だったのだと思います。
標高900mくらいの沢をまたぐところで道は完全に崩れていました。ここでもコバイモには出会えませんでした。地蔵峠までは1時間はかからないでしょう。戻ることにしました。
水田まで戻り、横沢を渡ろうとしたら2匹のヤマメに会いました。地元の人が放流したものの生き残りでしょう。
横沢には顕著なゴルジュがあるし、地形図にもある30ⅿの不動滝があるから魚は遡上することは出来ません。写真が不動滝です。
水田跡のコルにはひっそりとカタクリが咲いていました。
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