2024年5月29日水曜日

富士山 幻の滝

今年も懲りずに富士山須走口の幻の滝に行きました。東海道新幹線三島駅でお客さまと合流した後、ぜひ見てほしいところがありました。そこからスタート。


三島溶岩流の露頭が駅ロータリーの横で観察できます。1万年前の噴火で愛鷹山塊と箱根山の間を流れ下った溶岩流は40㎞離れた三島、長泉、清水町まで流れました。この辺りはたくさんの場所で富士山の玄武岩が見られます。新幹線を降りてすぐに1万年前の固まった溶岩流が運んできた玄武岩が見られるなんてすごいです。


日本一短い一級河川といわれる柿田川は、富士山の湧水で始まり狩野川合流まで全長1.2㎞です。国道1号線のすぐ横から始まる柿田川です。


富士山に降った雨や雪が30年の時を経て湧水となって突然始まる柿田川です。


日本三大清流の一つで、水生植物がたくさん生えていて、代表はミシマバイカモです。残念ながら花の時期ではありませんでした。バイカモの水中の白い花はとてもきれいです。


この第2展望台の人工物は製紙や紡績に使われた跡です。サークルの底に砂が踊り、水が湧いている様子がよくわかります。


旧高野邸(製紙会社を起こした人)の古民家が数棟あり、レストランやおみやげ屋さんとして利用されています。清流を利用した豆腐料理が名物みたいです。


豆腐の味がしっかりしたソフトクリームをいただきました。30年かかって湧水となって地表に現れた水に会ったので、次は生まれたばかりの水が流れる幻の滝という流れです。


柿田川から新東名を通り、ふじあざみラインで登ってきた須走口五合目です。1万年前に三島溶岩が流れた上の高速道路で移動したわけです。


富士山の側火山の一つ、小富士を訪れました。


ここは展望が良いのでお勧めです。山中湖なんかすぐ下に大きく見えます。


中学生の修学旅行なのか、すれ違いが大変でした。


五合目の菊屋さんにはいろいろ教えていただきました。「昨日は2時過ぎに流れたみたいだよ~~~」幻の滝を見るための時間調整のような柿田川や小富士でした。午後2時過ぎに現場に行くという意識でした。


菊屋さんのお蕎麦。


五合目のバッコヤナギの花は終わっていました。


まぼろしの滝がある沢は成就ヶ沢で別名"不浄流し"といいます。上部の雪解け水が流れてこないと滝を見ることが出来ません。上部にしっかり雪がないと水量が少なく下まで流れてきません。条件が整わないとだめで、過去3回はまぼろしに終わっていました。


条件が整うと水たまりができるくらい流れるのか~~~などと思いながら上流に眼をやると~~~


吹き溜まりに残っていた雪。


お~っ!流れて来た!3年越しの瞬間まで粘りました。


ナメ状のところは流れますが、途中の砂地では砂に吸い込まれるように浸みて、やはり水量が多くないと下の方までは流れません。まぼろしといわれる所以です。


動画も撮ってみました。まぼろしではなくやっとリアルに見ることが出来た滝に満足!


十里木のペンションに泊まった翌日は、須山口のブナ、ハリモミの森を歩きました。たくさん咲いていたツルシロカネソウ。


ヤマシャクヤクも


クワガタソウもたくさん咲いていました。


そして見慣れない植物が目に飛び込んできました。なんだこれ~~~


ヒメムヨウラン 姫無葉蘭 という名前のランでした。アップにしたら確かにランの形です。腐生植物の種類で、植物なのに光合成をしないで菌類から栄養をもらうということでした。腐生植物で僕らに馴染みなのがギンリョウソウで、同じ分類のようです。


四辻まで足を延ばし雄大な景色に触れました。


カラマツの森からブナの森に戻り幕岩に下りました。


幕岩の案内板が砂に埋もれていました。幕岩は滝です。普段は水が全く流れていませんが、雨なのか雪代なのか上流の大量の火山性の砂が運ばれ埋まってしまったのでした。


ブナの森を帰りました。


ゴールの水ヶ塚駐車場。柿田川と幻の滝とブナの森、山頂に行かなくとも雄大な富士山の自然に触れることが出来ます。

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