2020年11月24日火曜日

大ダオ

山梨市徳和集落の乾徳公園、乾徳山登山口です。コロナの今年、特定の山に人が集中するという現象はここ乾徳山でも起きていて駐車場は県外車でいっぱいでした。トイレのある公園は盛りだくさんで、天皇陛下の皇太子時代の乾徳山登頂記念碑とか甲州独特の丸石道祖神なんかがあります。


徳和川上流、東奥山窪からゴトメキを通って烏ノ尾根を下った山行。ちょっと気になったので大ダオというコルまでのことを詳しく書いてみます。というのも今ではルートの破線も地図から消えたという東奥山窪だからです。一般登山道ではなくなったということです。写真は乾徳山登山口の林道分岐。


さらに奥の林道分岐。登山口から1時間弱です。


林道分岐からすぐの徳和渓谷の遊歩道の案内。徳和川が西奥山窪と東奥山窪と別れる手前。見応えがある滝があるということで整備された遊歩道ですが、整備されてからだいぶ時間が経っているので簡単ではない遊歩道でしょう。


使われなくなった林道の様子。


登山口から2時間弱で到着の林道の終点。


林道の終点の横には最後の堰堤。この堰堤をエスケープするという意味で左岸に付けられた巻き道に誘導され歩くことになりますが、とても歩きにくい巻き道です。堰堤を上から見たら梯子。沢沿いに右岸に渡って堰堤を歩く方が優しいんじゃないかなって思えました。


現代の砂防堰堤が上流にはないということがわかるのは林道が終わっているということ。しかし最後の堰堤のすぐ上に、こんな昔の手積みの堰堤が登場。壊れていたけど感動でした。


仕事道を維持するための石積。それを利用させてもらっている登山道。東奥山窪、是非じっくり観察しながら歩いてみてください。こんな昔の石積がたくさん登場します。比較的最近の整備のピンクリボンより歩きやすかったりする昔の石積。


沢地形での地図読みは枝沢の入り方と、落ち込んでくる尾根の最後の確認です。東奥山窪の1475ⅿ標高点はわかりやすいことに北東からのはっきりした尾根の終わりが確認できます。それと東西からのそれぞれの枝沢の存在ではっきり確認できます。ここは廃道になった松霞新道(しょうかしんどう)という登山道の起点でした。東奥山窪から乾徳山山頂に向かっていた登山道です。


昔はこんなナンバリングされた標識があったのでしょう。


1634ⅿ標高点です。小さな赤丸がさっきの16番の標識があるところ。東の黒丸の沢と、黒丸の西の尾根ははっきりわかるので現在地が確認できます。


こんな倒木の横にも昔のトレースが確認できました。


わかりにくいかもですが、大ダオ手前のわかりにくい地形を説明してみます。1634ⅿ標高点のすぐ後です。


地図の①の黒い点の景色。右奥に青の標識が目立つところです。


すぐに②の尾根の末端の登りになります。


ちょっと前の二五万図にはこの尾根に登歩道が書かれています。大ダオと黒金山を結ぶ稜線の2070ⅿの小ピークに向かう登歩道です。尾根の始まりに踏み跡が確認できました。


こんな道形も残っている大ダオ下です。もう一度地形図に戻って説明すると、①の黒点から②の尾根を越え、赤点の沢地形から③の尾根を越え④の沢地形に入って大ダオの最後の登りになるってことです。①から二つの尾根地形を越えて、2個目の沢地形で最後の登りになる、そんな地図読みで大ダオに至ります。


吸い込まれるような青空の大ダオ。


約束の富士山。


空身で黒金山ピストンしました。


黒金山山頂から国師岳。


甲武信岳方面。耐風姿勢を取らなきゃってくらいの強風でした。写真には写っていない強風です。


大ダオに戻って来ました。



2047ⅿ標高点の鶏冠のピーク手前のトラロープ。大ダオ西のこの鶏冠のピーク周辺は道迷いしやすい地形なので、道間違いなんかしないようにという意味のトラロープです。


国師岳の天狗岩。三富村の大嶽山那賀都神社の奥の院がある天狗尾根の天狗岩です。


難解な地形の後のスッキリした尾根、奥にゴトメキのなだらかなピークが見えます。


目的の場所にあったフラットな地形にツエルトを張りました。


20年くらい前ここを通った時のうる覚え、尾根横のすぐに水の流れがあってそれが気になっていました。秋の渇水期だったけどしっかり流れていました。ゴトメキ手前の2100ⅿ位の標高、この稜線で水が確保出来るっていうのは貴重です。稜線から30秒です。


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