2018年7月31日火曜日

白馬鑓温泉

白馬岳です。白馬鑓温泉小屋に泊まることと、白馬の瞳と呼ばれる白馬大池を訪ねることというご希望でした。ちょっぴりハードで印象深い山行になりました。写真は登山口の白馬村猿倉です。


白馬鑓温泉前後の登山道も、白馬大池と栂池ロープウェーの間の登山道もなかなか厳しい登山道ですが、白馬鑓温泉の露天風呂をまずは堪能しようと時計回りに登ることとしました。登山口と下山口が違うのでどう車に戻ろうかと悩みましたが、車を回送してくれるサービスがあってとても便利でした。白馬村の指定された駐車場で車とスペアキーを預けます。回送業者は僕らを猿倉まで送ってくれ、翌日の夜、栂池ゴンドラの駐車場に車を運んでおいてくれるというサービスです。それで5900円と駐車料500円。入山後三日目のお昼くらいに栂池ゴンドラ横の駐車場で無事車に乗ることができました。素晴らしいシステムでした。


大雪渓への道の途中から左に小日向山のコルを目指します。


白馬鑓温泉への登山道は簡単な道ではありません。だいたい尾根の側面のトラバースの道です。大小の尾根と沢が交互に登場します。加えて雪国の山なので、やぶは濃いし登山道はほぼなで肩です。つまり谷側に傾いていて外傾しています。まごまごしていると谷側に簡単に落ちでしまうような登山道です。すれ違った高齢の登山者が転落して、同行者が大声を上げ、その声に急行してみると登山道に上がれなくてもがいていました。ストックのゴムを外して斜面に刺して足場にして登山道に復帰してもらいました。擦り傷程度で大怪我しなくて良かった。


白馬岳山頂からの白馬岳主稜(尾根)の末端が見えました。


小日向のコル。猿倉、白馬大雪渓の北股入という沢筋から小日向山のある尾根を乗越す峠状のところです。反対側の南股入という沢筋に下っていきます。


湯ノ入沢の上部にある白馬鑓温泉。わかりにくいですが、写真中央やや右に鑓温泉小屋の建物が見えました。遠いな~とため息・・・


まだ沢筋に残雪が残っている場所が3~4ヶ所。この杓子沢が一番大きなものでしたがアイゼンは必要ない傾斜でした。


杓子沢を渡り切って振り返りました。ほぼ水平の登山道が確認できます。外傾した登山道


トラバースするところはほぼ全部こんな感じです。


鑓温泉小屋もだいぶ近づいてきました。写真の真ん中です。


その手前の雪渓は傾斜がありアイゼンを装着。赤いベンガラでルートを示していました。


渡渉か?と思って近づいてみると、大岩が使え楽に渡れました。


いよいよ白馬鑓温泉小屋に到着。お湯の流れに歓迎されました。3ヶ月弱の営業期間です。冬の間は全てバラされ建物はありません。雪崩に流されてしまうからです。今シーズンも1週間以上営業開始日が予定より遅れました。登山道も僕らが行く5日前に通行可能とアナウンスされたのでした。予め予約をしようと連絡した時も予約は受け付けないということでした。かなりの混雑を覚悟しての宿泊でしたが、実際はそうでもありませんでした。



 小屋締めの時には畳まれてしまう建物なのでシンプルです。


手前が脱衣所。早速露天風呂と思ったら、水着の女性陣が6~7人。こっちは水着なんて用意していないので入れませんでした…

  
露天風呂の下の足湯は、水着の女性陣に締め出された男たちでぎっしりになったのはお笑いでした。


女性用の内湯。水着はなくてもお風呂には入れます。


そんなこんなでやっと入れた露天風呂からの写真。


小屋の下に露天風呂、その下に足湯(無料)、その下がテント場。


きれいな夕焼けのなか入浴できました。


白馬鑓温泉小屋の夕食。


翌朝の日の出。高妻山と妙高山の間から昇りました。


朝飯前に朝風呂。


 結構な湯量が贅沢に流れます。


朝は出発準備などで皆さん忙しそうです。


テラス兼乾燥スペース。昨夜はたくさんのタオルがかかっていました。


2018年7月30日月曜日

小笊と富士山

日本二百名山で山梨百名山の笊ヶ岳。山梨県早川町雨畑スタートで標高差約2000m、展望のない樹林帯のゲキ坂を克服したら山頂の大展望のご褒美です。その大展望の中でも絶対にコレクトしたい景色は、小笊と富士山のツーショットでしょう。


笊ヶ岳は双耳峰です。大笊と小笊の双耳峰。かなり広範囲で同定できる山頂です。北岳、間ノ岳、農鳥岳と確認して、そのず~と南の双耳峰が笊ヶ岳なので分かりやすいです。その双耳峰の片方の大笊から東を見ると,もう一方の山頂の小笊とその向こうに富士山。


これは定番と言ってもいいほどの笊ヶ岳山頂からの景色です。


まったく同じアングルからの小笊と富士山ですが、日の出から刻一刻と微妙な変化。


どぴーかんも良いですが、雲がたなびいているほうが味わいがあります。


北に目をやれば悪沢岳、塩見岳、仙丈ケ岳、北岳と展望が広がります。


南には南アルプス深南部の山々、茶臼岳の左に光岳、ず~と深南部の山々が続き左に大無間山がどっしり構えています。


笊ヶ岳周辺を行ったり来たりしたので、、お昼近い時間の山頂からの小笊と富士山。


誰がやったかはわかりませんが、今なら小笊までのトレースは普通の登山道と変わりません。登った山は遠くから見てもよくわかるので、今年は小笊に登ることはとっても楽だと思います。チャンスですよ!

笊ヶ岳2018

連日の猛暑日が続く中、いつもの笊ヶ岳。早川町雨畑地区、老平集落からまずは布引山を目指します。


林道歩きの後の最終民家。庭のカラスザンショウもずいぶん大きくなりました。


老平から本格的な登りになる広河原まで基本トラバースの登山道。小さな尾根と大小のサイズの沢を横切ります。整備された登山道もダメージを受けます。最終民家の上の小沢、2年前に橋が壊されて2年ぶりに歩きやすく再整備されていました。


水力発電の取水口の先の崩落地、かなり歩きやすく整備されています。


その先のダメージを受けた橋は、ぎりぎり通過可能です。


広河原から急登をこなして山の神。


急登の途中でふと目に入ったキソチドリ。


ちょっと斜めに撮ってしまった布引ガレ。こんなに急な傾斜ではありません。


布引山を過ぎて、最低コル手前で笊ヶ岳(大笊)と小笊が見えます。


初めてトライした幕営地。登山口の老平から笊ヶ岳の山頂までの間で、テントを張るのに一番快適なのは布引山山頂です。グラウンドがフラットなので快適にテントを張れます。それ以外に標高約2000mの檜横手とか、山頂横のスペースとかありますが、以前から山頂まで15分ぐらいの南のフラットなところに泊まれるんじゃないかと思っていました。あんまり暑いのでタープで泊まりました。この標高約2600mの夕方の気温が24℃でした。


翌日の山頂。笊ヶ岳です。


小笊に行ったのですが、人の手が入っていて刈り払われとても歩き易くなっていました。まるで普通の登山道の様でした。というのは僕の感覚なので、笊ヶ岳の山頂から小笊を目指す人は地図を読めなくてはだめですよ。


小笊山頂。


今回は山頂周辺の水場も調べました。大笊と小笊のコルから南、奥沢谷、北ダル沢源流をまず下りました。コルの標高が約2570m、コルから歩を進めてまず見えた布引山。


どんどん南下して沢の中に流れの始まりが登場したのが約2150mくらい。400m以上くだって得られる水。


その下は滝場の始まり。10m以上の高さの滝が3つくらい見えました。


沢地形を登り返している途中からの富士山。


布引山と笊ヶ岳のコル。コルに登り返して主稜線に復帰です。


もう一度笊ヶ岳山頂に戻り、小笊とのコルにまたまた戻り今度は北側の沢へ。保川の源流を下ってみました。


標高約2450mで湧水がありました。コルの標高が約2570m、滝もありますがさして足元が悪いわけでもありません。注意しながら慎重に下れば問題はないでしょう。下り20分登り30分で水がゲット出来るということがわかりました。


とにかく虫が凄まじい日で、ブヨに刺されまくり・・・それでも昆虫、植物、子孫を残すために凄まじい動きです。何てこと考えていたら、低木に蜂やアブが群がっていました。


ハナヒリノキ ツツジ科イワナンテン属の落葉低木で有毒植物。嚏の木 由来はその粉が鼻にはいると激しいくしゃみを起こさせるからで、嚏(はなひり)はくしゃみの意味。ウィキ


やることやって弾丸下山したら、やっぱ年甲斐もないことはやるべきじゃなかった…しばらく具合が悪くなりました。渡渉点の広河原の写真です。