2021年6月28日月曜日

カンマンボロン2021

まるでグルメツアーのような2日間のガイド山行でした。
瑞牆山への特別なルートに登る目的です。あさイチで取付くために初日に予定していた地図読み山行は、雨なのでどう考えても修行になってしまうよ?でサクランボ狩りから始まった山行でした。山梨はサクランボの産地です。

知り合いの農家さんに急遽連絡して対応していただきました。西村農園の清水さんお世話になりました!

フルーツ王国山梨さすがです。サクランボで満腹になって隣の畑を見るとおいしそうな桃。


雨具を着て地図読みよりは山梨グルメ、お昼は清里のロック。


ランチがすんで中庭で発見したサンショウバラ。


グルメツアーのあとは瑞牆山山麓のキャンプ場に移動してテント泊。ここで当初の予定に戻りました。周辺の地図読みがグルメツアーになったあと、もともとの山のぼりに戻った感じでした。


いつもの個室対応のテントです。3✕3mサイズのタープに3張が標準ですが、この時は2張なので色気を出して斜に設置したら夜半の大雨にちょっと濡れてしまいました。やはり空間は直角に対応しなければと思いました。


テントも立って、火もおきてってことでの乾杯です!


ホットサンドとスープの夕食でした。


2日目はいよいよカンマンボロンへ。みずがき山自然公園下のキャンプ場から、天鳥川右岸のトレースを進むと出会ういくつかの炭焼き窯跡です。


一般登山道と変わらないくらいサインが出てくるトレースです。


かなりの急登ですがしっかりしたトレースです。


標識はありますがかなり古いもののようです。


カンマンボロンは花崗岩が風化した文様ですが、弘法大師が刻んだ梵字と言われています。大日如来という意味。


もともとパノラマコースと言われていたルート。大ヤスリ岩下で富士見平小屋からの登山道と合流します。


岩壁に囲まれた感じの合流点付近。凄いところに来たって普通に思います。岩に登るわけではないけど、瑞牆山はそんな岩壁の弱点に登山道があるって感じです。


富士見平小屋からの一般的な登山道との合流点にはトラロープ。


やはり岩山の瑞牆だってわかる写真です。ちょっと登っただけでこの高度感です。


いろんな山でこのイワカガミがきれいな時期です。


瑞牆山南方面を見てます。正面が大ヤスリ岩。


瑞牆山山頂と金峰山。このアングル好きです。


瑞牆山山頂西の弘法岩を山頂から見下ろします。奥は八ヶ岳。コロナで人にあふれた山頂を回避して昼食をとった弘法岩でした。


瑞牆山山頂のこんな写真は人気の理由がわかるんじゃないかな?


富士見平小屋に下ります。こんな岩の間をすり抜けるってのは面白いです。


難易度低い鎖場。


桃太郎岩でしたっけ?


富士見平小屋はクローズだった日曜日。


地図読みでみずがき山自然公園方面に下ろうと思っていたら、むちゃくちゃ整備されてました。


樹間から見えた大面岩の大ハング。だいたい中央の庇です。その庇の下にカンマンボロンはあります。


ほぼ終了の明るい広葉樹の森。


林道に出て見上げる瑞牆山。


とことんグルメツアーだった山行。最後は金精軒の水信玄餅でした。

2021年6月24日木曜日

伝丈沢

所属する静岡山岳自然ガイド協会の研修で沢登りでした。もちろん参加者は全員、日本山岳ガイド協会認定ガイドです。それぞれのガイドの登山経験もいろいろですから、沢登りは初めてという会員もいたりしました。ご自分の経験値を上げるために各地から合流しました。


甲府市黒平の奥の精進川の支流、伝丈沢をつめて八幡山に行って金石沢を下るという計画でした。わりと癒し系の取付きやすい沢です。沢登り、沢下降と読図、幕営技術というテーマ


お邪魔します。


釣り師も多く、トレースもしっかりしていてゴルジュがあるわけでもないので重苦しさはありません。


流れ止でつながった丸木橋。山仕事で人も入る沢なのでしょう。


立派な炭焼き窯の跡。人のつながりが濃い里山エリアです。


雨降りの中の沢登りでしたが、沢自体が明るいのでプレッシャーがありません。雪国の山じゃ降水は即増水の危険があるでしょうが、ここいらはそんなに心配はいりません。


傾斜はないナメ滝でしたが万が一を考えてロープを出しました。ロープにセルフビレイを取りながら登ります。


気温も高くないので水流は避けてへツリます。


大滝。


右岸に積極的に張ったフィックスロープ。


幕営地に着いてそれぞれがツエルトを張って、共有タープの下で火をおこしました。


雨でぬれた枝でも無事についた炎。


火がおきたらとりあえず乾杯です!


ウワバミソウの味噌汁。


コロナ禍で直接顔突き合わせて話をすることも難しい今、会の総会も2年もできないでいるわけなので、いろんな話、情報交換ができて結構特別感がありました。


火があるってのが良いんです!


翌朝。八幡尾根に登り上げるわけですが、間違えました。途中で気が付いたんですが一本手前の沢をつめてました。


傾斜のあるナメ滝。滝壺からだと40mくらいだったでしょうか。今回いちばん微妙に難しい滝でした。


滝の落ち口


リアルにロープ確保が必要でした。


2035m標高点手前のコルが素敵なところだったのに救われた感じ。


子のコルから八幡山までのピストンは、往復2時間くらい。気持ちのいいコル、速攻でロープを張って雨中の幕営でぬれたものを干して八幡山に向かいました。


林業なのか、水晶採掘なのかの痕跡。


八幡尾根の八幡山山頂。


八幡山山頂あたりはこんな岩峰がにょきにょきって感じです。伝丈沢を見下ろしました。


一瞬登場の金峰山五丈岩。


間に合ったシャクナゲ。


サラサドウダンもです。


八幡尾根の末端に近いチョキのピーク手前では、スコールのような雨に降られました。


チョキピークへの最後の登りはどっから行っても急です。


チョキ山頂の三等三角点の点名は「木賊」。西にある木賊峠からでしょうか。チョキって奇妙な名前は、グーチョキパーのチョキを逆さにした指の間の空間が尖がった山頂に見立ててということらしいのですが、ほんとか?感はあります。


チョキ南の緩やかなコル。


金石沢に下る途中でこんなシカさん。


金石沢を下ります。


立派な炭焼き窯が2つ並んでいました。


研修ですからこんなことも。懸垂下降です。


金石沢と伝丈沢をの合流点。二つの沢が合流して精進川となります。ここで研修もおしまい。お疲れさまでした!