2021年3月31日水曜日

鶏冠尾根募集

鶏冠山は甲武信岳南の木賊山から延びる鶏冠尾根上のピークです。鶏冠尾根をトレースするというのが本来の登山のような気がします。地形図を読みながら登って破風山避難小屋に泊まります。翌日は破風山から青笹尾根を下れば充実した山行になると思います。

都内からですと高尾発6:42普通電車松本行きに乗っていただけると、山梨市駅7:55でピックアップできます。

日時 : 2021年5月24日(月)、25日(火)

集合 : 5月24日(月) JR中央線 山梨市駅 午前7:55 

     または24日(月) 西沢渓谷駐車場   午前8:30

1日目:西沢渓谷駐車場-鶏冠谷出合-鶏冠山-木賊山-破風山避難小屋(泊)

2日目:避難小屋ー(OP.で雁坂嶺か甲武信岳ピストンは可能)-青笹尾根-西沢渓谷駐車場

解散:5月25日(火)午後3時くらい 西沢渓谷駐車場

装備:夏山装備、寝袋、マット、カトラリー、ハーネス、ヘルメット(レンタルあり)

ガイド料:おひとり33,000円 その他2,000円(食費、ガイド経費) 35,000円

     お2人から催行します。

・お申込みフォーム:こちらからどうぞ!

・催行にあたり同意書は必ず必要です。:こちらです。

・保険加入も必ず必要です。やまきふ共済会の共済をお勧めしています。:こちらです。

2021年3月30日火曜日

御牧ヶ原台地

ちょっと前ですが、小諸市郊外で地図読み講習をしました。印象に残った場所を書き留めます。御牧ヶ原台地(みまきがはらだいち)は千曲川南の緩やかな起伏の台地で、平安時代から鎌倉時代まで400年にわたり朝廷の馬を生産した最大の御料牧場「望月の牧」があった場所だと言われています。良馬の産地だった御牧ケ原というわけです。
思わず地形図を載せてみたのは、たくさんのため池が書かれているのがとても珍しかったからです。千曲川という大きな川とその支流に囲まれ独立した台地である御牧ケ原は、山からの水が引けず干ばつで苦労した土地です。300とも400とも言われる灌漑用のため池。


千曲川は長野から新潟に入って信濃川となる日本一長い大河。その千曲川の向こうには浅間山や高峰高原、湯ノ丸高原の山々。台地のきわは千曲川に面して、100mから150mの断崖になっています。
 

氷という名前の集落には地滑り地形を利用した風穴があり、江戸時代には夏の氷の貯蔵に使われ、明治以降は養蚕の蚕の産卵時期の調整に使われていたそうです。

氷集落入り口の馬頭観音


氷集落の北、四等三角点の点名はそのまんま「氷」でした。


御牧ケ原台地から千曲川に下りて見える布引電気鉄道の橋脚跡。大正時代の終わりから昭和のはじめまで運行していた電気鉄道。千曲川の水を利用して発電したエネルギーを使っていたわけです。汽車の時代に画期的な電気鉄道だったわけですが、世界恐慌のあらしが吹き荒れていたということで短命でした。


千曲川岸から布引観音参道の地形図上の問題点を確認しながら、断崖につけられた参道を登りました。布引観音釈尊寺の観音堂。「牛に引かれて善光寺参り」で有名なお寺です。伝説によると、昔この地に住む強欲で信心の薄い老婆が千曲川で布をさらしていたところ、どこからか牛が現れ、その布を角にひっかけて走り出した。老婆がそれを追い、やっと追いついたところが善光寺だった。その後、御仏の光を仰ぎ見て牛が観音様の化身であったと老婆は知って改心するという物語が「牛に引かれて善光寺参り」というフレーズになって現在でも生きている。


カタクリの葉が枯葉の間からのぞいていました。今はもう花が終わった頃でしょう。


車がなかった頃の道だと思います。千曲川岸と御牧ケ原台地をつないでいた道。


袴腰と呼ばれる三角点ピークは、戦国時代の狼煙台だった山城跡。四等三角点の点名は崖下の集落名と同じ「西浦」


御牧ケ原台地のきわを読図しながら進んで出会った桑の木。山梨あたりとは違う作り。


御牧ケ原台地のため池。左は千曲川に落ちる崖の始まりで、右はため池の横にいきなり水田が続くわけです。田んぼの水はすべてこのため池に頼っているんです。


ため池下の水田。この光景が信じられないくらいの驚きの光景でした。上流からの水の流れがなく、すべてため池からの水に頼るって、そんなんでお米ができるって驚きです。


地図読みも終盤の三等三角点点名「大久保」


現在の道路建設で移転された観音様や石仏の解説。


鴇久保ときくぼという集落のはずれの常夜燈のハート。昭和のはじめくらいまでニッポニアニッポン、トキが住んでいたということを証明する地名なんて素敵です。








2021年3月9日火曜日

セツブンソウと四阿屋山

季節の移ろいが感じられる季節になりました。それはそれぞれの山の標高によって違うものですが、里に近い山では花を楽しめる季節になったわけです。3月の初めの日曜に訪れたのは秩父小鹿野の四阿屋山あずまやさん。四阿屋山の南の県道横には、国内でも最大規模のセツブンソウ群落があります。


春の初めに咲くセツブンソウ、その清楚な姿は僕の好きな野草の代表です。その大好きは花に今年も出会えてとても嬉しかった日曜でした。


いつもの年より元気だね!って思えたザゼンソウ。


例年通りだとセツブンソウ祭りということでちょっとにぎやかなセツブンソウ園の入り口なのですが、ご多分に漏れずコロナで中止なわけです。売店もイベントもありませんでした。


この日は参加メンバーと時間を考えてのコース設定。通行禁止の看板は去年の死亡事故を踏まえてのもの。つつじ新道は傾斜の強い鎖場がハードル高いルートです。


つつじ新道の核心部(厳しい、難しいとこ)手前から右の優しいルートへの道は登山地図には掲載ないです。去年滑落事故があって通行止めになっているルートは四阿屋山山頂周辺。


つつじ新道の核心部の鎖場。真ん中のジェードル(溝)に掛かった鎖場は簡単じゃない感じ。
それを確認してエスケープ。


ちょっとだけ厳しい感じの場所もあったトラバースの道。


咲き誇るって言葉が似合わないアブラチャン


曇りでも頑張って花を開き始めてくれたフクジュソウ。


複数の登山道が交錯していますが、これは男坂といわれていた階段のルート。


その男坂の最後の階段が半端ない傾斜。四阿屋山は簡単な山、傾斜や距離からそう言えるんですが、つつじ新道は難易度高いと思います。それ以外のルートな特に問題ないでしょう。とはいっても山頂直下は傾斜が強いので注意が必要です。その場所は通行止めの現在。


木の花がわからなかったのですが、ふもとで販売されていたものと同じだったのがトサミズキというもの。


両神神社奥社。杉に囲まれた展望のないところです。


その先の通行止めのバリケード。

下山途中の河津桜。


下山道。


集落まで下ったところの案内板。コロナ過の緊急事態宣言下での山行、体温チェックだけではなくパルスオキシメーターによる血中酸素濃度のチェックもしました。難しい昨今ですが、この春先のセツブンソウが何といっても魅力のエリアです。