2019年6月11日火曜日

群馬県境の花

白砂山から佐武流山に行った山行、白砂山の稜線は花が素晴らしかった!自分でも忘れないよう記録しときます。上越国境という言葉があります。上野国(こうずけのくに、群馬県)と越後国(新潟県)の間を東西に走る国境ということですが、白砂山は上越国境の西の端っこということになります。写真はミネザクラと佐武流山です。ミネザクラは別名タカネザクラとも言われ、堂岩山から白砂山までの約2kmの間では盛んに咲いていました。花の色も葉の色も個体によって微妙に違いがあって、淡い色がなんとも言えず素敵でした。


咲き始めたアズマシャクナゲ


とは言ってもまだまだ蕾ばかりではあります。


オオカメノキ(大亀の木) 虫が好むというのでムシカリ(虫狩)が正式名らしいのですが、亀の甲羅のような形をしたちりめん状の葉からの名前オオカメノキのほうが覚えやすいです。


コヨウラクツツジ小瓔珞躑躅 瓔珞は仏具の一種、宝石などを連ねて編み、仏像の頭・首・胸などにかけた飾りのこと。小さい花ですが色が目立ちます。


シラネアオイ白根葵 日光白根山周辺に多く見られ、タチアオイの花に似ているところから白根葵になったと言われています。


山芙蓉と呼ばれることもあります。花はフヨウの花に似てるシラネアオイ。


ナエバキスミレ苗場黄菫 上越国境付近の亜高山に分布し、登山道の明るいところで咲きオオバキスミレが小型化したものだそうです。白砂山の山頂に続く稜線に群生してました。


ヒメイチゲ姫一華 アズマイチゲやキクザキイチゲよりずっと小さいです。


ヒメタケシマランかと思ったんですが、どうも違うようで・・・


タケシマラン竹縞蘭 蘭の仲間ではなくユリ科です。竹の葉に似ていて、葉脈の縞が目立つからの名前。この写真で枝分かれしているのでタケシマランでしょう。


マイズルソウ舞鶴草 立錐の余地もないとも言えます。よく見かける花ですが、鶴が羽を広げて舞を踊っているように見える葉っぱというのが名前の由来なんてすごいですよね!


もうすぐ開花のマイズルソウ。もちろん歩きながらですがよく見てみると花の下に葉が1枚付いていて、花が咲くのは2枚葉なんですね。


ミツバオウレン三葉黄連 この花もたくさん見られます。


イワナシ岩梨 名前は実の中にある果肉が白く梨のような食感で、正に梨の味がするということなのですが、まだ食べてことはありません。きれいなピンクが可愛い花。


ミドリユキザサ緑雪笹 別名はオオバノユキザサ(大葉雪笹)というらしいです。


ツクバネソウ衝羽根草 羽根つきの羽からの名前だと思います。まだ蕾でした。


ツバメオモト燕万年青 観葉植物のオモトの葉に似ているということらしいです。咲き始めのこの花の咲きっぷりがツバメをイメージ出来るらしいです。


ニョイスミレまたは別名ツボスミレ。スミレの仲間はやっぱ難しい・・・


2019年6月10日月曜日

佐武流山

白砂山から沖ノ西沢ノ頭三角点まで来てテントを張り泊まりました。陽が長くて助かります。登山道はないのでヘッドランプで行動とは行きません。明るくなって周りの様子がわからなくては行動できないからです。それでも午前4時には動き始められるというのは有り難い。佐武流山(さぶりゅうやま)に向かって北上です。


東の大黒山あたりから日の出。稜線の向こうは苗場スキー場です。


佐武流山に向かう尾根の右側は清津川、左は中津川。どちらも信濃川に流れます。中央分水嶺は白砂山の稜線で、北側は信濃川へ流れ日本海にそそぎ、南側は利根川から太平洋に流れるんです。そんな感覚好きです。


ガレと岩の沢を見下ろします。清津川の支流の赤樋沢です。ひどい崩壊地で尾根の東側は急傾斜のクズレ、西側は歩けたもんじゃないヤブ、ちょうどその間を行くのが一番楽でした。


残雪があれば利用します。締まった雪はとっても楽ちんに進めました。


残雪がなくなれば登場する笹。笹原はまだ可愛いもんだということがそのうち分かります。ネマガリタケが登場するとグーの根もでなくなります。


標高点2095m赤土居山というピークのあたりです。͡木の間に佐武流山が見えています。赤土居山の別名が赤樋山です。このピークの東が赤樋沢なので、赤樋山の方がしっくりくる印象です。ピークからしばらくは雪が使えました。


それまでのメインの植生が笹。赤樋山の下りの途中からいきなりネマガリタケの密林に変わりました。それでも次のピーク標高点2107mとのコルまでは下りなので何とか誤魔化せたのだけど、コルに近づくにつれ正面の登りのネマガリタケをどう克服するかという物凄いハードルが現れました。じっくり観察して、尾根の上を行くより雪を利用して雪が最短で繋がっていそうな斜面を利用しようという作戦。100m弱余分に下って、ダイレクトラインのネマガリタケをかわす残雪のルート取りという選択でした。


スカイラインに近い雪の斜面に向かってどう効率よくネマガリタケをかわすかというトライです。


イメージできます?こんなんに突っ込んだらとんでもないことになってやったら時間がかかります。体力の消耗も無視できないくらいのやぶ漕ぎ。


自由がきかないネマガリタケの密林。


ちょっと急な雪面だったけど作戦は大成功!標高点2107mに楽に登ることが出来ました。このセクションがネマガリタケとの格闘だったとしたら佐武流山に行くことは出来なかったと思います。このチョイス、今年が残雪が多いラストチャンスということの実践となりました。


 2017m標高点の続きは、雪がなくなったところもあったものの何とか繋がっていてどんどん進めました。


アイゼンはあった方がいいです。その方が負担が少ないです。ただラチェット式のものはイマイチです。やはりテープバンドでしっかり締めるタイプが良いです。


想定時間通りに着いた佐武流山山頂。


苗場山のたおやかな山頂。


左奥の三つの山、左から八海山、越後駒ケ岳、中ノ岳の越後三山です。手前は平標山や万太郎山で谷川岳はもっと右です。


こっちは一番奥の立派なピークが尾瀬の燧ケ岳、右が至仏山、至仏の下に谷川岳。


山頂を後にしてもまだまだ、今度は夕方までに野反湖に戻らなくてはなりません。ネマガリタケの植生の標高点2107mから赤樋山2095mまでのギャップ、帰りはよく観察してなるべく雪の斜面を利用して楽に登り返すことが出来ました。この時期にこんなことが出来るのは残雪が多いからでした。


沖ノ西沢ノ頭2036mでテントを回収して白砂山を目指します。途中も単純ではないもののいちどトレースしているので気が楽ですが、ここの150mの登り返しはちとつらい。


その登りが終われば後は残雪のハイウェーに乗っかって白砂山まで一直線って感じ。という気持ちなんですがなかなかでした。


ということで白砂山まで戻ったんですが、野反湖の駐車場まではしっかり3時間以上かかります。


シラビソ尾根の登山道から、一旦ハンノキ沢に下っての最後、茅ノ尾根登り返しがやっぱきつかったです。


夕方4時には野反湖に戻ったので12時間行動だったとなります。さらに3時間のドライブで山梨に。疲れたけど充実した狙い通りの山行でした。


2019年6月9日日曜日

白砂山

群馬県の野反湖が起点の白砂山の山行募集をしていました。ガイド山行が成立するパターンは様々です。募集しても参加者が集まらなかったり、参加者3人はいてほしいと思って計画してもそこまでいかなかったり。
「白砂山の山行まだ間に合いますか、申し込み?もしテント泊で白砂山―佐武流山と歩けたらうれしいです。せっかく藪山エキスパート三上さんにお願いできるのでしたらそのルートを歩きたいです。」というメッセージを頂きました。確かに今年は残雪が多いので、白砂山から佐武流山に通じる尾根、残雪を利用してトレースするぎりぎりのタイミングなのかと思いましたが、いかんせん僕も初めてのルート、雪がない藪の植生がわからなかったので一抹の不安を抱えつつ1泊2日で野反湖から白砂山を経て佐武流山ピストン、トライしました。山梨から3時間で到着した野反湖の写真です。


野反湖畔の駐車場。トイレも完備されています。


100kmの群馬県境稜線トレイルの一部を歩きます。


意外に駐車場はガラガラ、青空がまぶしい朝でした。


二百名山の白砂山、登山口も立派でした。とりあえず4時間で白砂山だろうと登りはじめました。


駐車場から茅ノ尾根を乗越してハンノキ沢に下ります。傾いた橋、平気で渡れました。


地蔵峠周辺の地形はちょっと複雑に感じました、地形だけではなく植生の様子からいかにも雪国で、太平洋側の地域からやってきた僕らにはちょっと理解が難しい感じでした。


それでも地蔵峠の名前の通りお地蔵さまが奉られていて、この地で生活している人々の信仰心が表れている感じに思いました。群馬の六合村(くにむら)から長野県の最北の栄村の切明に通じる峠道ということでいいと思います。


白砂山まで続く登山道はすごく長く感じます。青空に癒されて進みました。


途中の水場の表示。5分くらいで行けるようです。雪国の山は地形図だけで判断できない植生の問題があります。水にあふれているので、沢地形で水が確保できるとは思うんですが、笹や竹が密生していると水場には容易に近づけません。そういう意味で整備された登山道は貴重なんです。


なんだかんだ言っても野反湖からだいぶ進んで、こんなに遠くなった野反湖です。


白砂山に至る稜線の上にはいくつもの小ピークがあります。2000ⅿ越えた堂岩山手前の沢地形には残雪がいっぱい。踏み抜くこともなく淡々と登ることが出来ました。


堂岩山2051m山頂。


堂岩山が終わると猟師ノ沢ノ頭2042mの登りになります。登ったり下ったりで忙しい稜線ですが標高差があまりないので気になりません。


一番高いのが白砂山です。はるか遠くに見えますが、実際そんな気分で進まざる負えないのが頑張りどころです。


進んで行けばだんだん白砂山が近づきます。そんな連続写真の始まり。
まずはいっちば~ん。


にっば~ん。


さんば~ん。とミネザクラです。


よんば~ん、いよいよ最後の登り!これをこなせば山頂じゃん!と信じ切った気持ちで鼓舞するこころ。地形図を見れば横長の山頂でまだまだということはわかるはずなのに、それをしない登山者。いつものことです。


まだ山頂じゃない!くっそー!って感じでの稜線歩きですが、右側切れてます、要注意の稜線です。


白砂山山頂は大勢の登山者でにぎわってました。


白砂山山頂の三角点柱石。


白砂山山頂の東からは誰でも突入できるわけではありません。自己完結出来なければだめなんです。100kmの群馬県境稜線トレイルです。


比較的新しく整備された道。


それはそれとして、白砂山山頂の東の小ピークから派生した尾根が僕らのルート。いきなりの笹薮は短く、ねらい通りの残雪がすぐに登場しました。左奥に見えているのが佐武流山です。


雪庇があったであろう残雪は締まった雪の塊として残っていました。


多いところはしっかり雪が残っていて楽に歩くことが出来ました。


なるべく使える雪の斜面をつないで進むって感じ。


残雪が多い今年だから利用できた雪の斜面です。融けてしまった斜面はやぶこぎです。


沖ノ西沢ノ頭2036ⅿ三角点。3等三角点 点名「赤石澤」奇跡的に雪の上に顔を出していました。


ちょっと早めだけど、ここに泊まって翌日佐武流山をピストンすることに決めました。


雪の平らなところしかテントを張ることが出来なかったからでした。この先突っ込んで幕営適地があるかどうかわからなく、突っ込むことがギャンブルに思えたからでした。


まあまあ、お疲れさまの乾杯で本日終了です。明日勝負だという気合です。佐武流山です。