2019年8月20日火曜日

仙塩尾根北上

仙塩尾根というのは南アルプスの仙丈ケ岳と塩見岳を結ぶ尾根のことです。仙塩尾根の仙は仙丈ケ岳の仙で、塩は塩見岳の塩。な~んだまんまじゃん!なのですが、馬鹿々々しいくらい長大なということで馬鹿尾根とも呼ばれます。3000m峰を中心に考えると南北に長い南アルプス、北岳を中心の北部と、赤石岳を中心の南部に分けることが出来るわけですが、その北部と南部のちょうど真ん中に存在している塩見岳ということになります。写真は塩見岳登山口の鳥倉林道のゲート、登山口です。駐車場も車でいっぱいの朝でした。


甲府の老舗アウトドアショップ’エルク’の3泊4日のツアーの始まり。参加者のレベルの幅が広いので覚悟して向き合った仕事でしたが、正直杞憂に終わったという4日間でした。好天と参加者の頑張りと協力。素晴らしい山行になりました!写真は三伏峠の手前の水場。


鳥倉林道から豊口山のコルを越えた北側の登山道はこんな感じで神経を使います。


三伏峠から稜線を進んで三伏山。雲の中の塩見岳。


長い長い塩見岳への登山道。やっぱ登場しません。でもこのアプローチがもっと長い仙塩尾根自体のアプローチと言ってもいいくらいです。


一泊目の塩見小屋。遠くに雷鳴でしたが、雨に降られることはありませんでした。


夕食


塩見小屋からの日の出


塩見小屋の朝食


シコタンソウ。
塩見小屋からの登山道は天狗岩の急登を巻き気味にこなした後が本番で、西塩見岳の登りはコース全体でも要注意の危険な登りです。


危険な登りの様子。とは言っても両手両足を使えば大丈夫。


塩見岳山頂からの眺め。左から仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳というのが主な山頂ですが、低く見える下の尾根を歩いていくことになります。


こちらは蝙蝠岳のなだらかな稜線。右奥に双耳峰の笊ヶ岳が見えます。


主稜線の東の北俣岳2920mに寄り道。すぐ北の雪投沢の源流。ハイマツの生えていない更地はテント場でした。雪投沢を下り大井川東俣の対岸の池ノ沢を詰めて広河内岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳と続く登山道は今は使われていません。


肩の広場と言われる、標高点2719mのなだらかなピーク。塩見岳を振り返ります。


天国と言ってもいいくらいのダケカンバの草原。


天気が良くて最高でした。


イブキジャコウソウとハクサンフウロ、タカネコウリンカ。


北荒川岳キャンプ場の管理棟。今は使われていないし幕営禁止の場所ですが、こんな所に泊まってみたいと思うのは僕だけではないでしょう。コースタイムで3時間北にある熊ノ平小屋が管理していたという話しを聞きました。昔の方が登山者が多かったのかも知れません。


北荒川岳崩壊地の向こうに塩見岳。


新蛇抜山2667mには寄らず。3000m峰の塩見岳と三峰岳、間ノ岳3000mを結ぶ尾根の一番低いところは新蛇抜山の手前に標高点で地形図に表されています。北荒川岳の北の標高点2542mです。


竜尾見晴と呼ばれる岩場。絶好の展望スポットでした。


二泊目の熊ノ平小屋。市営は静岡市です。広くて長い静岡市。東海フォレストが管理しています。


夕食は5時。山小屋なんでそんな時間ですが、小屋が雨戸を含め厳重に閉じられました。なんとこんな時間にヘリの荷揚げがあるというのです。他の小屋に荷物を運んだ最後に熊ノ平小屋にやってくるそうで、ちょうど夕食時だったもので手伝うことになりました。


谷間のスペースのない小屋なのでとても神経を使っていました。


3回の荷揚げ、ピンポイントで降ろされた荷を急いで片付けます。スペースはそこだけなので次の荷のために空けなければなりません。


小屋のこのスペースに降ろすんですから大変です。大活躍の小屋番とくちゃん。


ミッションコンプリート!
両俣小屋の牧野くん、とくちゃん、おいら、エルクの綾井くん。夕飯は食いそびれ・・・


ということで小屋のスタッフとまかない飯。夕食の写真はありません。


熊ノ平小屋の朝食。


こんな奥深い熊ノ平小屋のスタッフはパワフルな女性3人!!


熊ノ平小屋北の井川越から見えた、仙丈ケ岳へ続く尾根、長い長い仙塩尾根。


急登をこなして三国平。三国は静岡、長野、山梨。ず~っと歩いてきた仙塩尾根が見えました。塩見岳の左奥に悪沢岳。


三峰岳分岐からの仙丈ケ岳。それに続く仙塩尾根。今回は間ノ岳に向かいます。


左の塩見岳と右の三峰岳。三峰岳はみぶだけで、天竜川の支流の三峰川みぶがわからの名前。


なだらかな間ノ岳山頂、富士山、北岳に続く標高3189.5m


富士山がきれいに見えた日でした。


反対側に北岳と奥に甲斐駒ヶ岳。


はじめてみたミドリハクサンイチゲ。


タカネマンテマ 南アルプスでしか見ることが出来ない花です。


北岳山頂


北岳肩の小屋


三泊目の北岳肩の小屋。北岳の北にあるので塩見岳は見えません。


夕陽の鳳凰山。肩の小屋は展望の良い小屋です。


肩の小屋の夕食。ブレブレですみません。


奥秩父から昇った日の出、四日目の朝です。


肩の小屋の朝食。


広河原に下って山行は終わるのですが、下ってしまうには惜しい天気なので小太郎山ピストン。往復3時間くらいです。一番手前のピークです。





小太郎山手前の2700mの小ピーク。いつからこう呼ぶようになったんだろう?誰かが設置した標識ですが標高が間違っていました。2646mという標高、地形図を見たらピークの手前の最低鞍部の標高点の標高でした。


ハイマツの松の実も食べれるようになった来たようです。


小太郎山山頂2725.4m 北岳が太郎で、北に延びる尾根上のピークが小太郎と勝手に解釈しています。


大樺沢右俣を下りました。


大樺沢二俣でかき氷。


北海道、白馬岳そして北岳でしか見ることのできないミヤマハナシノブ。


広河原の吊り橋。これを渡って終了です。四日間楽しい山行でした。お疲れ様でした。ありがとうございました。


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