2018年9月15日土曜日

赤石岳避難小屋

赤石荒川岳の時計回りの山行。畑薙ダムの臨時駐車場は土日でないのでこんな感じでした。やっぱ遠い井川です。畑薙ダムから椹島への一番のバス、7:30発に乗るために山梨を出発したのは3:30・・・


ウイークデーなので十数人の乗客でした。


登山口の椹島を出発して怒涛の登りの途中、楽しそうに下山してくる若者たち。何人もの人がこのTシャツを着ていました。酒が好き!山が好き!って・・・


登山口の椹島の標高が1123m、尾根と沢の関係や1405m、1750mの林道、1860mの樺段(かんばのだん)などの地点は容易に確認できます。地図読みは全ての山行に必要です。


おっと!またしても赤石岳人生避難小屋のTシャツの青年。


なんともインパクトのある歩荷返しの坂。ここを越えると大倉尾根のほぼ中間の赤石小屋は遠くないです。


とても静かだった赤石小屋。登りながら時間的に厳しい展開になったら泊まろうと思っていた小屋です。順調に進んでいたので目標を赤石岳山頂にしました。


富士見平。大倉尾根の上で一番のんびり歩ける傾斜のゆるいところです。残念なのは雨。


富士見平を過ぎると気持ちを切り替えなくてはなりません。赤石沢の支流北沢に出合うまで大倉尾根の側面のトラバースになるからです。トラバースの登山道は整備されているとはいえとても危険な場合が多いです。


黄色いマーキングがわかりやすかったです。


アルプスのハイマツは松の実が豊作の今年。ホシガラスの仕業でしょうか、食べ散らかした松ぼっくりにびっくりでした。


トラバースのセクションが終わって北沢源流をカールの底目指して急登です。雲にかすんだ笊ヶ岳が見えました。


赤石岳のカール。


赤石岳山頂。


そして目的の赤石岳避難小屋。山頂から1分で到着です。


小屋の入り口。翌朝の写真ですが。


収容人員30人の小さな小屋です。基本素泊まりですが、カップ麺やレトルト食品は購入できます。ストーブの上のやかんのお湯は使っていいよというありがたいお言葉。


オリジナルのグッズが充実しています。ここでしか買えません!「人生を変える1枚」、「赤石岳人生避難小屋」などとなんともインパクトのあるお言葉がどんどん目に入ります。


缶バッチ。山登れ!酒飲め!で、この言葉でたいがいのことは解決してしまうような気がしてきます。


雨が降る3000mの稜線も小屋の中は快適。名物小屋番の榎田さんに手ぬぐいの使い方のレクチャーを受けました。ピンボケだけど、もはや眼があやしい・・・


ほんっと楽しい小屋で、榎田人気は不滅だ~と感じさせるくらいです。楽しいひと時をありがとうございました!榎田さんまたおじゃまします!


2018年9月11日火曜日

白根三山

長野県のみなさまとのツアー、ピンチヒッターということで白根三山でした。白根三山は北岳、間ノ岳、農鳥岳を指すわけですが、平安時代の「古今和歌集」にも登場する「甲斐ヶ根かいがね、甲斐の白根かいのしらね」などと呼ばれていた南アルプスを代表する山。


台風21号直後の入山で早川町奈良田に通じる県道も、芦安村広河原に通じる県道も通行止めの朝。奈良田から大門沢に入り農鳥岳、間ノ岳、北岳という白根三山に登る計画でしたが、登山口に着くことも出来ない朝でした。早川の濁流。


甲府盆地で県道の情報収集をしていましたが、いてもたってもいられず早川町役場まで行って県道開通のタイミングに合わせ入山と考えました。そこに芦安から広河原の県道の開通予定の情報。


早川町から芦安に移動。御勅使川みだいがわの濁流。


3泊4日の山行、ほぼ全ての日の天候が安定しない予報でした。予定していた奈良田からの入山は叶いませんでした。その日の行動を無理なくそれでも前に進む(後退も意識しつつ)ということを考えていました。自分たちに問題があるわけではないので悩みました。全ては雨、風、増水など自然が相手です。


 広河原を出発できたのは午後。


野呂川のつり橋の向こうに北岳。


野呂川の濁流。1日のうちに早川、御勅使川、野呂川の増水した濁った流れを見ることになるとは・・・滅多にない体験です。それでも始まった3泊4日の山行。


大樺沢の登山道は橋が流され通行止め。この段階ではわからなかった通行止めでしたが、小さな沢も含め増水していたり崩れていたら、と考え安全な樹林帯の道を選んで白根御池小屋を目指しました。


県道が通行止めで予定を変更して、芦安から白根御池小屋までの1日目。どっから山に入れるんだ~と悩んだ朝からは想像もできなかった白根御池小屋の夕日。


2日目の朝。この日の難題は風でした。草すべりを登って小太郎山の分岐で主稜線に出ます。そこから北岳山頂を越え、北岳山荘まで風速15m以上という予報の風にさらされるというのが注意点でした。 


  時にバランスを崩すくらいの風速が小太郎山分岐から始まりました。


草紅葉が始まった3000mの稜線。


肩の小屋の建物が良い風除けになってくれて、ここでもう一度風対策ということで、ウエアのチェックをしながら大休止。


雨の心配のない日でした。強風により体感温度が下がるので防寒、暴風の対応が求められていました。風を通さない手袋と、ジャケットの手首をしっかり締めること、ダウンジャケットは最後に着ること。例えば、一番外側にレインウェアを着るとします、その下にダウンジャケットを着た場合、もし行動中暑くなってウェアの調整をすると、強風の中ダウンジャケットをいちばん外に着ていると一回ダウンジャケットを脱げば良いわけですが、レインウェアの下にダウンだと、レインウェアを脱いでダウンジャケットを脱いで、レインウェアを着るということになります。仕事が増えるわけです。そんな細かなことを口が酸っぱくなるくらい説明しました。


北岳山頂の三角点柱石と富士山。


晴れた写真ですが、西からの強風にさらされています。急な下り。


強風でゆっくり休むことも出来ません。北岳山荘についてほっとしました。


翌日の予報は雨、さらに22mの強風の予想。お昼に着いた北岳山荘だったのでさらに先に出来るトライをこなしました。間ノ岳ピストンです。


間ノ岳山頂三角点柱石と鳳凰山。


とても厳しい環境の3000mの稜線です。言葉にすれば日本で2番目に高い北岳と、3番目に高い間ノ岳を結ぶ稜線です。そんなことがダイレクトに理解できる地形を見ることができます。氷河地形の周りに起きる現象「構造土」です。高山植物が段々に生えてます。地面が凍ったり溶けたりしながらその場所に独特の模様のような感じを形作ります。この場合は段々畑。高山植物が生えていない面は風にさらされています。高山植物が生えているところは風がよけられる急なところ。何が言いたいかといえば、この現象を構造土といいますが、厳しい環境なので、登山道以外を歩かない!ということです。環境に悪い影響を与えるのは人間です。石ころ1個動かしただけで環境が変わってしまう3000mの稜線ということです。


ウラシマツツジの赤が目立ってきました。


3日目は強風で22mの風速。悩みました、どう安全に行動するかということです。午前10時くらいに小康状態かとの期待で、午前5時に朝食のあと9時半まで小屋。10時に北岳山荘を出ました。


4日目の天候もあやしかったので、農鳥岳に進むという選択肢はなくなりました。ではどう広河原に下山するか?幸い3泊4日でもう1日余裕がありました。


本来なら北岳山荘から北岳の山頂を越えて、肩の小屋から下山するというのが比較的安全なルートです。ただこの日は風速22mということで、ちょっと厳しいトラバースルート~八本場~大樺沢左俣~二俣という選択をしました。西からの強風から逃げることができるからでした。


こんなはしごもゆっくり慎重に行けば大丈夫。思った通り風の影響はほとんどありませんでした。


バットレスのDガリー、Cガリー、大樺沢右俣の渡渉も大したことなくほっとしました。


これはDガリー。


もうすぐなくなってしまう大樺沢の雪渓。


二俣には沢沿いに下れないという案内がありました。台風21号の影響です。


雨と強風はそれほどでもなかったのですが、白根御池小屋まで下ってきたら本当に安心した午後でした。


4日目の朝。どしゃ降り・・・


登山道は川になります。


広河原に戻ってきました。狭い行動半だったのですが、天気を敵に回すととんでもない展開になります。お疲れさまでした。僕も精いっぱいお伝えできることはお話ししました。皆さんそれぞれの山行にフィードバックできたら素晴らしいと思います。いろんなことを考えた、縦走がかなわなかった白根三山でした。


最後は芦安の温泉。もう格好寒い山の中なので有難かった温泉です