2017年8月17日木曜日

小槍です。


雑誌岳人の最新号です。たった一枚の写真を提供したということで編集部から送られてきた最新号。告白します、ほぼ雑誌に目を通すことはありません。それではいけないと思っていますが仕方ありません。本当は最新の情報をしっかり把握してガイド山行に生かすというのが正しいスタンスだとは思います。


服部文祥さんが書いている一般ルートではないところ、揚水ダムで有名な高瀬川の支流、千丈沢からのアプローチの記事です。地図を見ると千丈沢は高瀬川上流、天井沢と千丈沢が分かれますが、その沢の間にあるのがかの北鎌尾根です。


使われた写真、P47です。服部文祥さんが小槍を登っている写真が欲しかったのは、千丈沢の支流、岩小屋沢を詰めると小槍から大槍、槍ヶ岳山頂に至るので、山頂手前のハイライト小槍の良い写真が欲しかったということだったと想像しました。


この登攀を文章にするとこんな感じです。

槍ヶ岳のちょっと下にある‘小槍’です。槍ヶ岳(大槍)の一般ルートを登り岩稜を越えると、一旦ルンゼに入ります。岩稜からは小槍の南面が良く見えます。その岩屑だらけのルンゼを下って小槍下のバンドからコルを目指しました。小槍のピークまでザイルピッチで40mくらいでしょうか。急遽登ることになったので十分な装備ではありませんでした。30mと20mの補助ロープが2本、カラビナが5~6本、残置のハーケンなどでビレーを取りました。なので、登りも下りも短くピッチを切って2ピッチとしました。コルのビレー点からリッジを少し登って細かいフェースを左にトラバース、この部分が核心です。その後チムニー状のクラックを右上してテラスでピッチを切りました。小さなバンドを左にトラバースした後、傾斜がやや落ちたクラックが豊富なフェースをこなしてトップアウト。


チムニーに入るところ。


中間のテラス前。きみどりのウエアがおいらです。


セカンドをビレーしています。ちょうど核心のフェースを左側にトラバースしているところです。登っているのは甲府のショップの真ちゃんです。


2ピッチ目の登りです。


小槍のピーク。「アルプス一万尺、小槍の上でアルペン踊りをさぁ踊りましょ!」の小槍でした。


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