2018年1月11日木曜日

磁北線

地図読みに必要な2万5千分の1地形図です。にごまんずと呼ばれたりします。コンパスの磁針が示す北は少しずれていて、場所によってその角度が違います。その角度はそれぞれの地形図に書かれています。地形図の左側にいろいろなことが書かれていますが、例えば「茅ヶ岳」の「地形図の基準」の6の項目には「磁気偏角は西偏約6°10′」6°10′は6度10分です。地形図の右上の角か左下の角に分度器やコンパスで西偏の磁北線を引くことが出来ます。ただどうしてもアバウトになってしまうので、三角関数(Tangent)を使った換算表を作ってみました。



三角関数と定規を使う方法による、磁北線をひく手順 
                        
三角関数のXTan(α)≒Y の式をを使って磁北線を引く

α:偏角  X:南北の長さ  Y:西方向にずれている長さ
     
← 偏角α
X(エックス)×Tan(タンジェント、α)≒Yの長さ

タンジェントの表
 
偏角α
0’
10’
20’
30’
40’
50’
3°
0.0524 
0.0553
0.0582
0.0611
0.0640
0.0670
4°
0.0699
0.0728
0.0757
0.0787
0.0816
0.0845
5°
0.0874
0.0904
0.0933
0.0962
0.0992
0.1021
6°
0.1051
0.1080
0.1109
0.1139
0.1168
0.1198
7°
0.1227
0.1257
0.1286
0.1316
0.1346
0.1375
8°
0.1405
0.1435
0.1464
0.1494
0.1524
0.1554
9°
0.1583
0.1613
0.1643
0.1673
0.1703
0.1733
10°
0.1763
0.1793
0.1823
0.1853
0.1883
0.1913
   
X(エックス)の数字に表の偏角αの数字をかければYの数字が求められます。

X(エックス)×Tan(タンジェント、α)≒Yの長さ

世界測地系の新図郭の地形図のXの長さは約415mm(41.5cm)
2万5千分の1地形図「茅ヶ岳」の磁気偏角、西偏約6°10′の角度で計算してみます。

41.5×0.1080(偏角6°10′)≒44.82mm   

右上の角か左下の角から44.82mmの所にマークして、その点と右下か左上の角を結んだ線が磁北線となります。

 磁北線換算表


0’
10’
20’
30’
40’
50’
5°
36.27mm
37.51mm
38.71mm
39.92mm
41.16mm
42.37mm
6°
43.61
44.82
46.02
47.26
48.47
49.71
7°
50.92
52.16
53.36
54.61
55.85
57.06
8°
58.30
59.55
60.75
62.00
63.24
64.49

磁針が示す北は動いているので、西偏角度は10年に一度くらいの頻度で見直されます。でも6度が8度にというような変化ではないので大勢に影響はないでしょう。「茅ヶ岳」も、平成28年版は西偏6度10分ですが、平成18年版は西偏6度0分です。
磁北線換算表(青い表)があれば磁北線はすぐに引けます。

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