金峰山に登られた方は多いと思います。
大弛峠から、増富から、廻り目平からとルートはいくつかありますが、今回は最も古い黒平からです。
昇仙峡の奥、金桜神社から猫坂を通って黒平へ、いくつかの鳥居をくぐって御室小屋、そこから急登をあえいで登って山頂。
江戸時代から盛んだった金峰山講という講中登山の道です。古くは修験道の道でした。
日本百名山の深田久弥も歩いています。
百名山の書き出し~「金峰山は実に立派な山だ。一人秩父山脈中に嶄然頭角を抜いて居る許りでなく、日本の山の中でも第二流を下る山ではない。世に男の中の男を称えて裸百貫という諺があるが、金峰山も何処へ放り出しても百貫の貫禄を具えた山の中の山である」~
これは木暮理太郎という登山家が金峰山を表現したもの、増冨ルートの金山平にレリーフがあり、毎年秋に木暮祭というイベントがあります。
昔の人ほど強くはないので、黒平の集落の先の広場まで車で入り登り始めました。
1日目は御室小屋までの予定。読図をしながら御岳道を忠実に歩きました。
登山口です。
登り始めてすぐに林道。法面の崩れたところを登るのですが急です。左の灌木の根元に残置のテープシュリンゲが見えます。
遥かに金峰山が見えます。
この辺りはほとんど植林された森です。かなりがカラマツ林ですが、御岳道の途中に自然林が残ってました。標高1,600M付近、ブナやミズナラが出てきました。ブナの実です。
真ん中の笹が生えていないのが登山道、傾斜はないのですがきつく感じるところです。
水晶峠です。
御岳道は意外に整備されていて、水源林だから甲府市の水道局が見回りのために整備していると思ってました。
いい機会なので帰ってから確認したら、整備をしているのは林務課だそうです。水晶峠周辺はネット情報を頼りに水晶の盗掘が多く、困っていると言ってました。盗掘禁止の看板もたくさんあります。
だいぶ雪も出てきて凍ったところもあるので、アイゼンを着けました。
御室小屋です
今回は食当に手をあげた方がいました。鳥のつくね鍋です。今年は春が早いといってもまだ3月、日が落ちると寒いので焚火がありがたいです。
翌朝、いきなりこんな岩場からスタートです。鶏冠とか鶏冠岩と呼ばれているクサリ場です。
写真の右側に外傾しているのでちょっと怖いところです。鎖にセルフビレーを取りながら登りました。
クサリ場の上はこんな岩場。鶏冠と名前が着くところはたいがいこんな感じ。
目指す金峰五丈岩が見えます。手前にちょこんと乗っかった岩が見えます。
`片手回しの岩場´と呼ばれている所です。
登山道からはこんな感じ
とても面白い場所で、花崗岩です。
廻り目平の周辺の岩峰群と同じです。
付け根はこんなにくびれています。
登山道から10mくらい高いところなのでロープをフィックスしました。
ちょっと遊びすぎたかな?
登山道に戻って五丈岩を目指します。樹林帯の中のラッセルにとても苦労しました。
南面直下の五丈岩
やっとこさ五丈岩に着きました。ここは広場のようになっていて、昔は建物があったそうです。
金桜神社の本宮で石灯篭の横に祠があります。
遥かに北アルプス
計画では手前のとがったピークを左に八幡尾根を下る予定でした。
御室小屋からの登りに時間がかかってしまい、体力的にも時間的にも読図をしながら八幡尾根を下るという当初の目的は、果たせませんでした。
もっと綿密に計画すべきで、ガイド三上おおいに反省です。
というわけで、増冨口の瑞牆山荘にエスケープです。
振り返ってみる五丈岩
風が少し冷たくて肌寒いのですが気温はプラス。雪もどんどん解けています。
尾根の北から南に蝶々が一匹とんでいきました。蝶はよくわかりませんが、おそらくコヒオドシというやつだったと思います。成虫で越冬するそうです。
八ヶ岳と瑞牆山
樹林帯に入ってずっとこんな感じで凍っています。大日小屋の先のトラバースが終わるまでアイゼンを外せません。
八幡尾根には届かなかったけど金峰山を堪能できた山行でした。
お疲れ様でした!
良かったら以前の山行もご覧ください。
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