‘青笹’という山名が続いてしまいましたが、全くの偶然です。こちらは奥秩父
青笹尾根は、山梨百名山の破風山(西破風)から派生している尾根です。
こんなに素晴らしい尾根が近くにあったなんて、目から鱗です!
ただ、地図読みが出来ないとえらい事になるかも知れませんが・・・
奥秩父 久渡沢のナメラ沢です。初心者、初級者の沢として有名な沢です。
雁坂トンネル料金所わきの駐車場に車を停めてスタートです。調べてみたら雁坂トンネルが出来て15年たっていました。20年以上前にナメラ沢に入っているので、アプローチは全く違うものになっていました。いずれにしても雁坂峠への登山道の途中からの入渓です。
最近はあまり沢に入ってませんが、どうもどこの沢も荒れてる感じです。倒木や土石がとても多いです。雨の降り方とか天候もさることながら、山と人のかかわりが変わったからでしょうか。
鉄砲堰とは昔の材木運搬方法の一つで、川をダムのようにせき止め、そこに浮かせた丸太を溜まった水の力で下流に運ぶ堰のこと。
沢自体は、これを過ぎると傾斜が増して一気に稜線を目指します。
奥秩父主稜線に出て、しばらく談笑して、雁坂小屋に泊るという上野さんたちと別れ青笹尾根を目指します。
まずは西破風山の山頂へ。展望もない山頂で、誰もいないのですが、ずいぶんににぎやか・・・後で知ったのですが、青笹尾根に入るのは西破風の山頂の東からのようで、マーキングされているようです。僕は気付かず山頂からコメツガの密集に突っ込みました。
藪尾根を下る場合、下り始めはそれほど神経を使わなくてもいいです。(岩々していたり崩れがある場合は別)形状はいろいろですが、主稜線に吸収される枝尾根は最後(下る場合は最初)は漠然としています。ちょっと下ると尾根のところと沢のところがはっきりしてくるので、隣接している沢をイメージして軌道修正すればいいです。
この時は何も考えないで下り始め、沢が認識できる所で右の顕著な尾根がないので(左にはあった。)左にトラバースしたのでした。つまり、僕は初めヌク沢方面に下っていて、青笹尾根はヌク沢とナメラ沢の間なので左にトラバースしたのでした。尾根に出たら左右の沢の存在を意識します。
苔むしていますが石の杭です。恩賜林の林班境界の杭です。
山梨の森林の約半分近くを占める恩賜林、県有林です。
これが出てくるととても楽です。境界というのは山の中の入会地の境ということでだいたいいいと思いますが、定期的に見回りが行われるので人の手が入るということです。境界杭にはナンバーが入っています。杭を確認するためにマーキングもしっかりされています。
‘地籍図根三角点’と書いてあります。地図上の1855.6mの三角点です。
国土地理院の基準点閲覧サービスによると四等三角点で点名が‘ナメラ沢’
ちょっとだけ調べてみました。図根三角点というのは、地籍(どこを誰が所有しているか)を測量するために地元の自治体が設置するもののようで、国土地理院が設置する基準点としての三角点とは違うようです。でも地図には載っているんだよな~、よくわかりません。ここのは標石もありませんでした。
青笹尾根の由来はわかりませんが、写真はそのまんま青い笹がきれいです。ストレートに青笹が綺麗だからついた名前なのでしょうか?
2318mの西破風山の山頂から1850mくらいの標高まで下ると、なだらかな尾根に青笹が密生した緩やかな斜面がずっと続いてとても綺麗です。
これは恩賜林の境界線であるという意味の「境界見出標」です。近くに石の杭があります。
杭はナンバーが付いていて、30~50m間隔に打たれています。
1657.1mの三角点の手前にある水場、のように見えた場所。飛ばして歩いていたので確認はしていませんが、2~3か所こんな感じでした。ここでテントを張ったら気持ちいいだろうな!
こちらは1657.1mの三角点。点名は‘ナレイ沢’やはり標石はありませんでした。
地図上の1466m地点です。四等三角点と白い杭には書かれていて、やはり図根三角点なのでしょうか?ここは地図には三角点マークはありません。
防火帯が始まりました。結構急な始まり。
恩賜林の杭は左の林の際に打たれています。防火帯の真ん中はなんと・・・
ワラビの畑みたいになってました!まだ採れたから、なおさら驚きです!
長かった青笹尾根もいよいよフィナーレです。
青笹尾根の最後は4本の尾根に別れて久渡沢に落ちています。いちばん西は林道が通っていて、西から2本目の尾根は防火帯の延長で、青笹尾根を登るのが目的ならこの2本目から入ります。国道の鶏冠山大橋の西詰めに階段があって、それが登山口。
今回は、雁坂トンネルの駐車場に車が止めてあるので一直線にそこを目指しました。いちばん東の尾根から下ります。急だったけど、藪もなくてガシガシ下れました。最後は久渡沢を渡渉して国道に這い上がりました。ドンピシャ!
藪もたいしたことはないので、この辺でダントツに楽しめる尾根です!
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