2017年2月28日火曜日

三筋山

どうしても気になるエリア、伊豆半島に行って来ました。気になるエリアを足早に駆け回った550kmの旅になりました。伊豆半島の山といえば真っ先に上がるのが天城山。そして伊豆山稜線。U字形の主稜線がイメージできますが、伊豆半島はデカい!こんな下見の登山とは言えないような努力を何度もしないと把握できない気がしてます。それでも自分が理解していないとお伝えすることも出来ないわけです。
東伊豆、河津桜の河津町の山に入りました。国土地理院の地形図ベースで入った三筋山。


修善寺から天城トンネルを抜けて河津町からアプローチしたので河津と思わず書いてしまいましたが、伊豆稲取の山でした。細野高原という観光スポットなので、駐車場広し。


いちばん高いピークが三筋山。手前と奥の色が違うのは「山焼き」が行われた後だからでしょう。茅場と呼ばれる山です。茅かやは茅葺屋根の材料でもあるし、馬や牛の飼料、農地への肥料としても欠かせないものでした。その茅場を維持するための山焼き。毎年2月に行われるそうです。


本州で唯一、フィリピン海プレートの上に乗っている伊豆半島は、かつて太平洋上にあった火山島や海底火山の集まりで、プレートの北上に伴い火山活動を繰り返しながら本州に衝突して現在のような半島の形になりました。約60 万年前のできごとだそうです。そして20万年前までの火山活動で出来た天城山。長い年月を経て現在の地形になるわけですが、細野高原の一部は「稲取泥流」と呼ばれる水はけの悪い土石流に覆われていて、窪地には湿原がいくつかあります。


道路わきが崩れていて地層が見えました。明るい茶色の稲取泥流の上の黒い層は、長い間の山焼きの堆積でしょう。


一部登山道もあるようですが、車も走れるコンクリートで固められた道が続いていました。


曇りがちの空は少し残念でしたが、眺めはすごく良いところ。伊豆の島々が見えました。


山頂まで15分の駐車場。予備知識もないまま車を走らせて、標高約700mまで登ってしまいました。ガードレールもないコンクリの道、正直怖かったです。


細野高原の全貌。春は山菜(ワラビ採りのようです。去年は4/10~5/5、¥500)、秋は黄金のススキ野原(去年は10/5~11/11、¥600)、それぞれ入山料を取られます。


三筋山山頂。天城山の主稜線の八丁池近くから、南東に延びる長い尾根の上のピークです。


天城山の最高峰、万三郎岳は雲の中でした。


この尾根の上には風力発電の風車が並んでいます。登りながらも見えていたのでわかってはいたのですが、間近で見てその存在感に圧倒されました。


三筋山より北側に10基で「東京電力 東伊豆風力発電所」。南側に11基「ユーラス河津ウインドファーム」。どちらも去年操業開始という事でした。風車の高さは、地面から中心までで60m、プロペラの直径が73m。両方で約2万数千軒分の年間の電力を賄うそうです。当然この巨大な装置を運び上げるのに道路も作られています。地形図だけ見ていて魅力的な稜線が八丁池まで繋がっていました。地形図だけ見いたらそう思えました。風力発電の風車も、取り付け道路も地形図には書かれていませんでした。


ん~ん。


なんだかとてもがっかりして下ってくると、満開を過ぎた河津桜とたわわに実ったミカンの黄色が鮮やかでした。


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