2018年2月1日木曜日

饅頭峠読図

甲府のアウトドアショップの老舗ともいえるエルクさんの地図読み講習のリクエスト。社長の柳沢さんとの付き合いも30年くらいになるでしょうか。机上講習からのスタート。


茅ヶ岳の南の地形、尾根を赤線、沢を青線、こうすると尾根と沢の関係が良く分かります。「尾根のとなりに尾根はない!沢のとなりに沢はない!」というのが本質です。


ベースプレートコンパスも様々ですが、使いやすいものはあります。プレートと可動式のリング、辺のスケール、みんなそれらはカバーしていますが付いている場所が違ったりして、使いやすいツボはあるのでそれはお伝えしました。


自分的には頑張ったプレゼンテーション。プレゼン用のソフトを使って資料作成。プロジェクターで映しながら地形図、地図読みの説明をしました。


やはり現場が落ち着きます。机上でどんなに頑張っても、フィールドでの実践に勝るものはないと思います。茅ヶ岳の登山口から4kmほど歩くフィールドで、地形図と実際の地形を見比べ確認しながら進みます。


等高線と友達になるテーマです。沢地形なのか尾根地形なのか、等高線の変化がある所は徹底的に検証します。


里山で標高も低いので、雪の影響はほとんどありませんでした。こんな石積みがとっても里山らしい。僕も初めて歩いた昔の仕事道。いい感じでした。


地形図上の登歩道の破線が伸びている先に行ってみました。2つの沢地形の先に尾根上の等高線が一本閉じた小ピークがあるはずでしたが、実際にはありませんでした。


その場所の写真です。こんなことはたまにあります。等高線一本が閉じたところ、何もないじゃんというのは割とあります。


こんな資料をベースに歩きます。これ作るの結構大変です・・・


お昼、体験して頂きたくてツエルトを張りました。30デニールのナイロンの生地の内側と外側は別世界です。それを知っているのと知らないのは大違いです。里山でも風が冷たい


ずっと地形だけを見て行動していると、地図読み初心者の方々も地形だけを見るようになってきます。その様子を見ているととても面白い!


本日一番の特徴的な等高線の場所の登り返し。この登り返しは地形図には登場しません。標高差が10mないので等高線はフラットです。地形図が表現できないということを知ることも地図読みなんです。


四等三角点「饅頭峠」。三角点は大事ですよという話をした後で愕然とした眼前・・・


尾根に登って東側の谷筋に雑木林のはずが・・・別世界の景色に変化していました。饅頭峠の三角点のとなりのコルから南東の尾根を下ると、深田久弥の石碑の所にドンピシャで下りられます。地図読みの最後のお楽しみで結構気に入っていたのですが、もう叶わないお楽しみになってしまいました。


地元の土建会社の名前が書かれた、県の許可を得た上での開発であるという看板はありました。決まり事を守った上でのソーラーパネル設置だと思いますが、この景色を見て納得する人はいないでしょう。あり得ない開発です。地元の人も反対したという話は聞きました。とりあえず登山口の景色は一変してしまいました。


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