今月の初めに所属している静岡山岳自然ガイド協会SMNGAの研修で行った丹沢の話しです。GW中ということもあって渋滞が心配で、裏道経由で西丹沢を目指しました。天気も良かったので絶景が楽しめたドライブ。山中湖北岸、あまりに美しいので車を停めたらコブハクチョウが数羽寄ってきて、なんとなく完璧じゃん!
反対側に眼をやると三国山の稜線が湖面に映っていました。
小山町に下る道の途中から見えた富士山。真横から東側から宝永山が見えています。ひょっとしたら一番形の悪い富士山かも?と思いました。
西丹沢の象徴、丹沢湖に架かる永歳橋。この丹沢湖を作り出しているのが三保ダムです。
研修講師は横浜の里見さん。丹沢がホームの登山ガイドです。今回は1700万年前の丹沢の成り立ちからの話なので資料準備も大変だったと思います。丹沢のことをもっと知ってほしい!という里見さんの情熱が凄かった!
とにかく現場へ、ということで権現山東の沢に入りました。さほど登るわけではないということとヤマビル対策でみんな足元は長靴です。
わかりやすいよう事前に里見さんが掃除をしておいてくれた岩。枕状溶岩です。
枕状溶岩~~~海底から噴き出した玄武岩マグマが海水で急冷されながら枕のかたちを維持したまま固まったもの。それが1700万年前ということだそうです。海底火山の活動がやがて隆起して島になり、プレートの動きで北上して、500万年前に日本列島にくっついた、ということを付加体と呼ぶのだそうです。
すでに花は終わっていたけど、この辺りはミツマタが本当に多いです。
午後からは丹沢の地質調査の第一人者 門田真人先生に解説をいただきました。
門田真人先生は様々な化石を丹沢で発見されています。何百万年前とか何千万年前とかまるで想像の世界のようですが、地質時代の年代区分の指標となるのが化石だそうです。
さらに枕状溶岩を確認するために沢に入りました。水の流れがあるので、沢筋や崩落地は古い地質が露呈しやすいのでしょう。
ただの河原歩きのようですが、1700万年前の海底火山の活動を示す枕状溶岩が次々に登場しました。
なんか亀甲模様にも似ていますが、白っぽい線の様なのが、急冷相と呼ばれる溶岩同士が固着して出来た接合部です。
ハートの枕状溶岩。
濡れている方がわかりやすいということで、沢水が掛けられた枕状溶岩。
昔懐かしいガリビエールのヘルメットをかぶった門田真人先生。
たくさん咲いていたクワガタソウ。漢字だと鍬形草です。鍬くわは畑で使う農具。
これも海底火山の痕跡、気泡のあとだということでした。
門田真人先生おすすめの花の本。
岩場にひっそりと咲き始めたガクウツギ。
帰りの御坂峠からの富士山。
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