山形蔵王に登る日。写真は数年前に米沢あたりで見えた蔵王連峰です。西から見ている形になります。左から地蔵岳、熊野岳、刈田岳、屏風岳です。なだらかな稜線のピークの同定は難しいのですが、米沢あたりから見るととても分かりやすいです。白字のサクランボとラ・フランスは畑です。なんで葉っぱも出ていないのにわかるかというと作物の特徴を理解しているからです。
蔵王山は最高峰が熊野岳ですが、主役はカルデラ湖の御釜でしょう。そこには蔵王エコーラインという山岳道路を使えば普通の観光地になってしまい容易に行くことが出来ます。もちろん天候次第ではありますが・・・そんな蔵王山の無理なく登山としても登りたいと思った今回、標高1100mのライザスキー場をスタートにしました。熊野岳1840mです。
熊野岳と刈田岳のあいだの馬の背が源頭の仙人沢に架かる仙人橋。仙人沢の右岸に中丸山を目指します。中丸山は熊野岳西に延びる稜線上のピークです。
蔵王エコーラインに振り回されることなく、普通の日帰り登山にしたくて登り始めた中丸山への登山道は、想像した通り何の華もない登山道でした。でも蔵王山の普通の日帰りルートとして当たり前なルート設定だと思います。山形蔵王の話です。ライザー中丸山ー熊野岳ー馬の背ー刈田岳ー御田ノ神―ライザ、というコースです。
雨後のガスガスで登り始めましたが、中丸山を過ぎるとみるみる青空が勝ってきました。
ミネザクラ
ムラサキヤシオ
雪国です。それなりに残雪はありましたがアイゼンが必須になるという傾斜ではありませんでした。
山頂手前のコマクサの群生。花は咲いていなくて蕾でした。ちょっと早かったんでした。
山頂への最後のトレース
逆光と難解でよくわからなかった石碑。調べたら山形出身の歌人の斎藤茂吉のものでした。「陸奥(みちのく)をふたわけざまに聳え(そびえ)たまうふ蔵王の山の雲の中に立つ」と彫られているそうです。
熊野岳山頂。避難小屋と蔵王山神社の社殿が石積みで守られていました。
馬の背に下る途中で見えたもう一つの熊野岳避難小屋。このころからどんどん青空が広がってきましたが、10mを越える風が強かったです。
熊野岳を下って、馬の背が始まろうかという所で崖のふち、突然目の前に飛び込んできた蔵王の御釜!本当にびっくりするくらいの劇的な景色の変化!
強風に負けないようしっかり歩を進めた馬の背。
馬の背から刈田岳に向かう途中、左側には常に御釜のミドリの湖面が見えています。五色に変化する湖面だそうで、東のピークの名前は五色岳です。
刈田岳山頂横の蔵王刈田嶺神社奥宮
刈田岳あたりから見た、御釜と熊野岳。熊野岳から馬の背を経て刈田岳に至る登山道からはずっと御釜が見えていました。基本的にはカルデラ湖ですがどんどん変化する景色が特別でした。山形の知り合いのガイドからは「持ってるね~」と言われました。地元でもなかなか見ることが出来ない御釜だそうです。
冬に一度だけ来ている蔵王です。冬のモンスターの先にあったリフトは使われていないものだと冬に思いましたが、なんとエコーラインの途中の駐車場からこのリフトを使って馬の背に来れる夏限定のリフトでした。観光客が御釜に会うためのものです。
ライザスキー場の向かう登山道を下りました。途中に御田ノ神という高層湿原があります。しっかり咲いていた北東北を代表するヒナザクラ。
ワタスゲが揺れていた高層湿原。
御田ノ神の避難小屋とチングルマの群生。
スキー場のリフトトップの様子は冬と同じでした。
スキー場の中で出会った蔵王修験のお石塔。こんな場所が二つもありましたから、蔵王山は修験の山だとよくわかりました。
快適なライザスキー場の下り
山から下りて、宿泊予定の宿に移動途中にあった道の駅に寄りました。この時期山形といえばサクランボです。購入する気満々で寄ったのですが、高すぎて挫折してしまった山形のサクランボでした。見てくれですが、まともなものは1万円~2万円もしていてとてとても手が出せませんでした。庶民が簡単に買うことが出来ない果物がサクランボなんでしょうか?厳しい現実でした。
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