2016年1月10日日曜日

雲取山ヨモギ尾根

三条の湯に泊まり、青岩鍾乳洞を見て、水無尾根の登山道に出て雲取山を目指します。雲取山は圧倒的に石尾根経由の方が多いと思います。丹波山村の鴨沢から雲取山山頂を往復するという内容です。ハイウェイのような立派な登山道です。今回、中途半端な時間から気になっていた三条の湯に泊まるという目的がありました。それが達成されて、雲取山に登り、後山林道の片倉谷ゲートに停めてある車に効率よく戻るためには、どんなルート取りをしようかと思案しました。地図を見ると何本かの尾根が主稜線から南西方向に伸びています。七ツ石尾根やヨモギ尾根です。七ツ石尾根は車がある大倉谷に近いけど、尾根の下部がとても急峻です。前日、林道を歩いていて確認しています。尾根を下って来て、最後が20mの吹付の垂直のコンクリートの法面だったらシャレになりません。ヨモギ尾根の最後のほうが下りやすいと思いました。

水無尾根途中の水場。山と高原地図のマークよりだいぶ東にありました。


三条の湯から雲取山への水無尾根、長いです。トラバース主体なので高度が稼げません。雲取山が見えました。


長い登山道を歩きながら、ふと横に目をやると葉を落としたカラマツと笹の緑、空の青さがとってもきれいでした。


三条ダルミ到着。ダルミは峠、コルと同じ意味です。尾根上の鞍部。雲取山から飛龍山の続く奥秩父の主稜線のたるみの一つ。雲取山まで急登が残っています。


ぽっと出た山頂部。南北に長めの山頂部のいちばん南に山梨百名山の見慣れた木柱。


本来の雲取山山頂。


原三角測点、と彫られています。雲取山と新潟の米山と群馬の白髪岩の3ヶ所だけに残された明治維新以後の日本の測量史の遺跡ということです。


雄大な展望の雲取山です。


山頂の避難小屋は宿泊可能。寝具と食事の準備は自前ですが。


雲取山山頂から小雲取山を経由して、ヨモギノ頭まで下ってきました。僕は地形図しか見ていません。頭の中は、ヨモギノ頭から後山林道に下る長い尾根の地形しかありませんでした。ヨモギ尾根の始まりの様子。奥多摩小屋のすぐ北側です。


途中、北の空が開きました。雲取山と三条ダルミが見えました。左端の木が生えていないところが三条ダルミ、真ん中のピークの雲取山までトレースしたのでした。


ここまで大きな尾根だと、トレースはついているという感覚で下りました。


あとでネットで調べたら、何のことはない有名な尾根でした。記録もたくさんアップされています。一般的には一応バリエーションという感覚のようです。


三角点「奥後山」。1466.4m


熊棚


ヨモギ尾根、下り始めてすぐに登場したのが、東京都水源林の巡視路。バリエーションでも何でもありません。整備された登山道としてとらえていいです。石積…


崩れそうなところに絶妙のタイミングで登場する石積み。明治時代の最後あたりに東京の水源林となったこの地域です。登山道以外にも水源林の巡視路がたくさんあります。このエリアに入るのにさほどの予備知識もなく入りました。地形図だけ見て、自分の判断でルート設定したつもりだったのですが、人々の営みが積み重なった場所でした。自然林ばかりではなく、植林された森もあります。それが山林経営ということなのでしょう。巡視路の中に時々出てくる石積みが、100年の歴史を感じさせてくれます。


塩沢に降り立ちました。


片倉谷のゲート。


いろいろな山に行きますが、それぞれの山に人とのかかわりの歴史があります。そんなことを感じた山行でした。


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