三条の湯で朝食をいただき、早速雲取山に向けて出発です。三条の湯から水無尾根を登ります。
これも以前から気になっていた場所です。山梨県指定天然記念物「青岩鍾乳洞」。前夜小屋番の北畠さんに話を聞いて、行くだけでも大変そうな響きだったのと、昭文社の山と高原地図の破線ではあるものの30分と表記がある、そのギャップは何なんだろうという疑問。(地図が古かったのかな?)
三ツ山から飛龍山がピンクに染まってきれいでした。
登山道が尾根に出て、青岩谷が見えるようになると青岩鍾乳洞への分岐です。通行禁止の看板があるのですぐにわかります。鍾乳洞への道は山腹を巻きながら下り基調です。登山道は左、トラバース気味に上に登って行くので、鍾乳洞を確認したらその周辺から登れば登山道に復帰できる算段で通行禁止のロープをまたぎました。
やはり歩かれていないせいか、落ち葉が積もるところは獣道ぐらいのトレースでした。小尾根を回り込んで、沢地形のトラバース、木製の橋が何か所も崩落していました。転落したら止まらない傾斜の斜面です。
新しめの細いロープがフィックスされたところもありました。
この沢地形の通過はとても危険です。普通の感覚なら、このトレースは入るべきではありません。
沢地形が終わったら、通行禁止のロープが渡してありました。少しわかりにくいのですが、右奥にピンクのテープが巻かれています。危険な沢地形をパスする目的で、登山道から下っている最近のトレースです。そこは辿ってはいませんが、マーキングがしっかりされているように見えました。
浸食された石灰岩なんかが現れて、なんか雰囲気が出てきました。
石積みが確認できます。この上を歩きます。昔はしっかりした道だったのでしょう。
石灰岩の大きな壁が出てくるとほぼ到着。この壁の向こう側に洞口はあります。
三条の湯にあったものと同じ説明板。
ガ~ン!まあこれがオチなんですけどね・・・しっかり施錠されていました・・・
学術資料として貴重な鍾乳管、鍾乳石、石筍、石柱などがあるわけです、自由に入れるとは思っていませんでした。それでも固く閉じられた扉を見たときはがっかりしました。総延長約800mの横穴型石灰洞っていうことでした。
青岩鍾乳洞は残念な結果でしたが、登山道に戻るというのも楽しみでした。洞口すぐ上の尾根に取り付けば山と高原地図の水場のマークがあるあたりに出られるはずなのですが、現実は石灰岩の岩場でした。洞口の東の沢筋が素直そうで、少し高度を稼ぎました。沢が右にカーブするあたりで岩の露出が薄くなり、ちょうど濃い鹿道があったので利用しました。下の写真にもしっかり写っている獣道です。
枝尾根の上に出ました。石灰岩の岩場をうまくかわせました。
富士山がきれいでした。富士山の左には雁ヶ腹摺山 、手前の長い尾根は天平尾根
登山道に出たのは、だいたい標高1500m近辺でした。なんと進入禁止のバリケード。ここから青岩鍾乳洞を目指す人もいないとは思いますが、一応繋がってはいます。
昭和38年の冬に単独行で小袖キャンプ場から雲取山の避難小屋に泊まり、初日の出を拝んでから下山する際、三条の湯の手前で雪道で迷いクマザサの中をラッセルをしながら急斜面を下ってきましたら、幸運にも青岩鍾乳洞の上に出ました。当時は扉などなく中で一晩過ごしてから下山しました。中学三年生の時の思い出です。
返信削除ごめんなさい、コメント欄をほとんど見ていませんでした。
返信削除凄い山行でしたね。当時とは登山道のつき方が違ったのでしょう。
トラバースの道は難しいのがほとんどですね。