2016年1月12日火曜日

八頭山地図読み


地図読み山行のご報告です。韮崎の裏山、八頭山です。武田橋から見た韮崎の里山、ほぼ中央の標高900mの山が八頭山。ふもとは、2015年ノーベル生理学・医学賞受賞の大村智博士の生家、美術館、白山温泉なんかがある今時ホットな場所です。八頭山での地図読みは、原点みたいな場所です。ここでたくさん実践しています。中でも一年前、Fielderという雑誌に取り上げていただきました。企画書が送られてきて、やぶ山三ちゃんの地図読みを取材したいというメールが来て、企画書はいらないから、八頭山でのおいらのいつもの地図読みを取材してくれれば、それが記事になるよ~というやり取りがあって、編集者とカメラマンと八頭山に登ったのでした。今回も同じように地形図を持っての地図読み山行。ちなみに、Fielderのブログ記事


武田八幡神社スタート。まずは簡単な地図読みのベースの話になります。毎回参加者が違うからです。僕が持って行った20万図は30年前の発行。以前の地図読みで、2万5千図、5万図、と縮尺が小さくなり、加えて20万図があると山座同定にいいよ!とお伝えしたら、早速購入された方がいらっしゃって、最近のやつと昔のやつ、ずいぶん違うんだな~と思わず比較してしまいました。やはり地図は新しいほうがいいに決まってます。とても見やすい!


これも最新のものと、約10年前の2万5千図の比較。全く別物というくらい見やすくなっている最近の地形図。どちらも世界測地系の地形図ですが、並べてみるとずいぶん違うな~!


そんなこんなで、磁北線引いてないし、どうやるの?なんて展開になり、2度目の参加者の方が、初めての参加者の方に磁北線の引き方の指導をしている図…この木の板っぴれが毎回ウケます。


武田八幡宮の大杉と山門


獣害防止ネット掛け替え?ネットが取り払われていました。ネットの扉は限られたところにあるので、初めてのところは悩むのですが、ちょうどよかった。


北側の竪沢(たつさわ)の斜面治山事業でのり面工事、何年も行われています。


スタートの神社から標高差で100mちょっと登って、標高600mの特徴のあるところ。痩せ尾根で、同じ標高が100m以上水平方向に伸びている場所。等高線が細長い岬のように伸びています。絶対に見落としてはいけない特徴的な地形です。


痩せ尾根が傾斜を増し、足元が滑りやすくなったところでロープワーク。


右も左も崩落地形で、その弱点を突くように痩せ尾根が続いています。今年の冬はあったかいので地面が凍っていません。冬だったら軽アイゼンを準備したほうがいい場所です。


韮崎名物「うさぎや」の大福。正月明けたらイチゴ大福登場でした。


地図読みの解説をしていると時間がかかります。普通の行動時間の倍はかかります。ちょっと焦っていましたが、お昼過ぎに八頭山の山頂でした。


暖冬といっても寒い季節です。あったかいものを!と、豚バラ肉とほうれん草の常夜鍋。ポン酢でいただきました。風がなくてよかった!

 
山梨の冬は青空がきれいです。


八頭山の主稜線から、沢地形に昔の仕事道を利用して下ります。「城山」という三角点名の三角点を目指すわけですが、沢から等高線一本分の標高差のところの見極めが課題となります。尾根に上るとまるで別世界が広がり、地形を読むことの楽しさが実感できます。なるほど!なんです。


痩せ尾根を行く読図探検隊って感じ。


茅ヶ岳、金ヶ岳、奥秩父の山々。ドピーカン!この晴天が里山の地図読みにぴったりです。


獣害防止ネットのゲートを開けて、閉めて終了。


武田八幡宮の駐車場。正月明けの1月10日でも参拝者が結構いました。ノーベル賞の大村博士効果かもしれません。こんな里山で、本格的な登山装備の僕らはとっても珍しがられました。


参加いただいたみなさんに頂いた宿題。国土地理院の地図に作図してみたのですが、ブログにうまく張れませんでした。とりあえずこれです。
file:///C:/Users/user/Desktop/%E5%85%AB%E9%A0%AD%E5%B1%B1%E5%9C%B0%E5%9B%B3.html#16/35.701742/138.420074
をクリックして沢と尾根を確認ください。ポイントも赤丸で落としてみました。

うまくいかないので写真のっけちゃいます。赤線が尾根、青線が沢です。







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