2019年3月20日水曜日

真教寺尾根

3月に入って、八ヶ岳赤岳の真教寺尾根に日帰りで出かけたという記事です。八ヶ岳西面の賑わいとは全くの別世界で、トレースは当てにできないので実力が試されるルートだと思います。全ての判断を自分でするということです。写真は美し森駐車場から歩き始め、スキー場のトップの先の賽の河原と呼ばれるところから見えたはるか遠い赤岳です。


途中の牛首山からしばらくは高度を稼げない樹林帯。ここまで赤岳が大きくなればいよいよ急斜面が登場します。樹林帯の中ではすごく古いトレースがあって、そのふみ跡のところは踏み抜きがなく歩き易かったのはありがたかったです。


標高1500mくらいから登りはじめ、牛首山2280mの先の小さなアップダウンの後、樹々が疎らになってくると始まる急傾斜。最後主稜線に出るまでどんどん急になっていく斜面。


直前の降雪は気温が高めなのか、オオシラビソの枝のツララがすごかったです。


ダケカンバの幹が美しいエリアを過ぎると、夏の鎖場が始まります。基本は雪の下ですが。


ふり返って赤岳から延びる2本の尾根、左が県界尾根で右が真教寺尾根。尾根の先のピークが牛首山です。長い樹林帯は,それこそ牛の背ということが良くわかる写真です。


いちばん傾斜のきついところ。どこを登るかルート取りにちょっと迷うところです。


夏の鎖が出ているところはアンカーに使わせてもらいました。


最後の狭いルンゼをトラバース気味に登ると、赤岳と権現岳を結ぶ主稜線に出ます。


主稜線に出て少し下った様子の写真です。ひょっとしたらと思っていた通り全くトレースはありませんでした。真教寺尾根-キレット-ツルネ東稜-美し森という予定で、ラッセルがどうなるかということで赤岳山頂は割愛しました。


キレットに下っています。正面の一番白く見えているのがツルネのピーク。


やはりノートレースのキレットでした。カモシカよりも小さな動物の足跡だけでした。


念のため持ってきたスノーシューが大活躍しました。


ツルネ山頂。天狗尾根の尖がりが見事です。真教寺尾根はテントの向こうで見えません。両者の違いは岩登りのセクションがあるかどうかでしょう。天狗尾根はアイゼンを着けて岩登りが出来ないとトレース出来ません。


風が作った雪の模様。苦しい登りで励まされた美しさでした。


ツルネ東稜分岐。東側は地獄谷と呼ばれる谷で、いくつかのバリエーションルートがあるので、この分岐まで来ればクライマーのトレースがあるだろうと読んでいました。


やはりばっちりのトレース。ただツルネ東稜、急だし少し複雑なところもあるのでしっかり地図読みが必要です。特に尾根の下りなので難しいところがあります。コツはずっと左手に地獄谷本谷という沢地形を確認しながら下るということです。間違ったトレースでは間違ったルートに誘導されるかも知れません。盲目的にトレースを信じてはいけないというのも、入山者が少ないルートの鉄則です。


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