寄やどりぎ は丹沢山地の登山口のひとつで、ここから鍋焼きうどんで有名な鍋割山や、雨山峠から西丹沢に峠越えなんて登山者のスタート地点。ここで2日間みっちり地図読みをしました。自分でも忘れないよう、内容を記録しておきたいと思います。1日目は雨の中行われ写真もイマイチなので割愛しますが、狭い範囲で等高線の曲がりに注目して実際の地形と照らし合わせてという内容でした。等高線の変化に敏感になるということで、極端に言えば等高線一本づつ検証するという内容。
2日目は快晴の空の下、実践編ということで地形だけを見ながら行動するという内容でした。登山道があろうがなかろうが地形図上で任意の尾根を登って栗ノ木洞908.1mまで登り、そこから延びる尾根を下るということにしました。その日の2日前まで気温が高く、ヤマビルうじゃうじゃと聞いていて恐れていましたが、この日は気温が低くそれは杞憂に終わりました。
Ⓢはスターチ地点、Ⓖはゴールです。このルートは僕も初めてで、赤線は実際に歩いたルートです。どこがポイントになるか(注意しなければならない等高線とどう登っていくかということは前夜に参加者と話し合っています。)地形図上だけで確認していたわけです。それが実際どうだったか書きます。
地形図から行きます。赤は尾根で青は沢です。矢印が2つ登場しますがその沢の名前が新梨沢というのは現地の林業関係の案内板で知りました。北東に延びる尾根を取り、511mの標高点に行くというのが予定でした。黄色の道が県道710号です。そこから右に入って尾根に取り付こうと思いましたが、→の方向に仕事道が続いていたので取り合えずその道を使いました。北東に沢の中を登っていくと2個目の→の地点に到着。そのまま仕事道を行くと目的の511m標高点には行けません。少し戻って北西に尾根の斜面を登って、450mの等高線を目指しました。
その沢の様子が下の写真です。新梨川の右岸を登っています。
標高点511mを通って、標高点810mの櫟山くぬぎやまに至るルート設定。そのルートの沢と(青線)尾根(赤線)を記入した地図。
標高450m周辺の傾斜がゆるくなる所を目指して尾根の側面を登ってます。
これが標高点511m。すぐ先に林道があります。
ここでちょっと等高線の曲がりの意味を確認。連続した赤の等高線が普通の尾根。その下のすっごく伸びた等高線はとっても特徴的です。誰が見ても明らかだと思います。地形図を見るとき見逃してはいけない特徴ある等高線ということです。
細長く伸びた等高線の場所の写真。等高線は嘘をつきません。基本的に。
尾根と沢の線が書かれています。伸びた等高線の先の尾根は標高600mの先で曲がりがなくなり尾根かどうかわからなくなってしまいます。右のぼかしの等高線。左の尾根はよりはっきりしています。左のぼかしです。2つのぼかしはどちらも尾根地形です。
赤い伸びた530mの等高線の先の尾根がその上で分からなくなるので、560mあたりで左の尾根に乗り換えたほうが後の行程がわかりやすいということを現してみました。一番下のぼかしが傾斜がゆるいんです。
そうやって地形図を読み切り実際に歩いたルートを紫の線で描いてみました。標高点810mが櫟山くぬぎやまです。そこまで行くと登山道が登場します。
櫟山くぬぎやまの山頂。
わかりにくいんですが江ノ島、三浦半島、房総半島まで見えました。
栗ノ木洞山頂908.1mの三角点。点名は栗ノ木道でした。南西の尾根を下って寄大橋に下ります。尾根の下りはとっても難しいのですが、この尾根の地形は比較的簡単でした。
栗ノ木洞すぐ西の平らなコル。
とりあえず整置をしましょう。行くべき方向の地形図の様子と実際の地形が一致します。
最後の下り。
寄大橋にドンピシャで下ってあとはのんびり下山。
河津桜も満開でした。
県道710号に架かる橋にも表記があった新梨沢でした。
僕の地図読みはこんな感じです。実際の地形と地形図を照らし合わせて登山をすると地図読み経験値がすこぶるアップします。どんな場所でもできますので興味のある方はお問い合わせください。
先月赤岳テント泊登山でお世話になりました、遠崎です。
返信削除これは楽しそう。
ヤドリギから鍋割山は何回か行ったので、それとの比較でも勉強になりそうです。
寄は私が勤めていた地区です。ここに家を建てようかなと思ったこともありました。昔は稲郷沢も沢登りのガイドに載っていましたが、今はきっとポロポロになったことでしょうね。
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