2023年7月13日木曜日

秋田駒ケ岳

秋田県の最高峰の秋田駒ケ岳です。奥羽山脈の一部で岩手県雫石町との境です。日本でも屈指の高山植物の宝庫で、花の時期はマイカー規制が行われています。写真は田沢湖高原のベース、アルパこまくさです。始発が6:01で約30分毎にシャトルバスで登山口の八合目に移動するのがスタンダードです。秋田駒ケ岳、素晴らしい花の山でした。


八合目登山口の様子。水場もあり広い駐車場とトイレと避難小屋があります。アルパこまくさから八合目までの車道、もともと八合目の上の硫黄鉱山が稼働していた時のものだと思われ、広い駐車場も鉱山用地として整備されていたのだと思いました。詳しいことはわかりません。


ムシトリスミレ 虫取菫、食虫植物です。


イワブクロ 岩袋です。東北から北海道にかけて見られる花です。


焼森コースを登って行くと主要なピークが見えてきます。右の大きなのが最高峰の男女岳(おなめだけ、女目岳という表記もあります。)、奥に小さく見えるのが男岳(おだけ)、左が横岳です。


焼森の斜面を覆うタカネスミレ高嶺菫、岩手山、早池峰、焼石岳などの砂礫地に生えているそうです。


こんなのが飛んで来たらひとたまりもない火山弾。


焼森の稜線に出たら盛岡の街の上に早池峰が見えました。

三角点のある横岳山頂。三角点名は「氷倉」です。周辺にその名前の集落はないのでどういういわれなのかは気になります。いずれにしてもポイントになる分岐点です。


横岳から南の尾根を下りながら見えてきたムーミン谷。


秋田駒ケ岳という火山の本体にもあたるカルデラの外輪山の大焼砂と言われる尾根を下りました。


小岳向こうに男岳。大焼砂の西斜面は草も生えていませんが、近づけばコマクサなんです。手前から小岳、女岳、男岳、横岳と秋田駒の火山本体にかこまれた谷あいがムーミン谷と言われる秋田駒のハイライトです。


大焼砂尾根の西斜面の砂礫地、点々とコマクサが見られるのですが、不心得者が写真を撮るために登山道を外した踏み跡が・・・・登山道を外さないでねと切れた登山道を示す紐を結びなおしました。


足跡ひとつで高山植物に影響を与えてしまいます。踏み跡ひとつで小さな段差が出来て環境を変えてしまうので、こんな素晴らしい花々を見させていただくという感覚で登山道はキープしましょう。僕らが歩いて良いのは登山道だけです。登山道以外の場所に変化を与えてはいけないのです。




ムーミン谷に入ります。


その白い花々、主役はチングルマでした。


ムーミン谷を進むと主役はヒナザクラに変わりました。同じ白です。


北東北に固有種と言ってもいいのかな、ヒナザクラです。


ムーミン谷のチングルマ。小岳、女岳、男岳、横岳にかこまれたムーミン谷はどんどん展開します。高山植物です。


ムーミン谷通過後の五百羅漢と言われるとがったピーク群。


約半世紀前の女岳の噴火の溶岩流がそのまま確認できます。半世紀前流れ出た溶岩が固まった様子です。この山が火山だということを実感できるし、大地は生きているって思います。


エゾツツジ 蝦夷躑躅。この花も北海道と北東北で見られる花です。そこに行かないと出会えない花という特別感です。


ミヤマウスユキソウ 深山薄雪草。エーデルワイスの近縁です。


男岳の西斜面を覆っていたミヤマダイコンソウ 深山大根草。


白いオノエラン 尾上蘭。


男岳から見える外輪山の景色。横岳と阿弥陀池と焼森。秋田駒ケ岳を堪能する王道ルートは、八合目-焼森-横岳-大焼砂-ムーミン谷-男岳-阿弥陀池-八合目という周回ルートです。


残雪の下り。しっかりキックステップで下れれば問題ないです。厳しければアイゼンは必須です。登山技術の問題だと思います。


今は一般ルートではなくなった鉱山跡のルートを下りました。地形図では読めないルート取りでした。歩いてみて一般登山者は入らない方が良いと思いました。

硫黄鉱山の跡です。トロッコがあったのでしょう。このレールが物語っています。今はトロッコの痕跡はこれだけだし、そのことの説明もありませんが、今の八合目の台地に硫黄を下ろして、登山口のアルパこまくさのある田沢湖高原までトロッコは続いていたと思います。その道をバスで登って下ってな今です。そんな産業があったということに興味がありますが、あまりに遠い秋田でした。


秋田駒ケ岳八合目のニュウートラルな写真。人気で人であふれている場所で偶然人物が映っていないのが奇跡に思えました。秋田駒ケ岳八合目のことです。

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