2023年11月24日金曜日

雨畑川

 雨畑川の踏査っていうかなり珍しいリクエストが来ました。下の地図の赤線の尾根を下り、青線を登って大笹峠までの山行。山伏へ最短のアプローチ、百畳峠に初めて行きました。


大井川と安倍川の間の長大な尾根の上、延々と伸びる林道勘行峰線の終点の百畳峠です。
遠い…… 率直な感想です。中部横断道が出来て静岡市内には1時間半で行けるようになったとはいえ、そこからさらに2時間。林道は12月1日から冬季閉鎖です。


暖かいとはいえ2000mの稜線です。ぬた場が氷っていました。


山伏山頂、山梨百名山です。とはいえやはり静岡の山かなぁ~


大谷嶺と大谷くずれ。標高2000mということで当時は賑わった山頂、早川側では行田山と言っていました。林道井川雨畑線から登山道も整備されていました。


新窪乗越。静岡側、梅ヶ島新田からの登山道が登ってきています。新窪乗越横のピークから北に延びる尾根が目的でした。乗越からよく見ると何となくの道形に思えたものを進みました。ケモノ道だったかも知れません。


新窪乗越の標高がだいたい1850mです。雨畑川流域の急傾斜なクズレだらけの斜面の中で、比較的暖傾斜の尾根が1500m圏内まで続いている尾根。意味不明のピンクテープなどがありました。


雨畑川流域の山は崩壊地だらけです。下った尾根の西は雨畑川の支流、矢岳沢ですがその崩壊地の縁を下りました。広い尾根の判断材料になった崩壊地のはじまりでした。


1550m圏内に入るとアセビを漕ぐようになりまいりました。


赤線はトレースしたラインです。その西側の等高線の表現はかなり珍しいもので、この場所も踏査の対象でした。青い線は地形図上で考えられる沢地形です。ピンクのサークルの上に沢地形が標高差100m以上あります。こういう地形はかなり特徴があり水の流れがあればピンクサークルに水のたまりの池があるかも知れないと思って検証しました。


ただのフラットな地形で水のたまりはなかった現場でした。


そのまま尾根を下り行田橋という吊橋に着きました。この橋は雨畑の最終集落の長畑の先の左岸の尾根から下るといける橋です。今でも使える立派な橋の意味は、昭和30年代まで山仕事で右岸の山に行き山仕事に入るためのものだと思っていて、橋の先には立派な道形が残っているというイメージでしたが期待は裏切られた結果で、ひどい尾根道でした。


懸垂下降で雨畑川に下りた先のプチゴルジュ。浅瀬で通過に問題はありませんでした。もちろんこの段階で沢登り装備にチェンジしています。


雨畑川の様子。


その先は手も足も出ない感じのツルツルの壁と流れの段差と瀬でした。敗退です。瀬を泳ぐかどちらかの壁に人工登攀のニ択で通過って感じでした。


仕方ないのでこの斜面を登って林道にエスケープしました。県道井川雨畑線です。


大笹峠に向けて林道の修復をするのでしょうか?最終集落の長畑の先で行われていた林道の法面のコンクリートの吹き付けです。


その先の林道の様子。


林道を雨畑川枝沢の西河内まで進んで西河内右岸にテントを張りました。さすがにこの時期結露は免れない気温の高低差でした。


と言ってもこの楽しみは外せません。焚き火です。最近は焚き火台を使うので完全燃焼で消炭は生まれません。


翌朝の雨畑川の遡行は10数個の堰堤の通過となりました。


本谷橋から高度を稼ぐ井川雨畑線です。この橋を使って上流の堰堤群を上手くかわせたの嬉しかった。


さすがに流れが細くなった雨畑川本流でしたが、ちょっと厳しい滝も登場しました。この滝は右岸側をロープ確保しながら突破しました。


最後の二俣。右のほうが流域面積が広いので水量は3:1くらいで、大笹峠に向かう左の水量の少ない方に入りました。


標高1500m圏内で水が終わった沢筋の様子。


この写真の一番低いところが大笹峠です。最後の登りのきついこと!


大笹峠です。


大笹峠から山伏への登り返しはとてもハードです。急傾斜とルーズなことが厳しいです。


山伏からは南アルプスのジャイアントがそろい踏みでした。素晴らしい展望ということです。


そしてマウント富士!


1泊2日でぐるっと回って帰り着いた百畳峠です。


帰りに寄ったリバウェル井川というスキー場。日帰りで雪遊びをする施設でしょう。なぜなら宿泊施設はありません。静岡市内から2時間のスキー場の存在が不思議でした。


途中で井川の本村が見えました。井川ダムのダム湖もしっかり見えました。


かわった山行のシメは白鳥食堂の静岡おでん。


0 件のコメント:

コメントを投稿