2020年6月10日水曜日

日向山錦滝ルート

日向山は大人気の山梨を代表する山だと思います。登山口は矢立石なんですが、ここの駐車場は狭いので混乱を避けるため、コロナだしということで矢立石までの林道を閉鎖するかもってうわさがあります。ほんとのことは僕はわかりませんが、竹宇駒ケ岳神社からスタートしても良いと思います。300mちょっと余分に登らないとなりませんが。


日向山のルートは矢立石から山頂に行き、錦滝に下る周回ルートが昔から親しまれています。が、錦滝ルートは登山道の崩落や林道の崩壊があり一般的なルートではなくなってます。この時は錦滝ルートの現状と、日向山山頂で錦滝ルートには入らないで下さいという指導をするミッションでした。


矢立石の登山口の奥に通行止めのロープが張られています。このロープのすぐ右に登山口があります。このロープを見たらみなさん錦滝の周回ルートをあきらめて、一般道をピストンすると思います。


矢立石駐車場から使われなくなった林道を2㎞弱進んだ地点の崩落。以前からこんな感じだったけど、さらに危険度が増した感じでした。


大量の水が崩壊地の岩と砂を下に落とし、林道の平地をも乗り越え自然の崩落地に戻してしまいました。去年よりも傾斜が増して、崩れやすい足元を進むトラバースで、万が一滑って落ちたら100m以上の滑落になってしまうでしょう。軽傷では済まないだろうし、死に近いというイメージです。


崩れを過ぎたらたくさん咲いていたタガソデソウ。漢字で「誰袖草」。古今集の和歌由来って説がある名前、ナデシコ科です。山梨と長野の山で見られる花だそうです。この花に初めて会ったのは、美ケ原北の武石峠近くでした。


錦滝手前はクリンソウがきれいでした。この花あちこちで見かけますが、こんなにふつうにみられる花だったか?という感じではあります。


矢立石から崩れた林道を進んでの錦滝登山口の東屋。ここもロープが張られ登山道は閉鎖されているわけですが、注目は東屋の柱です。写真の奥40~50mに錦滝が見えていますが、この柱の左側には砂がびっしり着いています。右側は全くきれいなままです。これは去年の台風19号の大雨の時に、錦滝の水量が想像を絶するくらいだったという痕跡です。はるか遠くに思える滝の水しぶきが、この東屋までかかったのでしょう。上流は白砂の花崗岩が風化した砂が大量にありますから。


登山道に入ってすぐに出会ったササバギンラン。


その先の登山道は崩れてなくなっていました。


梯子は問題ありません。


古い整備で設置されたロープ類は生きてます。でもやはり簡単ではないし、厳しい登山道です。とにかく林道も含め危険がいっぱいのルートです。


日向山の白ザレあたりは問題ありませんし、ほかの山では体験できないような特別感があります。花崗岩の風化で削られた白砂です。


下山する人に向けた通行止めの案内。


皆さんがイメージする日向山。


3時間くらい登山者に錦滝ルートには行かないようにお願いしました。この日は40~50人の登山者だったと思います。


ルートの調査も含めた活動でしたが、日向山錦滝ルートには入らない方がいいと思います。頻繁に遭難が起きているルートですし、復旧予定はないと思います。


2020年6月8日月曜日

黒戸尾根屏風岩

希少野生動植物調査ということで、黒戸尾根五合目の屏風岩のクモイコザクラを確認に行ってきました。緊急事態宣言解除後、登山道が解放されたとはいえ、早朝の尾白川渓谷駐車場は一台の車もありませんでした。


季節がどんどん進んで、もうコアジサイが咲きはじめ。


こんな天気に山に行かないなんてもったいない!そんな日でした。


刃渡りにはまだミツバツツジが盛んに咲いていました。


大岩山と日向八丁尾根、奥に鋸の第一高点。


意外に少なかったバイカオウレン。刀利天狗を過ぎれば登場すると思っていたらのバイカオウレンでしたが、僕は例年この時期は南アルプスの南部に入ることが多いのですが、その南部とは違い、北部の黒戸尾根には少ししか咲いていませんでした。


五合目台地にたくさん咲いていたミヤマハタザオ


屏風岩を見上げます。普通屏風と言えば大岩壁が横に広がるというイメージですが、ここはそのイメージとは違い、五合目のコルから七丈小屋まで梯子や鎖が連続する難所の始まりです。ちなみに刀利天狗手前の難所は前屏風と呼ばれたりします。


クモイコザクラ(雲居小桜)サクラソウ科 サクラソウ属


クモイコザクラやユキワリソウは希少種として、山梨県の「高山植物の保護に関する条例」により他の20種とともに採取などが規制されています。


「希少野生動植物種のうち、知事が特に保護を図る必要があると認めて、生きた個体の捕獲、採取、殺傷又は損傷を禁止する種を「指定希少野生動植物種」としています。(卵及び種子を含む)
また、指定希少野生動植物種のうち、その譲渡し及び譲受けを監視する必要があるものを「特定希少野生動植物種」としています。
平成20年に以下の22種を指定希少野生動植物種に指定し、そのうち18種を特定希少野生動植物種に指定しました。」 山梨県の条例です。


盗掘が心配されるわけで、無許可で採取した場合、最高で1年以下の懲役または50万円以下の罰金になる場合があるとなっています。


ほとんど気が付かないコヨウラクツツジのアップ。


七丈小屋


七丈小屋は6月19日(金)オープンに向けて準備しているようです。誰もいませんでした。50人の定員をコロナ対応で8人・・・定員8人ってすごいことになりそうです。テントは20張りがマックス。6月8日(月)にスタッフが入ったそうで、水の引き込みは6月10日(水)とHPにありました。やっぱ応援したい小屋です。


帰りに五合目の水場だった沢に行ってみたら枯れてました。五合目台地からすぐにはロープが張られていました。


マイズルソウの写真きれいに撮れました。


吊り橋を渡れば竹宇駒ケ岳神社です。


2020年6月1日月曜日

吹切尾根

コロナ禍の中、日々状況が変化してもはや緊急事態宣言というのも過去の言葉になった感じです。とは言っても感染リスクに対する対策は常に必要だし、コロナ前に戻るということは出来ないわけです。日常でも山でもです。ガイド山行が出来る様になった時の準備をいろいろやっています。それは装備面だけでなく、僕自身が登れないってのは笑い話になっちゃうんでちょこちょこ山に一人で行ってます。登山道自体も自粛が無くなってはいないんですが、地形図読みながら自分で考えてって山行を昨日しました。やぶ山三ちゃん的な山行は参加なさる方の登山スキルが上がります。そんな昨日を書いてみます。


ざっくり下にルートを。赤い線を反時計回りに登って下りました。湯の沢の登山口から雁ヶ腹摺山に登るのに普通なら林道を歩いて大峠に行ってとなるのでしょうか?林道歩きが1時間半、でも林道歩きなんて嫌なんで地形図を見てオリジナルな山行を考えました。登りはじめて700mくらい登って雁ヶ腹摺山、300m下って大峠、400m登って黒岳、800m下って湯の沢登山口でおしまい。それで周回ルートになるので行ってきました。


で、湯の沢登山口から林道を東に、支線の奈良子線を30分ほど進んで取付いた尾根の名前が吹切尾根というらしい。名前の由来等は調べていません、すみません。通いなれたエリアではないし地形図を見て選んだルート。林道からひと登りでの稜線上は、植林もほとんどなく元々の自然林が残された感じの美しい森でした。まだ新緑の時期が残っていてさらに美しかったです。


まだはるか先の黒岳が見えました。大菩薩連峰の主役の一つのピークです。


ブナ、ミズナラ、カエデのうっとりするような新緑の美しい森が続きました。尾根を進み地形図の読み通り登山道に合流しました。


古い500円札(コインの500円が登場する前の500円札に印刷された富士山の絵柄はここのピークからのもの)で有名な雁ヶ腹摺山からの主役の富士山は登場せず。


大峠前の水場の水は柔らかかったです。


県外車も含め5~6台の車が停まっていた大峠。


登山道整備はされてはいます。でもこの光景、凄まじい倒木は去年なのか一昨年なのか?それがわからなくなるくらい自然災害が多い昨今です。


黒岳山頂の一等三角点。


黒岳から南下して開ける展望。正面が滝子山、曇っていなければその奥にドッカーンと見えるはずの富士山です。樹林帯から解放されるこんな空間はワッオオー!ってなります。


湯の沢峠の駐車場とトイレ。自家用車でここまで入れるようです。


周回ルートというはじめの計画、下山最後の湯の沢沿いの登山道は地形図だけ見たら全く期待できないと勝手に思い込んでいました。昨今の台風被害で荒れた沢沿いの道と思い込んでいたのですが、全く反対で地形が安定しているのか美しい沢沿いの道でした。


伐採地を通ったりしますがお勧めの美しい登山道です。どの季節もきれいだと思います。


真木の集落と大峠までの林道の途中の湯の沢登山口。地形図だけではわからない現場を感覚できた、ニヤッとするような山行でした。


こんなこともしてました。コシアブラの新芽です。これでシーズンも終わりです。