岡山県で「やぶ山三ちゃんの地図読み」をやってきました。光栄なことに、Sanyo Culture Mountain Club 山陽カルチャーマウンテンクラブSCMC第17期生の有志の方たちに呼んでいただきました。「登山を基礎より学び登山文化の醸成をめざす」というテーマで活動されています。会員はなんと400名を超えるそうです。岡山の地元紙山陽新聞主催の「山陽登山入門講座」の修了者という基本構成です。今年で18回を迎える登山講座です。
山梨から岡山までは約600㎞。遠かった―!
岡山に着いた夜に読図机上講習をやりました。磁北線をひくことから始まり、地形図のたたみ方、尾根と沢のぬり絵という内容。
翌日、1時間ぐらいドライブして、標高200m台の山で読図です。写真は和気アルプスというご当地アルプスの玄関、和気富士です。今回は登山道が整備された和気アルプスではなく、隣の外国山という山をメインに選びました。読み方はがいこくではありません「外国山そとくにやま」です。
和気
“和気わけ”は人名から来ています。奈良時代末期から平安時代初期にかけて地方出身者としては異例の出世をして活躍、和気町の発展にも大きく貢献した備前国藤野郡(現:和気町藤野)出身の『和気清麻呂(わけのきよまろ)』にちなんで名付けられたようです。清麻呂は楠木正成などとならぶ勤皇の忠臣と見なされることもあり、戦前には肖像画が描かれたお札(紙幣)も登場しました。
全員集合して外国山のエリアに移動。トレース予定の尾根が田園風景の中に見えました。右から左に登りました。
山梨で地形図を見ながら想定したコースが使えないことが分かったのは、前日、岡山入りした直後に下見をした時でした。地図ではわからない事情です。このネットはイノシシ除けであると共に、山と言えど私有地なので勝手に入るなというものでした。季節になれば松茸が取れるそうです。
集落の近く、緩やかな尾根の峠状のところ。まいったことに両側にネットです。ところどころ開くようにはなっていますが、それは持ち主の事情です。僕らにはとても分かりずらい・・・
取り付いた尾根にトレースは全くありませんでした。足元の草は羊歯シダです。コシダという種類
岩場も出てきましたが、傾斜がないので助かりました。
ヒメハギ
モチツツジ 葉や花がネバネバしている所からのネーミング
熱心に地形図とにらめっこ。尾根と沢です。ピークとピークの間にあるのがコル、鞍部、峠も同じ意味です。先頭を交代していただいています。先頭を歩くことに意味があります。たくさんのアップダウンを繰り返した後半、コルに目覚めた!みたいなことをおっしゃっていました。ご自分の中で、地形図上のコルと、実際の地形のコルが一致したということだと思います。『コルの女王誕生の瞬間』でした。
後半は若干のトレース、マーキングも出てきて皆さん精神的に少し楽になったようでした。登り始めのやぶが少しハードでした。反省です。
ネズミサシ
たくさんありました。トゲトゲして痛かったです。この木とアカマツと松茸って繋がっているようです。松茸が生える場所にはほとんど必ずと言って良いほどこの木も生えているようです。
下山に使った尾根から見た外国山
見晴らしの良いところで一本。南を見ました。吉井川の流れ。
北東を見ました。やはり吉井川です。この景色、山以外の平野部がもし海だったら、そのまんま小島の浮かぶ瀬戸内海だと思いました。沖積平野ちゅうせきへいやと呼ぶそうです。
いちばんまいったのは実はコイツ・・・
蛾の幼虫だと思いますが、うじゃうじゃいました・・・3種類ぐらいだったと思います。
尾根を忠実に降りたら激やぶになりそうだったので、最後のコルから沢に降りました。標高差と等高線の間隔から特に問題はないと判断したからでした。最後はやっぱりイノシシ除けのネットがあって苦労しましたが。
集落手前にあった「願掛け牛」 という表現でいいと思います・・・お社はありません。
手前にあるのは備前焼の牛たちです。
天気は良かったのですが、とても暑い日でした。
ご参加いただいた皆さんありがとうございました。
外国山そとくにやま でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿