茂来山もらいさんです。「もらいやま」ではなく、あくまでも「もらいさん」。人名の最後に「さん」をつける感覚。郷土の誇り高い山という感覚。尊敬の念を込めて「さん」と呼ばれる佐久往還の佐久穂町の山です。国道141号線からも立派な山容が見えます。
国道141号線から299号線へ直角に曲がって武州街道。武州は武蔵国、今の埼玉県に抜ける道。
「茂来山コブ太郎」は、2000年に林野庁が次世代への財産として残すべき直径1m以上の樹木や地域のシンボルになっている巨大な樹木100本を選定したもの。コブ太郎は登山道の途中にあるトチノキです。
武州街道を流れる千曲川の支流の抜井川周辺、大日向地区は様々な鉱物が取れていた場所。地学の野外教室と呼ばれるくらい日本列島誕生以来の各時代の地層がみられ、各種の岩石、鉱物、化石を産する場所だそうです。
案内板の解説:たたら遺跡 嘉永元年(1848)から文久2年(1862)の幕末14年間に鉄鉱石による製鉄が行われた跡。付近から産出する鉄鉱石を使った溶鉱炉の跡。現在は調査の後、埋め戻されて青いシートで覆われています。
たたら製鉄は、江戸時代初期にその原型が完成した鉄づくりの技法。かつては日本の鉄の8割以上がこの技法によって生み出されていたそうです。村下(工場長みたいな役割、技術者)のもとにいる番子。番子がひたすら踏んで風を送りました。菅谷たたら(島根県)では番子は6人いて、1時間ごとに交代しながら三日三晩の連続作業をしたといいます。『かわりばんこ』の語源とされています。
抜井川の枝沢、霧久保沢の林道の途中に広い駐車場があります。駐車場からは30分くらい林道歩き。
しばらく昔の山仕事の道を歩きます。
とても歩きやすい道。
大きなトチノキ、コブ太郎です。樹 高 22m、胸高直径(地際から120㎝の高さ)169㎝幹周 531㎝樹齢推定250年のコブ太郎。
いちばん大きな、お皿のような葉っぱは山ブドウ。
炭焼き窯の跡がたくさんありました。
大王トチノキ登場。コブ太郎よりも樹齢が古くて立派なトチノキと言われています。
大王トチノキを過ぎると登山道の様子が大きく変わり、沢筋に付けられたそれは濡れ気味でとても滑りやすくて難儀しました。加えて傾斜があるので歩きにくいです。
茂来山は展望の山です。頑張って登ったご褒美の展望です。写真は浅間山方面を見ています。
とても冷たい風が吹いていました。たまらずツエルトを張っての昼食。
鍋焼きうどんであったまりました!
カツラの木の古い株がたくさんありました。朽ち果てた古い株の周りに若い枝がたくさん出ています。
ハウチワカエデを下から見てみました。
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