2017年3月26日日曜日

富士山五合目

雪山の基本をというリクエスト。とは言ってもすごく幅が広いし、一日でそれを伝えるのはほぼ不可能だし、どこから手を付けていいのかというのが正直な気持ちの日でした。そんな時はシンプルにそもそも何がベースになるか?と考え、それはやはり体力ですとなるわけです。夏と比べても装備は増えるし環境も強風や低温で厳しくなるし、風が強ければゆっくり休むことも出来ない。休めないのでぶっ通しで2~3時間行動することもある。となればやはり体力がないといろんな雪山には行けません。
河口湖駅からの美しい富士山。


雪があり、傾斜もある五合目を目指しました。吉田口の五合目です。中ノ茶屋の警察の検問!? 冬山対応が出来ていない、勘違いした観光客が冬山のエリアに入らないようにチェックしているということでしょうか。アイゼン、ピッケルは持っているか?登山届は題しているか?というやり取りの後は、あくまで自己責任です!と言われました。微妙な話です。とりあえずご苦労様!


馬返うまがえし
昔は馬、現在は車、乗り物はここまでで登山道の始まりです。


馬返の鳥居


鳥居の両側の普通だったら狛犬が鎮座する、定番の場所には狛犬ではなくお猿様。これは富士山は、60年に1度やってくる庚申(こうしん・かのえさる)の年に誕生したという伝説があることが由来です。


江戸から明治にかけての富士登山のメインルートの吉田口登山道。一合目、二合目、三合目…と富士講が盛んだったころの遺跡がどんどん出てくる吉田口登山道です。これは一合目。


二合目の小室浅間神社の倒壊してしまった建物。ここは富士吉田市ではなく富士河口湖町の飛地です。


三合目の見晴らしのいいところ。奥秩父や八ヶ岳の山々が良く見えていました。


富士講の遺跡のような建物が存在するわけですが、営業再開とはならない。仕方ないです、ここを歩く人が圧倒的に少ないからです。j魅力あるルートなんですが...


吉田口登山道の五合目の佐藤小屋。吉田口登山道、この小屋の手前で林道とすれ違います。その手前まで夏道のトレースがあり、有り難く使わせていただいたのですが、小屋手前で林道に流れたトレースを無視してラッセルをしたら、傾斜がきつかったということもありますが、胸までのハードラッセルだったのには閉口しました。


雪山での歩き、アイゼンワーク、ピッケルワーク、多少のロープワークとこなして、滑落停止と進んだのすですが、どうも雪質がベストマッチとはならなかったもはや春という転回だったのは残念でした。


閉まっていた佐藤小屋。営業はニーズがあってということでしょう。


すべて閉じられた佐藤小屋。


林相も、垂直分布の教科書的通りに変化する吉田口登山道。ここだけではなく富士山の裾野は魅力的な自然にあふれています。


今だけの話でではなく、古の富士講から繋がっている富士山の環境です。
冬山は体力ですよ!


0 件のコメント:

コメントを投稿