雲が邪魔して見えませんが、甲斐駒が見える道「べるが通り」です。甲斐駒ヶ岳黒戸尾根に登るときは必ず通るようにしています。真っすぐ甲斐駒に飛び込むような感覚になります。尾白川の谷が真ん中に切れ込んでいて、これだけ見えていれば十分です。「べるが」はレストラン、宿泊棟、キャンプ場などがある北杜市の複合施設です。
黒戸尾根七丈小屋を運営している「First-Ascent」のツアー。尾白川渓谷駐車場で合流後、駒ケ岳神社から長い長~い黒戸尾根の始まりは、尾白川の吊り橋を渡っていきなりの急登です。ひと登りして韮崎名物うさぎやの大福でエネルギー補給。
笹の平手前、現在の登山道は左にヤセ尾根となって小ピークに出て、横手駒ケ岳神社の登山道と合流します。写真の左に延びている登山道です。20~30年前でしょうか、以前は写真の真っすぐの道形が登山道でした。この日は七丈小屋に着けばいいのでちょっと寄り道をしてみました。
笹の平手前で登山道が付け替えられた理由は沢地形で登山道が流されてしまったということです。尾白川渓谷の不動滝下に落ちる池尻沢という沢の源流です。風化した花崗岩の白ザレの沢で特に問題なく歩けました。
昔の登山道が残っている場所もありました。
粥餅石 小さな小屋はトイレだったもの。
粥餅石(かゆもちいし)の上にはたくさんの石碑。甲斐駒を開山した弘幡行者が、お粥とお餅だけで修業した場所と伝えられる粥餅石です。
ここは水場があります。
現在の登山道に合流。粥餅石の昔の登山道、道形が残っているし勘の良い人だったら問題なく歩けると思います。
この日は黒戸尾根の黒戸山にも登りました。登山道はないので読図が必要です。黒戸山の三角点。
七丈小屋、この日のデザートはなんかオシャレ。
日向八丁尾根(ひなたはっちょうおね)は烏帽子岩、大岩山、駒岩を経て日向山に達する長い尾根です。七丈小屋からの行動時間は約12~13時間。ツアーの参加条件もだれでもというわけにもいかず、ガイドレシオも3人です。(1人のガイドに対して3人までということ)暗くなる前には下山口に着きたいので、出発もおのずと早くなります。八丈台地で明るくなり素晴らしい雲海の朝。
二本剣前後は急な登り。
日の出
二本剣と富士山。
烏帽子岩 急な登りもここでおしまいの九合目です。
日向八丁尾根の核心部が見えました。左の烏帽子岳から右の大岩山への下りベースの尾根
甲斐駒ヶ岳山頂
日向八丁尾根の起点、烏帽子岳に行くために、甲斐駒の西に延びる尾根を進みます。ちょっと前まで針金だったのが鎖に変わっていたトラバース。ここは山梨ではなく今は伊那市になった長谷村側の整備。
10mくらいの鎖場は真っすぐ下ります。
稜線上を右に左と大岩をかわしながら下る稜線。ふと気が付くとステップが削られていたりします。これは甲斐駒講でも戸台からのもの。
ウラシマツツジなんかが多い稜線ですが、紅葉はイマイチだった今年。
六合石室という避難小屋の屋根。せっかくなので六合石室も見学しました。
戸台側の六合目台地。戸台側の尾根の上でも一番石碑があるところです。
烏帽子岳の双耳峰。甲斐駒ヶ岳から鋸岳の縦走路を歩いているわけです。つながりとしては甲斐駒山頂~六合石室~三ツ頭~中ノ川乗越、その先の第二高点の登りから鋸岳となるわけですが、よく地図を見れば理解できますが、三ツ頭や中ノ川乗越までそれぞれ距離があるので時間が掛かります。じっくり取り組まなくてはならないセクションだといつも心します。
三ツ頭手前で振り返って甲斐駒です。右奥に北岳、写真真ん中の左に小さく六合石室の屋根が光ってます。
三ツ頭のピークと鋸岳。
双耳峰の烏帽子岳の東峰の石祠。日向八丁尾根はここから北東に延びています。
日向八丁に入るところまではまだ雲海の上でした。右奥に八ヶ岳が見えてます。
雲海の中に入った感じの樹林帯の中。この日のガスは水分をたっぷり含んでいてまるで雨降りの様でした。それは下るまでほぼ続きました。
大岩山の登り返しを告げる立派な梯子。コースナンバーワンの難所も梯子やワイヤー、ロープで整備されています。ただ慎重に行動するのってのは鉄則。
大岩山山頂。
まだまだおいそれとは下山口に着かないので、サンドウィッチでしっかり腹ごしらえをしていただきました。あったかいコーヒーの方が受けが良かった感じでした。
ガスガスでも幻想的な景色。
カメラを新調しました。接写モードで撮ったサルオガセ。
テキトーにシャッターを押してみたんですが、僕的にはいいね!
大岩山から駒岩までのやさしい尾根の後、日向山との最低鞍部まで一気に下るわけです。笹原の急傾斜の下りの後、ヤセ尾根がしばらく続きます。急な下りよりその痩せ尾根の方が注意が必要です。
日向山への登り返し。ずっと歩いてきて心がへこむ感じの登り返しですが・・・
この日は雲海の中に入ってウエットな空気の中ずっとこんな感じでした。日向山の登り返しの後のご褒美のような甲斐駒ヶ岳の展望はありませんでした。
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