2020年6月13日土曜日

鶏冠尾根

鶏冠山のことです。山梨百名山の中でも登るのが難しいとされています。写真の流れは笛吹川東沢で、すぐ下で西沢と合流します。奥秩父の主稜線にあるとても存在感のある木賊山の末端を俗に鶏冠山と呼ぶことが多いと思いますが、いろんな意見がありますが僕は鶏冠山というとらえ方はしていません。木賊山から延びる、一部が岩稜の長い尾根、それが鶏冠尾根です。鶏冠山と言う風にとらえないで、あくまで鶏冠尾根としてとらえてほしいと思っています。写真の奥の山の真ん中の高いピークに山梨百名山の標柱があります。


二俣吊り橋に今どきのゴミ。もし拾うとしたらゴム手袋をしなきゃですかね?ごめんなさいスルーしました。


東沢の河原に下りて左に曲がると鶏冠谷出会いが見えるわけですが、去年の台風がもたらした川の流れの変化があり、以前よりずっと手前を流れるようになりました。一瞬渡渉か!と思いましたがそれはなかったので安心しました。鶏冠尾根の取付きには渡渉一回。


急登が続く下部の尾根。樹間からチンネの岩峰が見えたりします。


尾根が樹林帯の岩壁に吸収され、その壁の裾を左上してチンネのコル。そこで稜線に上がるわけです。


いくつか通過しづらい倒木が、以前よりさらに低くなっていてなかなか厳しい展開でした。


岩稜の一番初めの第一岩峰の鎖場。ここは巻き道があります。2、3年前からちょっと手前からのルートが開かれここを通過しなくても先に進めます。


2個目の鎖場。


3個めの鎖場。ここはちょっと癖があって、出だしのホールドがほぼピンチグリップ、上から押さえるのではなく、縦に掴むホールドでしかもスタンスが外形していて一歩踏み込んだ先の浅いチムニー状に入るまでが難しく感じちゃうんで、多くの人が苦手なパターンです。


地形図の1986ⅿ標高点が第二岩峰と言われるピーク。2020m(数字は前後するでしょうが)が山梨百名山の標柱がある第三岩峰と言われるピーク。


標高2000mあたりからは、まさにシャクナゲロード! アズマシャクナゲ登場です。標高の低いところは花期が終わってました。


きれいなシャクナゲに喜んでいましたが、長い長~い鶏冠尾根のほとんどシャクナゲで覆われています。トレースやマーキングが以前よりはずっとマシになったとはいえ、美しさを愛でるという気持ちが段々、こんちくしょうー、に変わっていきます。シャクナゲのやぶ漕ぎって大変なんです。鶏冠尾根にやぶ漕ぎはありませんが。


2115m標高点。この小ピークを頑なに鶏冠山の山頂だと主張する登山者もいます。第三岩峰の山梨百名山の標柱で帰ったら鶏冠山に登ったことにはならないと。登山なんて所詮自己満足なんで人それぞれです。そこにこだわるのなら鶏冠尾根をトレースするということにチャレンジしてほしいです。5~6年前にはこの山頂標識だってありませんでしたから。


コイワカガミ。イワカガミより花のピンクが淡いです。


トレースとマーキングでほとんど迷うところはありません(こういう山に慣れているということが前提なので一般道とは違います)。このビニールひもは?


地形図を見て納得。ビニールひもの意味は下の地図の赤い矢印の尾根に入ってはいけないというサインです。仮にひもがなく間違って枝尾根に入っても、すごい傾斜で下っていくだろうからすぐに気づくと思いますが。 


2177m標高点。意外にも展望の良いピークでした。木賊山と奥に甲武信ヶ岳


木賊山手前の最後の小ピーク。ひと目でダケカンバの森だってわかります。あそこまで行けばシャクナゲから解放される!相性が悪いのかダケカンバとシャクナゲは共生出来ないみたいです。


時々登場する個性的な標識


登山道に出ました。鶏冠尾根、トレースがあるとはいえやはり一般道と比較すれば歩きにくいわけです。木賊山山頂は一投足、高速道路を走る気分。


バイカオウレンがきれいでした。


ずいぶん久しぶりに歩く奥秩父の主稜線。


なんで立ち枯れた木ばかりなんだろう?


破風山避難小屋。県境の稜線ですが避難小屋は埼玉県のものみたいです。南のヌク沢源流の水場にも行きました。下り5分、登り返し15分という感じ。


ウィズ・コロナの登山用に購入した、1人用テントに泊まるというのも目的でした。


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