2019年5月28日火曜日

戸谷峰

松本市四賀地区。この高い土手の様な斜面が3月にはフクジュソウでいっぱいになるそうです。約50万株の群生地は長野県下一だそうです。


ロングトレイルという言葉があります。「登山道やハイキング道、林道、古道などをつなぎ合わせた距離の長い自然歩道。 コトバンク」地域おこしのイメージもありますが、美ヶ原高原ロングトレイルというトレイルを何回かに分けて歩くツアーのお手伝いに行ってきました。


稜線に出るまではかなり広い道で、どんな使われ方をしてきたのかはわからなかったけど、登山を始めてすぐに登場した山の神の石祠が何かを語りかけている気がしました。


とても暑い日だったのでいろんな準備をしていきました。


1322.1ⅿ三角点の東のコルに乗っかるまで幅広の道。「本郷山」という名の三角点には行きませんでした。


本郷山の東からはかなりか細いトレイル。美ヶ原高原ロングトレイルは松本市が整備したようですが、ロングトレイルを整備した道と、それまで何らかの目的で利用されていた仕事道や登山道とでは全く違った印象でした。


マーキングもたくさんされてはいますが、山慣れしていない人が気楽に入ってはダメな印象のトレイルでした。


フデリンドウ。きれいに撮れました。


僕の認識が定まっていないロングトレイルという言葉。以前長野と新潟の県境にある信越トレイルや、滋賀県の高島トレイルの一部を歩きましたが、里山の感覚に近いという感じで侮れない道、ここ美ヶ原高原ロングトレイルもなかなか険しいもので、自然歩道という言葉は当てはまらないと思います。


ときどき咲くニリンソウに癒されて。


アップダウンが続き熱中症気味の方が脱落し、ツアーの緊張感いっぱいのガイドの心理。


戸谷峰(とやみね)山頂。


三才山(みさやま)一ノ瀬にむかって怒涛の下りが待っていました。


約600mの標高差の下り、中間部の傾斜は落石注意の傾斜でした。


ハルゼミの抜け殻。


本当に神経を使った激下り。


ジュウニヒトエ


だいぶ下ってから炭焼き窯の跡があって、炭を焼いた山人が辿った仕事道になりました。


ゴール地点が見えて緊張感からやっと解放されました。


熱中症に対応すべく、テルモスに氷と水を入れたものはかなり有効でした。お疲れさまでした!


三峰山

長野県のほぼ真ん中に連なる2000m級の火山台地、美ヶ原、霧ヶ峰、高ボッチ高原。本当に長野県、信濃の国は広いって思います。三峰山(みつみねさん)は美ヶ原と高ボッチ山を結ぶ稜線にあるピーク。筑摩山地という呼び方もあるようです。最高の天気の中の登山でした。美ヶ原ビーナスライン三峰茶屋からのスタート。すぐにこの景色なんです。


こんなのもあるんだと思いました。中央分水嶺、日本海に流れるか太平洋に流れるか。


北に続く峰々、茶臼山、王ヶ頭、王の鼻。


三峰山山頂の三角点。点名は「仙農」意味は分かりません。北アルプスもばっちり見えました。高い山に雪があるとわかりやすいです。


あまりになだらかなので、どの山がどうという説明は割愛します。正面が二ツ山と鉢伏山。三峰山からの下りはとっても急です。


三峰山の山頂から見えたナダラカサからは想像できないしっかり歩く登山道。結構アップダウンがあります。


真っすぐ並んだ植林のカラマツ。これはこれで新緑できれいでした。


二ツ山への最後の登りはしんどいです。


名前の通り小さな小山ふたつの二ツ山。先に鉢伏山が見えてます。


鉢伏山


縦走路から外れたふたつ山のもう一つのピークには三角点。点名「二ツ山」


長野県のほぼ真ん中、東西南北どちらを見てもすべての山が長野県といってもいいわけなんで、長野県の広さが実感できます。長野県じゃない富士山も見えた日でした。蓼科山と左に霧ヶ峰の鷲ヶ峰。


一番低いところに諏訪湖。


三峰山と二ツ山の間の低いところは尾根の北側をトラバースする登山道。ピストンの山行の帰りは尾根の上を歩いてみました。それは二ツ山から草原のように見えたからでした。標高点1668mのあたりです。


三峰山。この登り返しはちょっとキツイ!


正面に霧ヶ峰が見えています。そして八ヶ岳連峰。


ビーナスライン三峰駐車場。公共の駐車場だと思うんですが、夕方には施錠されてしまうようです。


オオカメノキ


ヤマエンゴサク


ヤマエンゴサク


ヤマエンゴサク、しまいにはこんな色のやつも登場。


ウスバサイシン 黒いのが花


サクラスミレ


フイリシハイスミレ


イワボタン


アップのイワボタン


2019年5月21日火曜日

大根沢山

大無間山から大根沢山を周回した山行、1日目。参加された方の実力がわかっていたので単純に大無間山ピストンではもったいないので、折角の深南部デビューなんで大根沢山まで回ることに決めたのでした。


まだ暗いうちに朝食を済ませ、出発はちょうど5時。テント泊はやることが多くて大変ですが、水さえ確保していればどこでも泊まれるし、深南部のような登山道が整備されていないところではその能力がないと入山出来ません。とても寒い朝でした。


イワカガミに囲まれた宮標石。明治時代の遺物です。明治時代に皇室所有の御料林の土地だということを示した標石です。今回ずいぶん宮標石を見ました。


今回の山行で一番高い標高は大無間山の2329m。昨日の尾根で鬱陶しい雪が出てきたのは2200mの標高あたり。ガスで覆われた朝でしたが、大無間山から下って2100mくらいの標高になれば雪に煩わされることはないだろうという読みでした。その通りの展開に。


バイカオウレンが咲き始めてました。


一番きれいに見えた美人さんのバイカオウレン


三隅池。何かの偶然が重なった地形の大きな水たまりという印象でした。当然昔から飲水として利用するということはなかったようです。ちなみに南の栗代川の源流が水場として案内された古い資料がありましたが、かなり下らないと確保できないようで、初心者は行っちゃだめなんて記録でした。その当時は(昭和)この池のほとりに三隅池小屋というオンボロの小屋があったそうです。


三方嶺(三方峰という表記も)この周辺の地名がややこしく感じるのは僕だけではないと思います。大無間山から西に進んで、三隅池➡三方嶺➡三方窪と登場します。ちなみに三方窪は今回通過していません。


現在寸又左岸林道を通るのはかなり難しいことになっているようですが、昔は積極的に南アルプス深南部登山口へのアプローチとして使われていたようです。そのころ大無間山に登るルートは寸又左岸林道を歩き(約4時間)寸又川支流の大樽沢から取り付いていて、西から三方窪→三方嶺→三隅池と通過して大無間山ということで、登山口から5時間というコースタイムだったようです。近いじゃんと勘違いしないでください、4時間の寸又左岸林道の林道歩きの後の大樽沢登山口なんです。


これひょっとして有名かも?頑張っているトウヒです。


「宮」のデザインがお気に入りなんです、宮標石。


目指せ!大根沢山!です。大根沢山はだいこんたくさんではなく「おおねさわやま」ですよ。


基本登山道ではありません。


アザミ沢のコルまで下り10分くらいの尾根上の幕営適地。全体を通して一番のロケーションに思えました。なんといってもアザミ沢のコル下の水場までテント張った後でピストンも出来る距離感が良いです。


 今回は十分な量の水を持っていたので下りませんでいたが、稜線から沢水が流れている様子が見えるくらいなので、この辺ではピカイチの水場です。


シロヤシオの木。開花期にはさぞかしすごいだろうと想像できるくらいの樹々。


ちょっとした岩場にはコイワザクラ。


やっと晴れてきて青空を堪能。目指せ大根沢山です!


大根沢山西のガレのふちを行きますが落ちたら終わりなんで要注意です。


大根沢山山頂2239.6m 当然のように三角点は雪の下。


田代沢ノ頭三角点2112.5m手前。三角点で尾根を変えます。その下りを恐れていました。気持ちに余裕を持てない激下りが待っています。


すっごい激下り。白樺莊を目指せ!になっていますがとにかく長い。


なかなか堪える激下り。


林道に出ました。一瞬たいらになるのですぐわかるでしょう。ヒメシャラの幼木がとてもきれいでした。


有名なブルドーザー


三角点名「下ノ島」の三等三角点。やっと1398.1mまで下ってきましたが、白樺莊までは1時間以上かかりました。


その後もまだこんなヤセ尾根が登場、勘弁してくれよ~なんて気分。


林道に出ました。電力会社の管理路。


畑薙第二ダムのダム湖。充実の2日間が終了。山梨までの帰路、中部横断道の部分開通でナビが3時間を切る表示をして驚いた帰りでした。お疲れさまでした!