鳳凰山の稜線を歩いていると、白ザレと花崗岩の間にいろいろな高山植物の花に出会えます。圧倒的なお花畑はありませんが、その季節の高山植物に出会えます。季節といっても短い夏の間だけですが。そんな中、鳳凰山の稜線で見ることができる植物の中で意識していると楽しめるのがカラマツです。山行の記事 厳しい中道ルートを登って稜線に出ると2700mを超える高山帯です。ハイマツも登場します。でも、天然のカラマツの様子がとても面白い稜線なんです。
標高約1600mのカラマツの植林地。普通出会うカラマツはこんな感じす。天に向かって真っすぐ伸びるカラマツの木。葉っぱの様子ははるか上なので見ることは叶いません。カラマツは根づきやすく成長が速いということで盛んに植林されましたが、木材としての価値が低く、植林されたカラマツは、日本の山にたくさんあるのですが微妙な存在です。
鳳凰山の稜線上の天然のカラマツ。陽が当たったり陰ったりしての日だったので、写真も奇麗だったり影っていたりでいろいろですが、カラマツの木の様子をご覧ください。
直前まで雨が降っていたので、カラマツの新芽に雨粒が乗っかっていました。この水滴は可愛いし奇麗だと思いました。2700mという標高のカラマツは芽吹いたばかりということです。
吹きさらしの稜線は一年を通じて西風が強いので写真のカラマツは西側の枝がありません。もともとの自然の中では結構高いところに見られ、亜高山帯から高山帯に分布する木がカラマツです。(だいたい1500m~2500mの亜高山帯と2500m以上が高山帯です。)
鳳凰の稜線のハイマツの芽吹き、歩いているとその存在がよくわかります。日本で唯一落葉する針葉樹がカラマツです。冬の枝はまるで広葉樹の様です。その分春先の芽吹きがみずみずしく美しいとも言えます。植林地のカラマツと違い、稜線の天然のカラマツの葉には容易にふれることができます。
薬師小屋のバイトの子は「賢者の木」と言っていましが、僕は「ケンタウルス」と呼びたい木
どのくらいの樹齢なのか?
自然の中で成長する過程で痛めつけられ、それでも成長し、枯れそうでも負けず今年も新芽が出てきました。
リアルな自然の中の巨大な盆栽みたいにも見えますが、やっぱそんなものも超越していると思います。
そんなことを感じながら進んでこの景色です。神々しいという言葉になります。
そして足元に目をやるとたくましく生きているというカラマツの木。
エネルギー溢れる新しい芽ぶきのカラマツの木が次々に登場します。
そんなカラマツたちに出会える鳳凰山の稜線をふりかえります。雲がかかろうとしているのが一番標高が高い観音岳です。
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