2018年6月8日金曜日

大無間山

大井川源流部や南アルプス深南部と呼ばれるエリアのアプローチはため息が出るほど遠いです。富士川沿いを南下して静岡に出てそして北上。大井川上流の井川への富士見峠を越えて目の前に飛び込んできた景色です。三つのゆるやかな稜線のつながり、左から風イラズ1990.5m、真ん中が大無間山(だいむげんざん)2329.6m、右が小無間山2149.7m。手前の長い尾根を従えているピークが卯山(うやま、でいいと思います)、1676.5m三角点峰と1712m標高点峰の双耳峰が卯山です。


大無間山は日本二百名山の山で、普通は田代の諏訪神社から長い尾根を北上します。途中に避難小屋もあるのですが、鋸歯と呼ばれる崩壊地を通過しなければなりません。崩壊地の手前にもP4~P1まで傾斜の強いアップダウンが続きます。PはピークのPです。鋸歯の通過がとても厳しいので別なルートはないかと地図を見ると、小無間山の北東の尾根が良さそうに思えました。明神谷にかかる明神橋横のラダーがスタート。


送電線の巡視路として整備されている尾根の末端です。ルート全体の核心はこの尾根の急傾斜の末端なのでありがたい巡視路です。標高約1300mの稜線に上がってしまえば終わる急な斜面です。


整備された巡視路とはいっても、とても急なので両手を使うようなところもあります。


畑薙第二ダムが手前で、奥が畑薙第一ダムです。奥の稜線が南アルプスの主稜線で、右から茶臼岳、仁田岳、易老岳です。


ヒメシャラの大木がたくさん見られました。やっぱ静岡の山だと思いました。


以前は登山道として使われていたかも?と思わせる標識。もちろん判読不能でした。


鋸歯の問題の崩壊地が見えました。P1と小無間山の間です。


以前、大無間山の花という記事を書きました。同じ時期なのでイワカガミを楽しみに登ってきましたが、標高約1800mあたりはもう花は終わっていました。 


鋸歯がはっきり見えました。


送電線巡視路が終わってもトレースは続いていて、マーキングもたくさんありました。一応地形図をチェックしながらポイントを押さえて登ってきましたが、マーキングを追っても登れそうな感じです。特にこの白のビニール紐はしつこいくらいでした。


小無間山山頂。2149.7m


いよいよイワカガミかと思ったのですが、どうも一斉開花とはいかなかったようです。


イワカガミの開花は株によってバラバラみたいで蕾のものが多かったです。今年は全般的に山の花は早いと言われていますが、大無間山のイワカガミはイマイチの年の様です。ちょうど名前の由来のテカテカの鏡のような葉っぱの写真。


でもこの時期の大無間山の主役はイワカガミです。


山頂手前の展望台。本当は光岳方面が見えるのですが残念・・・


山頂が見えました。ゆるやかですがまだちょっとあります。


バイカオウレン。梅花黄連


途中で追い越された富士市からのご夫婦のテント。


大無間山山頂


大無間山一等三角点柱石。奥になぜか犬釘がありました。犬釘は鉄道のレールを枕木に固定する釘です。


同じルートを下山です。そう日帰りにトライしました。ただ登りのペースが思ったほどではなく時間がかかってしまいました。ガスが立ち込めて幻想的なシラビソの森。



イワセントウソウ 岩仙洞草


日没間近を知らせるように一瞬ガスが晴れました。


標高約1300mからの下りがこのルートの核心です。送電線の巡視路として整備されていますが、絶対落ちることができない傾斜です。そこをヘッドランプをつけて下りました。
小無間山北東尾根は大無間山のアプローチとして十分使える尾根でした。


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