先日こんなことがあったので書き留めておきます。
とにかく保温力がすごいんです。初めて使ったときはその能力の高さに驚いたもんでした。以来、寒い冬山には手放せない必要装備になりました。朝入れたお湯で、お昼のカップラーメンが普通に食べられるわけですから。ところが、今年の2月ごろからテルモスの保温性が全くなくなりました。熱湯を入れた直後から全体が持っていられないくらい熱くなり、中身はそのままただ冷めるだけ・・・という状態。新しいのを購入しようとも思いましたが、テルモスのHPを見たら、お客様相談室があったのでメールしてみました。以下、サーモス社とのやり取りです
「長年愛用してきましたが、2月から突然保温しなくなりました。落としたとかは特になく、5年も経つと保温力がなくなるのだろうか?と思いました。弊社の製品は、外がプラスチックで、中にガラスという時代から愛用しています。何でこんなことになったのでしょう?」
「三上 浩文 様
サーモス株式会社お客様相談室の渡辺と申します。日ごろより弊社製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。
このたび【お問い合わせフォーム】よりご連絡いただいた件について、ご案内させていただきます。
お知らせいただいた状態から、製品不具合も考えられますが、お調べいたしませんと詳しいことがわかりかねます。
製品をお預かりできましたら、お調べすることができますので、宅配便等の着払いでお送りいただけませんでしょうか。
◆送り先◆----------------------------------
〒959-0215
新潟県燕市吉田下中野1435番地
サーモス(株) お客様相談室宛て
TEL 0570-066966
※着払いでお願いいたします。 元払いでお送りいただきましても、送料のご返金はいたしかねますのでご承知おきください。
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性能不良が確認された場合、原因を調べるために製品を解体いたしますので、あらかじめご了承いただければと存じます。
製造不具合による性能不良の場合には、お取り替え品をご用意させていただきます。
製造不具合以外の原因による性能不良の場合には、対応についてご相談させていただきたいと存じます。
なお、お取り替え品にて対応させていただく場合、同製品は生産を終了しておりますので、後継タイプでご用意させていただくようになります。
性能不良が確認されなかった場合は、解体いたしませんので、お預かりした製品をご返送させていただくようになります。
調査結果が確認できましたら、あらためてご連絡いたしますが、1週間ほどお待ちいただくようになるかと存じます。
ご不明な点などがございましたら、お手数ではございますが、お客様相談室までご連絡をお願いいたします。
ご迷惑ならびにお手数をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。
このたびは、ご連絡をいただきありがとうございました。恐れ入りますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。」
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サーモス株式会社 お客様相談室
959-0215
新潟県燕市吉田下中野1435番地
TEL 0570-066966(ナビダイヤル)
TEL 0256-92-6696(ナビダイヤルがご利用いただけない場合)
受付時間 月曜~金曜日(祝日・弊社休業日を除く)
9:00~17:00
E-Mail cs_thermos@sanso.co.jp
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「三上 浩文 様
サーモス株式会社お客様相談室の宮本と申します。
このたびは「FEK-800(CGY)山専ボトル」のご使用にあたり、ご迷惑をおかけしており大変申し訳ございません。
お預かりしております、製品の調査結果が確認できましたので、ご案内させていただきます。
調査結果では、水や汚れなどの浸入によるものと記載しておりますが、製造工程上の問題を含んでいる可能性もございます。
このたびはお取り替え品を送らせていただきたいと存じますが、同製品は生産を終了しております。そのため、後継タイプの「FFX-900」とのお取り替えになりますが、色が3種類ございます。
製品案内ページをご覧いただき、ご希望の色をお知らせくださいますようお願いいたします。
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<調査方法>
簡易保温(保冷)性能確認試験
【試験方法】
製品本体に熱湯を入れ、数分後に製品外側表面への熱の伝わり度を確認する。
<調査結果>
上記試験開始直後に製品本体外側の表面が異常に熱くなり、明らかな保温(保冷)性能不良であることを確認しました。
詳しい原因を確認するために専用機器を使用し、詳細に調査したところ、製品本体にはめ込んでいる底部品を取り外した部分に「さび」が発生しており、その「さび」部分には微小な穴があることを確認しました。
<調査結果からの考察>
本製品はステンレス鋼とステンレス鋼の二重構造となっており、その間の空気を抜き取り、真空状態にすることで優れた保温(保冷)性能を維持しております。
今回の保温(保冷)性能不良は、この微小な穴から本体の真空空間に空気が入ったことが原因で発生したものです。
なお、この微小な穴ができた原因は、水分の浸入や汚れ等の付着によって発生した「さび」によるものと推測されます。ご使用中に製品のすきまに水分や汚れ等が浸入し、ステンレス鋼が腐食(さび発生)して生じたものと思われます。
お客様におかれましては、以下の点にご留意くださいますようお願いいたします。
ご使用後はきれいに洗い、よく振って水を切り、すぐに乾いた布で水分を拭き取って、十分に乾燥させてください。また、本体は水中に放置しないでください。すきまに水が浸入し、故障の原因になります。製品のお手入れ方法につきましては、製品に付属の取扱説明書にご案内しておりますので、ご確認くださいますようお願いいたします。
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ご迷惑ならびにお手数をおかけいたしまして、誠に申し訳ございません。
恐れ入りますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。」
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「ご丁寧にありがとうございます。ライムグリーンでお願いしたいです。
ありがとうございました。
三上浩文」
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「サーモス株式会社お客様相談室の宮本と申します。
ご連絡ありがとうございます。
それでは、お取り替え品として「FFX-900(ライムグリーン)」をご用意させていただきます。
お取り替え品は、3月18日クロネコヤマト便で発送いたします。
お使いいただきますなかで、お気づきの点などございましたら、お客様相談室までご連絡をお願いいたします。
恐れ入りますが、今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。」
で、下の文章とともに新しいテルモスが送られてきました。
素晴らしい対応をしていただきました。
僕ははじめ、いろいろな山道具を高校入学の時、お祝いのお金でまとめ買いをしました。かなり昔のことですが、何しろ初めてのことなので強烈な思い出です。その中にテルモスも入っていました。その頃のものは輸入品で、外側はプラスチックで中はガラスでした。その真空断熱構造魔法瓶はショックに弱く、割れるとガチャガチャとむなしい響きの塊になってしまいました。何度も中身のガラスだけを買い替えたのお憶えています。
お気づきの方もいるでしょう。サーモス?テルモス?どっち?どうもこういうことのようです。
テルモスははじめドイツで開発された魔法瓶。その後いろいろな国でライセンス生産されるようになりました。当然ガラス製でした。昔は輸入品で、テルモスはドイツ語読み。サーモスは英語読み。テルモスという登山者は古いみたいです。最近はサーモス、会社名もサーモスです。でも僕はあえてテルモスと呼びたいな!
日本の企業、日本酸素が、1978年に世界初のステンレス製真空断熱魔法瓶を開発・発売。1980年9月には日酸サーモを設立して、魔法瓶事業を行っていた1989年にイギリス、アメリカ、カナダのサーモス・グループを傘下におさめ、続いて本家に当たるドイツ社も買収したそうです。今は日本の会社なんですね。初めて知りました。
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