またまた上高地です。僕の個人的な山行ではないので仕事を頂ければどこにでもお邪魔します。この日は天候がいまいちでした。ひとしきり降った雨、もう終わりかと思って安心していたのですが、夕方から小さな気圧の谷が日本海を通過するというヤマテンの予報。
上高地バスターミナルから5分の河童橋の間で見かけた
明神。
どんどん進んで徳澤手前の工事現場は工事が終わっていました。大滝山から発生した尾根の末端です。元々の登山道に右の斜面からの崩落が心配されていて、去年から工事をしてました。工事期間中は左の梓川の河原に仮の登山道が設けられて左に大きく迂回していました。元通りの登山道に戻って見たらどうも狭くて、すれ違いを考えたら歩きにくくなってます。
徳澤園を過ぎて10分くらいで新村橋。新村橋(しんむらばし)は昭和初期のクライマー、社会人山岳会の関西登高会の新村正一にちなんだネーミングです。
奥又白池への登り。正面右側の小山のように見えるのが中畠(なかはた)新道の尾根、左の沢が松高(まつこう)ルンゼ。昭和初期、前穂高岳東面の岩場のルート開拓時、旧制松本高校山岳部(現信州大学山岳部)は、キャンプ地にした奥又白池への登下降に、奥又白谷と中又白谷の間にある奥又尾根に食い込む沢、いわゆる「松高ルンゼ」をルートとしました。しかし困難なルートだったため、飛騨の案内人、中畠政太郎によりルンゼ左岸、右側のやぶ尾根に新道として登山道を開きました。それが中畠新道です。
涸沢に向かうパノラマコースの分岐は、奥又白谷にスプレーで案内されています。
夕方から小さな気圧の谷が日本海を通過するというヤマテンの天気予報はばっちり当たって、中畠新道を登り始めてしばらくで雨が落ちてきました。みるみる登山道が川になっちまう・・・
降ったりやんだりの悩ましい雨は夜半まで続き、そうこうしている内に天空の楽園ともいえる奥又白池に到着。既に数張りのテント。
雨の中のテント張りがすんで、あっという間に闇に包まれました。
日付けが変わる頃に天候は安定したみたいでした。前日のびしょ濡れの装備が少しでも乾くようのんびりした朝。こののんびりが後々帰宅時間に影響を与えてしまいました。
何はさておいて太陽は登ります。素晴らしい朝でした。前日の不安定な天候がすべて帳消しになった朝。
前穂高岳が輝いた朝。
モルゲンロートってやつです。
富士山も南アルプスもばっちし!
風がなかったので奥又白池が鏡のようでした。
前穂東壁のアプローチをちょっと登って池を撮影。ど真ん中に形のいい常念岳。
上高地の標高が1500m、前穂高岳の標高は3090.5m、奥又白池は約2400m、下から見たんじゃわからないこんな場所に輝く水溜りのような池。おまけに10張以上テントが張れるんです!
池に映る前穂北尾根。
本当にもう一日あってここでのんびりできたら特別なんでしょうが、なかなかそんなわけには行きません・・・なんて素敵な場所なんでしょう。大好きな場所です奥又白池。
前穂北尾根が輝いていました。
上高地からマイカー規制駐車場の沢渡行きのバス待ちの行列。観光を含め上高地を訪れる人が多いと起こる現象です。朝ののんびりが影響しました。バス待ち1時間15分・・・まだましだそうです。前の週は最長3時間半並んだということですから・・・
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