2019年6月9日日曜日

白砂山

群馬県の野反湖が起点の白砂山の山行募集をしていました。ガイド山行が成立するパターンは様々です。募集しても参加者が集まらなかったり、参加者3人はいてほしいと思って計画してもそこまでいかなかったり。
「白砂山の山行まだ間に合いますか、申し込み?もしテント泊で白砂山―佐武流山と歩けたらうれしいです。せっかく藪山エキスパート三上さんにお願いできるのでしたらそのルートを歩きたいです。」というメッセージを頂きました。確かに今年は残雪が多いので、白砂山から佐武流山に通じる尾根、残雪を利用してトレースするぎりぎりのタイミングなのかと思いましたが、いかんせん僕も初めてのルート、雪がない藪の植生がわからなかったので一抹の不安を抱えつつ1泊2日で野反湖から白砂山を経て佐武流山ピストン、トライしました。山梨から3時間で到着した野反湖の写真です。


野反湖畔の駐車場。トイレも完備されています。


100kmの群馬県境稜線トレイルの一部を歩きます。


意外に駐車場はガラガラ、青空がまぶしい朝でした。


二百名山の白砂山、登山口も立派でした。とりあえず4時間で白砂山だろうと登りはじめました。


駐車場から茅ノ尾根を乗越してハンノキ沢に下ります。傾いた橋、平気で渡れました。


地蔵峠周辺の地形はちょっと複雑に感じました、地形だけではなく植生の様子からいかにも雪国で、太平洋側の地域からやってきた僕らにはちょっと理解が難しい感じでした。


それでも地蔵峠の名前の通りお地蔵さまが奉られていて、この地で生活している人々の信仰心が表れている感じに思いました。群馬の六合村(くにむら)から長野県の最北の栄村の切明に通じる峠道ということでいいと思います。


白砂山まで続く登山道はすごく長く感じます。青空に癒されて進みました。


途中の水場の表示。5分くらいで行けるようです。雪国の山は地形図だけで判断できない植生の問題があります。水にあふれているので、沢地形で水が確保できるとは思うんですが、笹や竹が密生していると水場には容易に近づけません。そういう意味で整備された登山道は貴重なんです。


なんだかんだ言っても野反湖からだいぶ進んで、こんなに遠くなった野反湖です。


白砂山に至る稜線の上にはいくつもの小ピークがあります。2000ⅿ越えた堂岩山手前の沢地形には残雪がいっぱい。踏み抜くこともなく淡々と登ることが出来ました。


堂岩山2051m山頂。


堂岩山が終わると猟師ノ沢ノ頭2042mの登りになります。登ったり下ったりで忙しい稜線ですが標高差があまりないので気になりません。


一番高いのが白砂山です。はるか遠くに見えますが、実際そんな気分で進まざる負えないのが頑張りどころです。


進んで行けばだんだん白砂山が近づきます。そんな連続写真の始まり。
まずはいっちば~ん。


にっば~ん。


さんば~ん。とミネザクラです。


よんば~ん、いよいよ最後の登り!これをこなせば山頂じゃん!と信じ切った気持ちで鼓舞するこころ。地形図を見れば横長の山頂でまだまだということはわかるはずなのに、それをしない登山者。いつものことです。


まだ山頂じゃない!くっそー!って感じでの稜線歩きですが、右側切れてます、要注意の稜線です。


白砂山山頂は大勢の登山者でにぎわってました。


白砂山山頂の三角点柱石。


白砂山山頂の東からは誰でも突入できるわけではありません。自己完結出来なければだめなんです。100kmの群馬県境稜線トレイルです。


比較的新しく整備された道。


それはそれとして、白砂山山頂の東の小ピークから派生した尾根が僕らのルート。いきなりの笹薮は短く、ねらい通りの残雪がすぐに登場しました。左奥に見えているのが佐武流山です。


雪庇があったであろう残雪は締まった雪の塊として残っていました。


多いところはしっかり雪が残っていて楽に歩くことが出来ました。


なるべく使える雪の斜面をつないで進むって感じ。


残雪が多い今年だから利用できた雪の斜面です。融けてしまった斜面はやぶこぎです。


沖ノ西沢ノ頭2036ⅿ三角点。3等三角点 点名「赤石澤」奇跡的に雪の上に顔を出していました。


ちょっと早めだけど、ここに泊まって翌日佐武流山をピストンすることに決めました。


雪の平らなところしかテントを張ることが出来なかったからでした。この先突っ込んで幕営適地があるかどうかわからなく、突っ込むことがギャンブルに思えたからでした。


まあまあ、お疲れさまの乾杯で本日終了です。明日勝負だという気合です。佐武流山です。


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