間ノ岳北岳を一筆書きでめぐるという山行、三峰岳の続きです。一泊目が両俣小屋、二泊目が北岳肩の小屋、梅雨時で難しい気象条件となりましたが、予報が良いほうに外れたという結果でした。それでもハイライトの2日目の3000mの稜線歩きはガスの中となりました。もう一つの目的はキタダケソウ、こちらはバッチリ!写真は三峰岳から間ノ岳に向かう稜線から見た馬鹿尾根です。
特に迷うルートではありませんが、ガスガスの条件だと周りが見えません。山頂に近づいて登場した雪渓。周りをよく観察して無理ないように越えていきます。
間ノ岳山頂は標高3189.5m、北岳に次ぐ国内第3位の標高。
そうとう古い稜線上のケルン、こんなガスガス状態だとつくづくありがたい存在です。
3000mの稜線をガシガシ進んでぼんやり浮かんだ北岳山荘。
前日に広河原で開山祭が行われたわけですが、ここはまだ除雪作業中でした。
事前にトラバース道が通れるという情報は得ていたので、北岳山荘からそのままトラバース道に入った様子。残雪の下っ端が登山道なんですがそこは急な雪面を通過しなければ・・・手前から雪田の一番高いところに登り、進んで下る、ってことを3回やってトラバース道は諦めました。まだすぐ横に平行に登山道が見えたので、ハイマツを乗り越えて登山道に出ました。
問題なく北岳山荘からトラバース道を行けると思った(通れるという地元、現地情報)けど簡単にはいかないと判断して北岳と北岳山荘を結ぶ稜線にエスケープしました。
その稜線は簡単に通過できないハシゴ、鎖場が伴います。文章での細かな説明は伝わらないかも知れないのでここでは書きません。とりあえず吊尾根分岐まで行ってからいろいろ判断しようと思いました。
キタダケソウ自生地は八本歯のコルから山頂に向かって吊尾根分岐の下で稜線に出ないでトラバース道に入ったところです。そこがハイライトです。トラバース道経由で行けなくても吊尾根分岐から問題なく下ることが出来ればキタダケソウに会えると思いました。写真は吊尾根分岐からの下り、最低鞍部が八本歯のコルで、問題なく下れました。
しっかりキタダケソウを堪能した後でいよいよ北岳山頂への登り。ちょっとだけ雪が残ってました。
北岳山頂。
ちょっと下って肩の小屋。お世話になります!久しぶりに泊まるということで小屋の森本さんがとても喜んでくれたのは僕もうれしかったです。
開山ということでボトル一本のワインがサービスで付いた夕食。
よく朝は天気予報が外れたくさんの山々が見えました。写真は甲斐駒ヶ岳。
薄いけど富士山も登場!
仙丈ケ岳。谷の底に野呂川林道。初日にその林道を歩いて両俣小屋に向かったのでした。
北岳山頂と肩の小屋。残雪の様子も写っています。
そのまま大樺沢を下ったのですが問題はありませんでした。こんな橋がいくつも登場し、整備していただいた方に感謝です。
さてキタダケソウです。吊尾根分岐から下ってトラバース道の上あたりがたくさん咲いているキタダケソウ。わかりにくい写真ですが、白いのがキタダケソウです。環境省のデータでは個体数約600とありました。
氷河期の生き残りといわれるキタダケソウです。
トラバース道でなく吊尾根分岐から下って正解でした。しっかりキタダケソウに会えたからです。
ここにしか咲かない花というキタダケソウ。凄いことだと思います。
キタダケソウあるあるの話し、このハクサンイチゲをキタダケソウと間違える方が多いそうです。
チシマアマナ。
クモマナズナ
ハハコヨモギ
今回の山行で最も目にしたのがこのミヤマキンバイでした。時期ってこともあるんでしょう。一週間で咲く花たちがどんどん変わります。山なので。
こちらはシナノキンバイのつぼみ。
すっごく同定に悩んでしまった花。ニリンソウです。なんと標高2800m地点でした。
大樺沢二俣下の下でたくさん登場したタチカメバソウ。漢字だと立亀葉草。
お客さんが見つけたヤマシャクヤク。初めて見ました!
ハナイカダの花。これで花なんです。葉っぱがイカダで、この緑の小さな花が船頭さんということらしいです。
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