2020年8月14日金曜日

水晶岳

コロナ禍の元、ワンランク下げたレベルでの山行が理想的でしょうが、いろいろ調べているうち十分可能だ!となりました。どういうことかといえば日本百名山の鷲羽岳、水晶岳に2泊3日で行けないか?というリクエストだったのです。ツアーや常識的には3泊4日なのでしょう。そのくらい奥深いエリアです。ブナ立尾根を登り、鷲羽岳に行ってその日のうちに水晶岳をこなして水晶小屋に泊まる。3日目は長い尾根を野口五郎岳を通過して、ブナ立尾根を下るという計画でした。写真は鷲羽岳からの帰り、中央のピークの右、東側に水晶小屋があります。左奥が水晶岳です。


奥に野口五郎岳、水晶小屋手前を左に水晶岳に向かいます。


水晶小屋から水晶岳までは40分くらい。ほとんどはなだらかな稜線です。


最後はギザギザの岩稜に見えますが、山頂までの標高差は100mもありません。


どこを登るのかと岩峰群に近づいてみると登場した梯子。ルートはうまく岩峰を西側からかわし、歩きやすくつけられていました。


ちょっとややこしいのが、水晶岳の三角点はこの見下ろしたピークにあります。水晶岳は小さな双耳峰で、三角点ピークは2977.9m。山頂標識があるのは2986m標高点で約10mの標高差があります。おっと、山頂の写真を撮り忘れました。


奥のとんがりの左に水晶小屋が見えています。


ミネズオウの群落なんて初めて見ました。


小屋はそれなりにコロナ対策という感じ。


個々のパーテーションではなく4人づつくらいの間仕切りのビニール。布団は使っても使わなくてもという感じでした。個人装備に寝袋、マットの僕らのパーティー。

「黒部の山賊」の伊藤正一さんと水晶岳の水晶が置かれていました。


3日目の朝。長い尾根を歩いて最後にブナ立尾根の下りが待っている一日の始まり、気合いを入れての出発です。


コロナって問題だけでなく根本的なヘリの荷揚げ問題ってのも山小屋を悩ませています。水晶小屋は別なヘリ会社と契約出来たので荷揚げができるという話しでした。それがなかったら今年は小屋を開けることはかなわなかったそうです。ただ、従来のもっこを下げてヘリが飛んできて小屋近くに落とす、というやり方ではなく、小屋から100mくらい離れた平らに着陸して人力で降ろすのだそうです。大変だと想像できました。この朝がその荷揚げの日。歩く僕らの後ろに何度も着陸するヘリが見えました。


朝の槍ヶ岳と北鎌尾根


野口五郎岳への登り


振り返って、水晶岳の双耳峰が右、鷲羽岳は一番左。真ん中の茶色のピークに水晶小屋。


野口五郎岳を越え、前方の縦走路に三ツ岳です。いちばん奥に白馬岳、左のドッカと大きな存在感が立山、という感じに山座同定が忙しい山行でした。


花崗岩の風化した砂がキラキラした登山道が続きます。


三ツ岳を過ぎると、白くお化粧したような緩やかな尾根が登場です。一番左が烏帽子小屋のテント場ですが、コロナが始まった今年は使用禁止です。ぜひテントを張ってみたい素晴らしいテント場でした。


三ツ岳の肩から見下ろした白くお化粧をしたような尾根は、近づくと意外に花が咲いてました。代表するコマクサでしたがこの時期限定でしょう。


奥が七倉ダム、手前が高瀬ダム。稜線から見えるということが現実に引き戻してくれます。
高瀬ダムまでブナ立尾根を下らなければならない現実です。


烏帽子小屋に近づくにつれまたまた景色が変わります。奥に立山、左のコルが一ノ越、そのコルの大きな谷が御山谷。烏帽子岳と前烏帽子が手前に並んでいます。


イワギキョウの烏帽子小屋でしっかり休んで、腹にもおさめて下りに備えました。


ブナ立尾根を無事に下りました。途中6番の中休みでタクシーに電話、中休みから1時間半で高瀬ダムにつくはずだからということで、高瀬ダム14時でお願いしま~す!などとオーダーしたことは反省。1時間45分見た方がいいと思います。最後は走ってしまったのが反省です。


濁沢はやっぱり濁ってました。使えない水です。橋は見た目ほど怖くはありませんが、来年も同じ橋とは限らないのが最近の雨の降り方です。


高瀬ダムに着きました。鷲羽水晶2泊3日コンプリートです。余裕もないスケジュールで皆さんに頑張っていただきました。お疲れさまでした。ありがとうございました。

 

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