今月は2回お世話になった南御室小屋です。
夜叉神峠登山口から5~6時間樹林帯の中を登って到着します。薬師岳手前の砂払岳と辻山との間の最低鞍部にあります。樹林帯を抜けて、開けた場所にあるので新鮮です。
本当に詳しいところはわからないのですが、小屋の始まりは林業と関係があるようです。現在の小屋番(管理人)の小林賢さんにお聞きしました。小屋の営業の始まりは昭和30年(1955年)、広さが3間4間(1間は約1.8m)の小さな小屋で、去年お亡くなりになられたお父様の小林三郎さんが始めました。。昭和35年に今の小屋のベースになる丸太小屋に建て替えられたそうです。建てたのは山梨県林務部ですので、登山者のためというより林業関係者と共有、もしくは登山者はおまけだったかもしれません。現在の建物はその丸太小屋を増築したものです。一番奥の個室に泊るとオリジナルの丸太を見ることが出来ます。床が高くなっているので、小屋の中を歩く時は要注意です!梁が低いので頭がぶつかります!
ストーブ用の薪割りのお手伝い。ご迷惑だったかも!
幕営地に指定されていて、カラフルなテントが並びます。
そのテント場の奥に行くと素敵な場所があります。
小屋から5分のところです。
最低鞍部が切り開かれていて、白根三山の大展望が広がりました!
夜叉神峠からの稜線は、砂払岳に出るまでは基本樹林帯なので展望はイマイチです。鳳凰山の特徴として白根三山の展望台ということなのですが、見る場所によって少しずつ角度が変わるので、ここからの北岳などは中々めずらしい展望ではないでしょうか。
いくつかある南御室小屋の魅力でまず挙げられるのがこの水です。夏でも冷たくてなめらかな味です。標高2440m、稜線上の唯一の水場です。山仕事で山に入った人たちも利用していたであろう貴重な水源です。
下山日は最高の天候に恵まれました。
ここは「火事場跡」と呼ばれている場所です。杖立峠と南御室小屋の中間ぐらいの所です。展望がわりと良いです。50年くらい前に大きな山火事があって針葉樹が燃えてしまったのでしょう。ダケカンバの林になっています。
登山口の夜叉神峠から南御室小屋まで、急傾斜の部分もありますが印象としては緩やかな登山道です。時間がかかるのは距離があるから。それでも南アルプスらしい、静かな登山が楽しめます。
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