山の朝は早いです。この日は日の出前3時半に起きました。小屋の朝食は5時から。朝飯前に山頂に行っておこうという作戦です。渋滞も予想されました。10~20人のツアーを含めた大パーティーがいくつか小屋で同宿でした。それらのパーティーの前に動き出せば、スムースに行動できると考えました。 月が明るくて、ヘッドランプもいらないくらいの早朝。
ポイントは2か所のクサリ場です。トラバース気味につけられた登山道の傾斜が増して、岩の出現。
雲のせいで10分遅れて出てきた太陽。空気の色もどんどん変化するこの瞬間はたまりません!
手前に一人、中ほどに一人、奥に数人の人が見えます。奥のところが鎖の設置された岩場です。
こんな感じが二か所連続します。尾根を乗越すといったん岩場が終わり、頂上直下の岩場への登りとなります。
頂上直下の岩場です。正確には、白く写った月のあたりに八峰キレットへの分岐があり、分岐から北西にわずかで頂上なのですが。
鹿島槍ヶ岳の北峰と南峰。北峰からは天狗尾根が鋭く東に落ちています。
山頂直下の岩場に来ました。登れる人は右からでも左からでも、設置された鎖にしばられることなく登れてしまうもんですが、それを許してしまうと無法地帯になってしまいます。もっと若かった時や仕事でなければそんなことをやっていたかもしれません。
こんな時はゆったりした気分で、自分らの順番が来るのを待つしかないでしょう。その時にスムースに登れるように、前を登っている人を観察したり、すぐ動き出しできるように体も心も準備しておくべきです。しかしここは登りも下りも一つのルートを利用するしかない所でした。
問題の個所を上から見た図
見知らぬ登山者同士が、和気あいあいとアドバイスしながら悪場を交互に通過する。なんてことが出来たらいいのにな・・・と思った日でした。実際は全く逆で、どこかのツアーのいかにも山男風のガイド氏が、かなり刺々しい言葉づかいでほかの登山者に指示を出していました。登るにしても下るにしても、上と下の退避スペースを考えないとすれ違えないので、ある程度下ったら登らせないと、退避スペースに人があふれて危険になります。それを言いたかったのでしょうが、言葉って大事ですね。トゲトゲしい言葉で、すっかり嫌な雰囲気になってしまいました。
鹿島槍ヶ岳の雄姿。五竜岳から続く八峰キレット。鹿島槍に行く人は3時台に小屋を出発。
剣岳、立山連峰、薬師岳・・・素晴らしい展望が僕らを迎えてくれた山頂。影五竜も見えます。
こちらは、唐松岳から白馬三山
記念写真
小屋に戻って朝食をいただいて、遠見尾根を下りました。シシウドと五竜岳と五竜山荘
テレキャビンの駅まで下りてきて、ソフトクリームをいただきました。本当においしかったです。
五竜岳由来
「この地を支配していた武田の紋所「武田の御菱(ごりよう)」からきたもので、菱(ひし)は岩の方言でもある。また「後立(ごりゆう)山」の音読みから「五竜」となったという説もある。」
武田氏の家紋武田菱が名前の由来ということでした。写真は武田菱の雪しろ
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