2016年4月22日金曜日

五円玉

このブログは山にまつわることを書こうと決めています。といいつつ、今日素晴らしい出来事があり、思わず書かずにはいられない衝動にかられました。この春から小学5年生になった末っ子の授業参観。社会科の授業でした。

地図帳の世界地図を広げるところから始まりました。太平洋の西にあるのが日本。ユーラシア大陸の東にあるのが日本。赤道よりも北にあるのが日本。日本のいちばん南は沖ノ鳥島(東京都)、いちばん東は南鳥島(東京都)、いちばん西は与那国島(沖縄県)、一番北は択捉島。という風に授業は進み、先生がおもむろに出した小さな紙には◎が印刷されていました。それに五円玉を書いてみてくださいとおっしゃいます。誰も正確には書けません。そこで人数分準備された本物の五円玉が配られ、それを見ながら書いてみるという展開になります。
五円玉の秘密を解き明かすという授業になって行きました。もともとシンプルなデザインなので、割とすんなり子供たちは受け止めます。特徴的な3つのもの。まずは左の植物は麦なのか、稲なのか、草なのか?みんな自分の意見を出し合います。下に描かれている線はなんだろう?ただの線なのか?左が稲なら、田んぼの水か?そして真ん中の穴の周りのギザギザは?いろんな意見を先生がまとめていきました。


5円玉の秘密とそこに込められた願い

・稲穂・・・・いね,こめ,むぎ・・・農家の仕事→「農業
・海・・・・・田んぼ,土地,川,水,海・・・漁業。魚を獲る仕事。→「水産業
・歯車・・・・水車,歯車・・・ものを作る機械をつくる仕事→「工業

・双葉・・・・野菜・木・ふたば ・・・野菜を作る仕事、木を育てる仕事。「林業

日本の国が、産業が発展して豊かな国になるようにという願いが込められている。という話になります。いい歳をした僕でも感動した展開です。10歳、11歳の子供たちにはすごいインパクトだったと思います。話はそれで終わりませんでした。ものすごいオチが待っていました。


実は五円玉が作られはじめたのが昭和23年。大砲の薬きょう(火薬をつめる筒)をつぶして作られたのだそうです。戦争に負けて、国中が焼け野が原になってしまった日本は「平和に暮らせますように」という願いをこめた材質を使い、「産業が盛んになって豊かになりますように」という願いをこめたデザインを描いて、「五円玉」を作ったのです。素材は黄銅(銅と亜鉛の合金)または真鍮とも言います。
感動の授業参観でした!


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